2020年04月19日 (日)
こんにちは。
新型コロナウィルス肺炎が重症化する例において、
サイトカインストーム(☆)と呼ばれる「免疫の過剰反応」が
関与している可能性が示唆されています。
2020年3月15日
ヤフーニュースhttps://news.yahoo.co.jp/byline/saorii/20200315-00167830/
に、
『コロナウイルスにかかったら飲んではいけない薬:フランスの厚生大臣が発表』
という記事が載りました。
フランスの厚生大臣オリヴィエ・ヴェラン氏が、
コロナウイルスに関して、
『イブプロフェンを服用しないほうがよい』と勧告したのです。
フランスの厚生大臣Olivier Veran氏は神経科医で39歳という若さです。
厚生大臣は、自身のツイッターで、
「!新型コロナウイルス:感染者が(イブプロフェンなどの)抗炎症薬を服用すると、
感染を悪化させる要因になる可能性があります。
熱がある場合は、パラセタモール(別名:アセトアミノフェン)を服用してください」
と述べています。
これは、イブプロフェンなどのNSAIDsと言われる「消炎鎮痛解熱剤」の内服が、
サイトカインストーム(☆)を引き起こして
新型コロナウィルス肺炎の重症化を招くことを懸念しての発言と思います。
免疫細胞の活性化や機能抑制には、
サイトカインと総称される生理活性蛋白質が重要な役割を担っています。
サイトカインは免疫系のバランスの乱れなどによってその制御がうまくいかなくなると、
サイトカインの過剰な産生状態を引き起こし、ひどい場合には致死的な状態に陥ります。
全身の細胞から通常量をはるかに超えるサイトカインが放出され、
体内を嵐のように駆け巡ります。
この過剰反応をサイトカインストームと呼びます。
TERUMO(テルモ)のサイト
https://www.terumo.co.jp/pressrelease/detail/20200413/1074/index.html
に
治療機器として初
テルモの血液成分分離装置、新型コロナウイルスに対して米国での緊急使用が許諾
吸着カートリッジと組み合わせて、サイトカインストーム抑制を期待
という記事が掲載されています。
【テルモ株式会社の遠心型血液成分分離装置「スペクトラオプティア」が、米国食品医薬品局(FDA)から、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者さんを対象とする緊急使用の許諾(EUA: Emergency Use Authorization)を受けました。
・・・中略
スペクトラオプティアは、患者さんの血液を専用のディスポーザブル回路に通すことで、血球と血漿に分離します。回路に接続したD2000吸着カートリッジが、血漿中に存在するサイトカインを減らし、血液は、また患者さんの体内に戻ります。サイトカインの減少により、サイトカインストームが抑制され、呼吸障害の改善が期待されます。後略・・・】
米国食品医薬品局(FDA)が許諾したとのことですので、
新型コロナウィルスの重症化にサイトカインストームが関与している可能性は高いと
思われます。
このサイトカインストームを引き起こしやすい薬物がNSAIDs「消炎鎮痛解熱剤」です。
アセトアミノフェン以外のほぼ全ての消炎鎮痛解熱剤にリスクがあります。
結局、安全性が一定確立している、解熱剤は、アセトアミノフェンだけです。
アセトアミノフェンの商品名は、カロナール、コカール、アンヒバ座薬などです。
他の解熱剤(ロキソニン、ボルタレン、ポンタール、インダシン、ブレシン、セレコックス、アスピリン、イブプロフェン・・・)は使用してはいけません。
薬局の市販薬にもロキソニンなどがありますので細心の注意が必要です。
インフルエンザ脳症の原因も、
NSAIDs投与によるサイトカインストームと考えられています。
要するに安全なのは、アセトアミノフェンだけです。
なお、他の風邪などのウィルス感染でも同様の危険性は有り得ますので、
私は大人も子供も、解熱剤はアセトアミノフェンしか処方しません。
(☆)サイトカインストーム
