糖質制限で、抜け毛が改善。脂肪肝改善。糖化と老化。
こんにちは。

えりちゃん から、糖質制限食で抜け毛が劇的に改善、脂肪肝も改善といううれしいコメントをいただきました。

平成28年、ブドウ糖負荷検査。
空腹時が108、30分後183、1時間後203、2時間後134mg/dl


このデータなら、負荷後2時間値が134mg/dlと140mg/dl未満なので、正常型と診断できます。

一方、食後1時間値が、203mg/dlと180mg/dlを超えているので将来、糖尿病になりやすいので注意が必要です。

えりちゃんのように、痩せていても、脂肪肝が存在することがあります。

現実に糖質制限食で、
H27年 GOT70、GPT107 → H28年 GOT22、GPT16
と改善していますので、脂肪肝があるていど良くなったと考えられます。

H28年 中性脂肪65、HDL93、LDL210
このデータなら、HDLコレステロールが多くて、中性脂肪が低めなので、LDLコレステロールは標準の大きさの「肝臓からコレステロールを末梢の組織に運ぶ」役目を果たしている善いLDLコレステロールです。

小さくて高比重で悪玉の「小粒子LDLコレステロール」は少なくて酸化LDLコレステロールも少ないと考えられるので、このまま、肝臓がコレステロールの生産調整をしてくれるまでスタチン薬はなしで、経過をみていいと思います。

抜け毛が、劇的に改善したのも素晴らしいです。
えりちゃんの抜け毛は「糖化」が元凶であった可能性があります。

糖質制限食によって、糖化が防げて、血流と代謝が良くなることで抜け毛が改善したと思われます。

糖化とは、血液中のブドウ糖とタンパク質がくっついて、タンパク質が変性してAGEs(糖化最終生成物)を生成する反応をいいます。 このAGEsは分解されにくく、蓄積していくと肌や髪、骨など全身の組織に悪影響を与えます。
一般に老化とされている症状のベースには糖化があることが多いのです。

真の意味での老化は、防げませんが、「糖化がベースにある老化」は糖質制限食で予防できる可能性があります。


江部康二


【17/02/13 えりちゃん
肝機能と血糖値
江部先生、初めまして。56歳のえりちゃんといいます。毎日先生のブログをあれやこれやと検索し、勉強をさせていただいています。というのも、青天の霹靂のように食後高血糖が見つかったからです。今から思うといつからこの状態になっていたかと思うと怖いです。 平成27年夏に受けた職場の健康診断で、初めてGOT70、GPT107、空腹時血糖値101、ヘモグロビンA1c5.6という結果で再検査がきました。私は体重の維持のために食生活に気をつけていたつもりで、身長155センチ、体重45キロ前後を何年もキープしていたので、肝機能や血糖値に異常があったことに本当に驚きました。お酒も飲まないし、両親も健在で糖尿病はありません。そこで糖尿病と肝臓の両方の専門医に行きました。江部先生の糖質制限食のことを知っていたので、朝晩の主食を抜くゆるい糖質制限を始めたところ、肝機能の数値が改善し、空腹時血糖値は問題なしと言われました。すっかり安心していたところ、1年後の平成28年夏にあった職場の健康診断でまたGOT32、空腹時血糖値101、ヘモグロビンA1c5.6で再検査となりました。ゆるい糖質制限食は継続していたのですが、油断してお菓子を食べたりしていたのが悪かったのか!と思いながらまた同じ病院に行くと、今度はブドウ糖負荷検査をされました。またその数値にびっくりしたのですが、直前の空腹時が108、30分後183、1時間後203、2時間後134でした。1時間後が180を超えているから境界線型だねと言われ、運動をするようにという指導でした。痩せていて糖尿病の家系でなくてもこんなことがあります、脂肪肝です、と言われました。私は本当にわかって良かったと思い、その日以降、ゆるい糖質制限をスーパー糖質制限に変えました。ようやく3ヶ月になるところです。先日、途中経過を知るために血液検査をしてもらったところ、GOT22、GPT16、中性脂肪65、HDL93、LDL210、ヘモグロビンA1c5.5という結果でした。肝機能が改善したけど、悪玉コレステロールが高すぎるから下げないといけないと言われ、下げるお薬がでました。私は江部先生のブログで糖質制限の初めにはこういうことが起きると知っていたので、お薬は飲まずに様子をみても大丈夫じゃないかなと思いっています。
長くなりましたが、教えていただきたいのは、肝機能が悪かったのは私の体に何が起きていたのでしょうか。境界線型の私の体とどのように関係しているのでしょうか。今後もスーパー糖質制限を継続すれば、肝臓のことも心配いらないでしょうか。もし今後、やっておいた方がいい検査などがありましたら是非教えていただければと思います。
長々と大変失礼いたしました。よろしくお願いいたします。】