http://www.jst.go.jp/crest/immunesystem/result/05.html
独立行政法人 科学技術振興機構のサイトから抜粋
5.免疫系におけるサイトカインの役割
病原体に対する免疫系の攻撃としては、主に好中球やマクロファージなどの自然免疫系の貪食細胞による貪食作用、キラーT細胞による細胞傷害性物質の放出による宿主細胞の破壊、B細胞が産生する抗体による病原体の不活化などがあります。このような免疫細胞の活性化や機能抑制には、サイトカインと総称される生理活性蛋白質が重要な役割を担っています。サイトカインには白血球が分泌し、免疫系の調節に機能するインターロイキン類、白血球の遊走を誘導するケモカイン類、ウイルスや細胞の増殖を抑制するインターフェロン類など、様々な種類があり、今も発見が続いています。サイトカインは免疫系のバランスの乱れなどによってその制御がうまくいかなくなると、サイトカインストームと呼ばれるサイトカインの過剰な産生状態を引き起こし、ひどい場合には致死的な状態に陥ります。サイトカインは本来の病原体から身を守る役割のほかに、様々な疾患に関与していることが明らかになってきています。
平野チームは、自ら発見したサイトカインの一種であるIL-6が自己免疫疾患の発症制御において、中心的な役割を担っていることを独自に開発した疾患モデルマウスを用いて明らかにしています。また、免疫細胞の中枢神経系への侵入口を発見したことから、神経系自己免疫疾患の発症仮説を提唱しています。岩倉チームは、炎症性サイトカインであるIL-17ファミリー分子の機能的役割を解析する中で、これらファミリー分子が感染防御と炎症抑制において、役割分担されていることを見出しています。
江部康二
新型コロナウィルス肺炎が重症化する例において、
サイトカインストーム(☆)と呼ばれる「免疫の過剰反応」が
関与している可能性が示唆されています。
2020年3月15日
ヤフーニュースhttps://news.yahoo.co.jp/byline/saorii/20200315-00167830/
に、
『コロナウイルスにかかったら飲んではいけない薬:フランスの厚生大臣が発表』
という記事が載りました。
フランスの厚生大臣オリヴィエ・ヴェラン氏が、
コロナウイルスに関して、
『イブプロフェンを服用しないほうがよい』と勧告したのです。
フランスの厚生大臣Olivier Veran氏は神経科医で39歳という若さです。
厚生大臣は、自身のツイッターで、
「!新型コロナウイルス:感染者が(イブプロフェンなどの)抗炎症薬を服用すると、
感染を悪化させる要因になる可能性があります。
熱がある場合は、パラセタモール(別名:アセトアミノフェン)を服用してください」
と述べています。
これは、イブプロフェンなどのNSAIDsと言われる「消炎鎮痛解熱剤」の内服が、
サイトカインストーム(☆)を引き起こして
新型コロナウィルス肺炎の重症化を招くことを懸念しての発言と思います。
免疫細胞の活性化や機能抑制には、
サイトカインと総称される生理活性蛋白質が重要な役割を担っています。
サイトカインは免疫系のバランスの乱れなどによってその制御がうまくいかなくなると、
サイトカインの過剰な産生状態を引き起こし、ひどい場合には致死的な状態に陥ります。
全身の細胞から通常量をはるかに超えるサイトカインが放出され、
体内を嵐のように駆け巡ります。
この過剰反応をサイトカインストームと呼びます。
TERUMO(テルモ)のサイト
https://www.terumo.co.jp/pressrelease/detail/20200413/1074/index.html
に
治療機器として初
テルモの血液成分分離装置、新型コロナウイルスに対して米国での緊急使用が許諾
吸着カートリッジと組み合わせて、サイトカインストーム抑制を期待
という記事が掲載されています。
【テルモ株式会社の遠心型血液成分分離装置「スペクトラオプティア」が、米国食品医薬品局(FDA)から、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者さんを対象とする緊急使用の許諾(EUA: Emergency Use Authorization)を受けました。
・・・中略
スペクトラオプティアは、患者さんの血液を専用のディスポーザブル回路に通すことで、血球と血漿に分離します。回路に接続したD2000吸着カートリッジが、血漿中に存在するサイトカインを減らし、血液は、また患者さんの体内に戻ります。サイトカインの減少により、サイトカインストームが抑制され、呼吸障害の改善が期待されます。後略・・・】
米国食品医薬品局(FDA)が許諾したとのことですので、
新型コロナウィルスの重症化にサイトカインストームが関与している可能性は高いと
思われます。
このサイトカインストームを引き起こしやすい薬物がNSAIDs「消炎鎮痛解熱剤」です。
アセトアミノフェン以外のほぼ全ての消炎鎮痛解熱剤にリスクがあります。
結局、安全性が一定確立している、解熱剤は、アセトアミノフェンだけです。
アセトアミノフェンの商品名は、カロナール、コカール、アンヒバ座薬などです。
他の解熱剤(ロキソニン、ボルタレン、ポンタール、インダシン、ブレシン、セレコックス、アスピリン、イブプロフェン・・・)は使用してはいけません。
薬局の市販薬にもロキソニンなどがありますので細心の注意が必要です。
インフルエンザ脳症の原因も、
NSAIDs投与によるサイトカインストームと考えられています。
要するに安全なのは、アセトアミノフェンだけです。
なお、他の風邪などのウィルス感染でも同様の危険性は有り得ますので、
私は大人も子供も、解熱剤はアセトアミノフェンしか処方しません。
(☆)サイトカインストーム
http://www.jst.go.jp/crest/immunesystem/result/05.html
独立行政法人 科学技術振興機構のサイトから抜粋
5.免疫系におけるサイトカインの役割
病原体に対する免疫系の攻撃としては、主に好中球やマクロファージなどの自然免疫系の貪食細胞による貪食作用、キラーT細胞による細胞傷害性物質の放出による宿主細胞の破壊、B細胞が産生する抗体による病原体の不活化などがあります。このような免疫細胞の活性化や機能抑制には、サイトカインと総称される生理活性蛋白質が重要な役割を担っています。サイトカインには白血球が分泌し、免疫系の調節に機能するインターロイキン類、白血球の遊走を誘導するケモカイン類、ウイルスや細胞の増殖を抑制するインターフェロン類など、様々な種類があり、今も発見が続いています。サイトカインは免疫系のバランスの乱れなどによってその制御がうまくいかなくなると、サイトカインストームと呼ばれるサイトカインの過剰な産生状態を引き起こし、ひどい場合には致死的な状態に陥ります。サイトカインは本来の病原体から身を守る役割のほかに、様々な疾患に関与していることが明らかになってきています。
平野チームは、自ら発見したサイトカインの一種であるIL-6が自己免疫疾患の発症制御において、中心的な役割を担っていることを独自に開発した疾患モデルマウスを用いて明らかにしています。また、免疫細胞の中枢神経系への侵入口を発見したことから、神経系自己免疫疾患の発症仮説を提唱しています。岩倉チームは、炎症性サイトカインであるIL-17ファミリー分子の機能的役割を解析する中で、これらファミリー分子が感染防御と炎症抑制において、役割分担されていることを見出しています。
江部康二
都内河北 鈴木です。
本日の新型ウィルス対応の「解熱剤」知識も、時代進化した対応・知識かなと、
真摯に理解・把握します!!
江部先生「糖質制限理論」を2012年10月1日より実践で、
「日本糖尿病学会」21年通院で、悪化のみで、
殺されかけた患者の私が、
3か月足らずでインスリン増量者がインスリン自主離脱し、
「ヘモグロビン正常化!!」し、
『生還、』しました!!
『生還、』後以降、後遺症「眼、脳梗塞、」が、
『覚醒、再覚醒、』して、
更なる『改善、』している8年目現在です!!
解熱剤、使用時には、新型ウィルス対応・知識として
「解熱剤」の時代進化・解明した知識は、
【アセトアミノフェン】だけは、安全な解熱剤だなと、心得ます!!
江部先生の有益情報には、感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
本日の新型ウィルス対応の「解熱剤」知識も、時代進化した対応・知識かなと、
真摯に理解・把握します!!
江部先生「糖質制限理論」を2012年10月1日より実践で、
「日本糖尿病学会」21年通院で、悪化のみで、
殺されかけた患者の私が、
3か月足らずでインスリン増量者がインスリン自主離脱し、
「ヘモグロビン正常化!!」し、
『生還、』しました!!
『生還、』後以降、後遺症「眼、脳梗塞、」が、
『覚醒、再覚醒、』して、
更なる『改善、』している8年目現在です!!
解熱剤、使用時には、新型ウィルス対応・知識として
「解熱剤」の時代進化・解明した知識は、
【アセトアミノフェン】だけは、安全な解熱剤だなと、心得ます!!
江部先生の有益情報には、感謝尽きません!!
ありがとうございます。
敬具
2020/04/19(Sun) 21:31 | URL | 都内河北 鈴木 | 【編集】
あくまで仮説の域を出ませんが、新型コロナウィルス肺炎において日本型BCGワクチン接種国が易学的に桁違いの致死率の低さ(非摂取の欧米国とは2桁以上の差)を示している件ですが、これは新生児BCGワクチン接種がサイトカイン応答に影響しているためと考えられます。
「インターロイキン-6(IL6:Interleukin-6)は、炎症性サイトカインおよび抗炎症性サイトカインの両方として作用するインターロイキンである」と言われてますが、下記オックスフォード大のチームによると「新生児BCGワクチン接種が高レベルのインターロイキン6(IL-6)の状況下で抗炎症性サイトカインとして特徴づけられる。」とあります。またBCGワクチン接種が自然免疫系を調節するという仮説を示唆してます。BCG仮説が正しいとすると(少なくとも現状データでは正しい気がします。)、専門家会議の西浦教授が言う「日本でR0=2.5」と言うデータの根拠も全く不明なこともあり、個人的には欧米のような感染爆発が日本で起こるとは考えてません。メディアが恐怖を煽って軽症者までが病院に押し寄せた結果、医療崩壊を招くようなことがない様、皆が冷静になることが必要だと思います。
https://academic.oup.com/jid/article/217/11/1798/4837044
https://www.cosmobio.co.jp/product/detail/anti-il-6-antibody-pgi.asp?entry_id=33843
「インターロイキン-6(IL6:Interleukin-6)は、炎症性サイトカインおよび抗炎症性サイトカインの両方として作用するインターロイキンである」と言われてますが、下記オックスフォード大のチームによると「新生児BCGワクチン接種が高レベルのインターロイキン6(IL-6)の状況下で抗炎症性サイトカインとして特徴づけられる。」とあります。またBCGワクチン接種が自然免疫系を調節するという仮説を示唆してます。BCG仮説が正しいとすると(少なくとも現状データでは正しい気がします。)、専門家会議の西浦教授が言う「日本でR0=2.5」と言うデータの根拠も全く不明なこともあり、個人的には欧米のような感染爆発が日本で起こるとは考えてません。メディアが恐怖を煽って軽症者までが病院に押し寄せた結果、医療崩壊を招くようなことがない様、皆が冷静になることが必要だと思います。
https://academic.oup.com/jid/article/217/11/1798/4837044
https://www.cosmobio.co.jp/product/detail/anti-il-6-antibody-pgi.asp?entry_id=33843
こんにちは!
趣味で身体を鍛えています。
この度、先生の記事を読ませて頂き
スーパー糖質制限をしようと思います。
そこで懸念点を質問なのですが、
スーパー糖質制限をすると
常に糖新生が行われ代謝が上がるのは
理解しています。
が、糖新生は
筋肉からアミノ酸が取り出されるとの
記事も他で見たのですが、どうでしょう?
人間の原理原則からして
筋肉を分解して奪う事は
先に起こるのでしょうか?
所謂、筋分解、カタボリック。と言うようです
よろしくお願いします。
趣味で身体を鍛えています。
この度、先生の記事を読ませて頂き
スーパー糖質制限をしようと思います。
そこで懸念点を質問なのですが、
スーパー糖質制限をすると
常に糖新生が行われ代謝が上がるのは
理解しています。
が、糖新生は
筋肉からアミノ酸が取り出されるとの
記事も他で見たのですが、どうでしょう?
人間の原理原則からして
筋肉を分解して奪う事は
先に起こるのでしょうか?
所謂、筋分解、カタボリック。と言うようです
よろしくお願いします。
2020/04/20(Mon) 13:28 | URL | よつを | 【編集】
駐在君
いつも、とても有益な情報をありがとうございます。
私は、英語は苦手なのですが、
最近<グーグル翻訳>がかなり優れものとなってきて嬉しい限りです。
BCGは、新型コロナだけでなく、いろんな感染症の予防に役立つ可能性があるようです。
BCGは、自然免疫(訓練された免疫)を強化するといった効果を有すようです。
変調(modulation)というのは、日本語では調子が悪いという意味もありますが、ここでは調子を変えて強化するといった意味のようです。
私も、日本では、ヨーロッパや米国のような感染爆発は起こらないと思います。
https://academic.oup.com/jid/article/217/11/1798/4837044
Neonatal BCG Vaccination Influences Cytokine Responses to Toll-like Receptor Ligands and Heterologous Antigens
The Journal of Infectious Diseases, Volume 217, Issue 11, 1 June 2018, Pages 1798–1808,
グーグル翻訳
<バックグラウンド>
BCGワクチン接種は、高死亡率環境での全死因の乳児死亡率の低下に関連しています。
根本的なメカニズムは不明のままですが、自然免疫応答(訓練された免疫)の長期的な変調が関与している可能性があります。
いつも、とても有益な情報をありがとうございます。
私は、英語は苦手なのですが、
最近<グーグル翻訳>がかなり優れものとなってきて嬉しい限りです。
BCGは、新型コロナだけでなく、いろんな感染症の予防に役立つ可能性があるようです。
BCGは、自然免疫(訓練された免疫)を強化するといった効果を有すようです。
変調(modulation)というのは、日本語では調子が悪いという意味もありますが、ここでは調子を変えて強化するといった意味のようです。
私も、日本では、ヨーロッパや米国のような感染爆発は起こらないと思います。
https://academic.oup.com/jid/article/217/11/1798/4837044
Neonatal BCG Vaccination Influences Cytokine Responses to Toll-like Receptor Ligands and Heterologous Antigens
The Journal of Infectious Diseases, Volume 217, Issue 11, 1 June 2018, Pages 1798–1808,
グーグル翻訳
<バックグラウンド>
BCGワクチン接種は、高死亡率環境での全死因の乳児死亡率の低下に関連しています。
根本的なメカニズムは不明のままですが、自然免疫応答(訓練された免疫)の長期的な変調が関与している可能性があります。
2020/04/20(Mon) 18:15 | URL | ドクター江部 | 【編集】
よつを さん
筋肉量についてはあまり詳しくないので、以下はあくまでも私の仮説です。
まず、前提として筋肉などたんぱく質は毎日分解と再生を繰り返しています。
体重70kgの男性では、10~11kgの体タンパクがあり、
タンパク質代謝の異化と同化の過程で、
そのうち約250~300gのタンパクが毎日入れ替わります。(約3%)。
体内のアミノ酸は、消化吸収によるものと、体タンパク質の分解によるものがあります。
体タンパク質の分解で生じたアミノ酸のうち、
約70%はそこでそのまま再利用され、残り30%は血液中に排泄されます。
それでスーパー糖質制限食なら、脂肪がどんどん燃えて、
身体のほとんどのエネルギー源が脂肪酸-ケトン体になるし、
たんぱく質もたっぷり食事から摂取するので筋肉は減らないと思います。
つまり筋トレしなくても日常生活でよく歩くくらいの負荷でも、
スーパー糖質制限なら筋肉をほぼ維持できると思います。
まあ、100万年前のご先祖が、狩猟・採集生活(糖質制限食)で、
筋トレはしないけれど一定の筋肉量を維持していたイメージでしょうか。
野生動物も筋トレはしてないけれど、日常生活でしなやかな筋肉量を維持しています。
また最近、ブログで取り上げた<インターバル速歩>なら、
筋トレしなくても、筋肉量が増えることが、研究報告されています。
筋肉量についてはあまり詳しくないので、以下はあくまでも私の仮説です。
まず、前提として筋肉などたんぱく質は毎日分解と再生を繰り返しています。
体重70kgの男性では、10~11kgの体タンパクがあり、
タンパク質代謝の異化と同化の過程で、
そのうち約250~300gのタンパクが毎日入れ替わります。(約3%)。
体内のアミノ酸は、消化吸収によるものと、体タンパク質の分解によるものがあります。
体タンパク質の分解で生じたアミノ酸のうち、
約70%はそこでそのまま再利用され、残り30%は血液中に排泄されます。
それでスーパー糖質制限食なら、脂肪がどんどん燃えて、
身体のほとんどのエネルギー源が脂肪酸-ケトン体になるし、
たんぱく質もたっぷり食事から摂取するので筋肉は減らないと思います。
つまり筋トレしなくても日常生活でよく歩くくらいの負荷でも、
スーパー糖質制限なら筋肉をほぼ維持できると思います。
まあ、100万年前のご先祖が、狩猟・採集生活(糖質制限食)で、
筋トレはしないけれど一定の筋肉量を維持していたイメージでしょうか。
野生動物も筋トレはしてないけれど、日常生活でしなやかな筋肉量を維持しています。
また最近、ブログで取り上げた<インターバル速歩>なら、
筋トレしなくても、筋肉量が増えることが、研究報告されています。
2020/04/20(Mon) 18:43 | URL | ドクター江部 | 【編集】
初めて投稿します。5年前に姉が乳癌になり、実は3人目てした。長きに渡り健診を怠って来た私もさすがに恐くなり、健診を受けたところ腹囲89、BM l24.4中性脂肪236、お医者様にメタボ一歩手前、このままだと糖尿病になるよと言われたのですが、その後、高齢の義母との同居や仕事に追われまた健診をせず5年が経過してしまいました。体重は更に増え、常に小腹が空き何かしら食べては胸焼けそして胃薬の毎日でした。テレビで糖質制限を知り、人生最後のダイエットで挑戦してみようと、糖質依存を断ち切る為にスーパーから始めてみました。その時の数値は5年前の比ではなかったと思います。前回無事だった乳癌健診も含めて5ヶ月後に健診を受けたところ腹囲は8センチ減、中性脂肪に至っては80まで下がってました。糖質制限する直前に健診を受けていたら、完全にメタボと糖尿病診断を受けて薬を出されていたと確信しています。体重は8キロ落ちて逆流性食道炎、花粉症の自病はほぼ起きず、快適です。Alcは5.8です。昨年までの長い間の糖質過剰な生活を思うと、高血糖の記憶により何か起きるかもしれませんが、既に認知症、癌、糖尿病を3人の姉が患っている現状をしっかり受け止めて糖質制限生活を送っていきます。本当にもっと早く知りたかった(65歳)です。江部先生お忙しい中いつも勉強させていただきありがとうございます。
2020/04/21(Tue) 15:38 | URL | ユーミン | 【編集】
ユーミン さん
『体重は8キロ落ちて逆流性食道炎、花粉症の自病はほぼ起きず、快適です。Alcは5.8です。』
素晴らしい改善です。
良かったですね。
これからも美味しく楽しく末長く糖質制限食で、健康ライフを目指しましょう。
『体重は8キロ落ちて逆流性食道炎、花粉症の自病はほぼ起きず、快適です。Alcは5.8です。』
素晴らしい改善です。
良かったですね。
これからも美味しく楽しく末長く糖質制限食で、健康ライフを目指しましょう。
2020/04/21(Tue) 16:20 | URL | ドクター江部 | 【編集】
一番上の姉は重度の糖尿病と認知症、二番目の姉は乳癌と軽度の認知症、三番目の姉は乳癌と糖尿病、その下にもう一人姉がいて肥満しています。下の三人には糖質制限の話を常にして、ゆるくても実行してもらっています。少しでも健康に過ごしてもらいたいからです。末っ子ですが、糖質制限においては結果を出している先輩なので、言う事を聞いてくれるので有難いです。私は中性脂肪60以下を目指して頑張ります。糖質制限もコマーシャルになる程知られて来ましたね。江部先生の長きに渡る活動に敬意を持って感謝しております。
2020/04/21(Tue) 22:37 | URL | ユーミン | 【編集】
ユーミン さん
応援ありがとうございます。
糖質制限食、仰る通り、随分広がってきました。
賛成派の医師も確実に増えています。
食品業界やレストラン業界などの糖質制限食導入も、良い援軍になっています。
糖質制限食が広がることで、人々が健康になるといいですね。
糖尿病患者さんを診察する医師は、
少なくとも選択肢の一つに『糖質制限食』があることを知らせる義務があると思います。
応援ありがとうございます。
糖質制限食、仰る通り、随分広がってきました。
賛成派の医師も確実に増えています。
食品業界やレストラン業界などの糖質制限食導入も、良い援軍になっています。
糖質制限食が広がることで、人々が健康になるといいですね。
糖尿病患者さんを診察する医師は、
少なくとも選択肢の一つに『糖質制限食』があることを知らせる義務があると思います。
2020/04/22(Wed) 12:30 | URL | ドクター江部 | 【編集】
糖化と疲労の関係性を導き出したこと、とても素晴らしいです。
私は
・タンパク質、特にヘモグロビンが糖化と酸化を起こすこと。そして糖質という原始的エネルギーを選択している食生活がミログリアの過活性から全身疲労・炎症を起こすこと。(万病の元)
・脂質の不足とうまく使えないことが、ホルモンが正常に作られず高血圧や不妊症・うつ・糖尿病などホルモンを起因とする疾病の起因となること。
またコレステロールの不足により、血管が正常に再生されず上記の事由と合わせて糖化・酸化したヘモグロビンの死骸が溜まり循環器のトラブルに発展すること。
・糖質をエネルギーにする事で大動脈センサーが働かせられず、ミトコンドリアを活用した内呼吸が成立しないこと。
・これらの積み重ねがコロナの原因(間質性肺炎)にもなっている事。
これらを1型糖尿病の経験から発見致しました。
コロナの収束・予防とこれからの人類の未来のために《糖質制限は必須》です。
私は先生のお陰でこの理論を導き出す事ができました。体調も良いです。
今、江部先生が100%全人類に当てはまることに確信を持ってコロナを収束させることを期待しております。(MZ先生は糖質は代謝で酸素を使うと言ってますので共有に時間がかかります)
私は
・タンパク質、特にヘモグロビンが糖化と酸化を起こすこと。そして糖質という原始的エネルギーを選択している食生活がミログリアの過活性から全身疲労・炎症を起こすこと。(万病の元)
・脂質の不足とうまく使えないことが、ホルモンが正常に作られず高血圧や不妊症・うつ・糖尿病などホルモンを起因とする疾病の起因となること。
またコレステロールの不足により、血管が正常に再生されず上記の事由と合わせて糖化・酸化したヘモグロビンの死骸が溜まり循環器のトラブルに発展すること。
・糖質をエネルギーにする事で大動脈センサーが働かせられず、ミトコンドリアを活用した内呼吸が成立しないこと。
・これらの積み重ねがコロナの原因(間質性肺炎)にもなっている事。
これらを1型糖尿病の経験から発見致しました。
コロナの収束・予防とこれからの人類の未来のために《糖質制限は必須》です。
私は先生のお陰でこの理論を導き出す事ができました。体調も良いです。
今、江部先生が100%全人類に当てはまることに確信を持ってコロナを収束させることを期待しております。(MZ先生は糖質は代謝で酸素を使うと言ってますので共有に時間がかかります)
ご無沙汰しております。
病院の看護師ですが、地域のクリニックから医師会を通してアセトアミノフェン推奨の文書が回ってきました。
真偽をうちの若い医師に確かめると怪しいと言い、年配の医師に尋ねると大丈夫じゃないかとの返事でした。
もしかして、江部先生が書かれてるのではとこちらを拝見するとやはり記事にされていまして、安心致しました。
角が立たないよううちの勉強不足の医師に伝えます。
1つ質問させてください。
コロナの可能性がないなら、整形疾患で入院されてる患者様に処方されてるイブプロフェンは大丈夫かと思っていましたが、そうではなく全てアセトアミノフェンに切り替えるべきという解釈になるのでしょうか?
教えていただけますよう宜しくお願い致します。
病院の看護師ですが、地域のクリニックから医師会を通してアセトアミノフェン推奨の文書が回ってきました。
真偽をうちの若い医師に確かめると怪しいと言い、年配の医師に尋ねると大丈夫じゃないかとの返事でした。
もしかして、江部先生が書かれてるのではとこちらを拝見するとやはり記事にされていまして、安心致しました。
角が立たないよううちの勉強不足の医師に伝えます。
1つ質問させてください。
コロナの可能性がないなら、整形疾患で入院されてる患者様に処方されてるイブプロフェンは大丈夫かと思っていましたが、そうではなく全てアセトアミノフェンに切り替えるべきという解釈になるのでしょうか?
教えていただけますよう宜しくお願い致します。
2020/04/25(Sat) 09:38 | URL | みるく | 【編集】
みるく さん
ロキソニンやイブプロフェンといった<NSAIDs>は、全て
プロスタグランジンという物質を抑制するので、
「胃潰瘍」「胃炎」「腎機能障害」などのリスクがあります。
特に高齢者の腰痛に<ロキソニン3錠 分×3 食後/日 7日間>とか処方したら
ちゃんと検査したらクレアチニンが悪化しているのがわかります。
運が悪ければ腎不全になります。
何せ、NSAIDsは腎血流を約3割へらしますので・・・。
以下のブログ記事をご参照頂ければ幸いです。
2019年11月27日 (水)
非ステロイド系抗炎症薬と腎障害、胃潰瘍。アセトアミノフェンは比較的OK。
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-5079.html
ロキソニンやイブプロフェンといった<NSAIDs>は、全て
プロスタグランジンという物質を抑制するので、
「胃潰瘍」「胃炎」「腎機能障害」などのリスクがあります。
特に高齢者の腰痛に<ロキソニン3錠 分×3 食後/日 7日間>とか処方したら
ちゃんと検査したらクレアチニンが悪化しているのがわかります。
運が悪ければ腎不全になります。
何せ、NSAIDsは腎血流を約3割へらしますので・・・。
以下のブログ記事をご参照頂ければ幸いです。
2019年11月27日 (水)
非ステロイド系抗炎症薬と腎障害、胃潰瘍。アセトアミノフェンは比較的OK。
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-5079.html
2020/04/25(Sat) 18:46 | URL | ドクター江部 | 【編集】
ユーミン さん
手術成功、回復順調、よかったです。
病院の給食が、おかず充実なのも良かったです。
少量の果物なら許容範囲です。
手術前に、
糖質制限食で、体重・腹囲・中性脂肪が改善していたのも
手術成功、回復順調に関して、寄与していると思います。
これからも美味しく楽しく末長く糖質制限食で、健康長寿を目指しましょう。
2020/06/26(Fri) 16:45 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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