17/02/13 ドクター江部
Re: 肝機能と血糖値
えりちゃん 様

痩せていても内臓脂肪があるタイプだったと思われます。
脂肪肝もあったものと思われます。

このままスーパー糖質制限食でよいと思います。


【17/02/13 えりちゃん
糖質制限二ヶ月の変化
江部先生、早速お返事をありがとうございました。痩せていて糖尿病の家系でなくても脂肪肝になるのですね。この二ヶ月半、スーパー糖質制限食を作ることが楽しくて、また良質なタンパク質がこんなにも美味しいものかと感激している日々です 。今は肝機能も改善し、空腹時血糖値が正常高め、ヘモグロビンA1cが5.5です。スーパー糖質制限食を食べていると食後1時間の血糖値がだいたい120台です。それと、すごいことに抜け毛が激減しています!ハゲるんじゃないかと思っていた抜け毛が今は数えるほど。これは偶然とは思えません。糖質制限食のおかげでしょうか。あ、LDLコレステロールが200超えだったので下げる薬をもらったのですが、それは飲まなくて大丈夫ですよね?それだけ聞いたら安心です。
これからも美味しい糖質制限ライフを楽しみながら頑張ります。また経過をお知らせします。ありがとうございました(^∇^)】


17/02/14 ドクター江部
Re: 糖質制限二ヶ月の変化
えりちゃん 様

抜け毛減少、良かったですね。
LDLコレステロールは、くすりなしで、経過をみて良いと思います。
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
飲み物
いつもブログを拝見し勉強させていただいております。

質問させてください。
最近、トクホの飲み物も多く、血糖値の上昇を抑えるとうたわれた飲料をよく見ますが、これは食事と一緒に摂取することで血糖値の上昇に効果があったりするのでしょうか?

このような飲み物を食事にプラスすることは効果的なのでしょうか?
それとも食事の際に摂取しても効果は期待できないのでしょうか?

よろしくお願いします。
2017/02/15(Wed) 22:16 | URL | たいちゃん | 【編集
教えてください
江部先生、教えてください。
脳梗塞と糖尿病の教育で入院していた母が退院することになり、担当の先生も糖質制限を賛成してくださったので、退院後3日間、糖質制限食にしています。入院中は空腹時血糖値が200前後でインスリン注射をしていましたが、退院後は一人暮らしということと本人の希望もあり、薬のみで様子を見ることになりました。私が母の家に通って糖質制限食を作っているのですが、心配なことがあります。朝食後に一回、グラクティブ100mg服用しているのですが、その薬を服用しながら、糖質制限をしていても大丈夫でしょうか?
お忙しいのに申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。
それと、私も先生と同じ糖尿病のサラブレッドで、父も糖尿病でインスリン注射をしていました。両親とも糖尿病だと、糖尿病になる確率が高いとわかっていながらも、大好きな甘い物ばかり食べて、まだまだ大丈夫だろうと思っていました。
でも、今回母のことがあり、先生の本で勉強し、私は今まで糖質の多いものばかり食べていたことがわかり怖くなりました。
そして、この一週間、母に糖質制限食を作るための練習も兼ねて自分で食べてみたところ、三食お腹いっぱい食べたのに、ズボンがゆるゆるになる程、ウエストが細くなってビックリです!糖尿病かどうかも心配なので、健康診断に行ってみようと思っています。
江部先生のおかげです。どうもありがとうございます。
2017/02/15(Wed) 22:55 | URL | 内田香織 | 【編集
Re: 飲み物
たいちゃん 様

トクホはそれなりに血糖値を下げる効果はありますが、弱い効果です。

それよりも、摂取する糖質の絶対量を、意識することが、食後血糖値の管理には重要です。
2017/02/16(Thu) 08:35 | URL | ドクター江部 | 【編集
ケトン体と老化
先生こんにちわ。
AGEの生成はグルコース経由だけではなく、脂質の過酸化反応でも多く産出されます。したがって脂質を炭水化物の代わりに摂取する糖質制限でもAGEの算出は免れないと思います。またケトーシスは、AGEの前駆物質であるメチルグリオキサールを増やすことが研究の結果明らかになっています。メチルグリオキサールは血糖よりはるかに化学反応性が強い(最大で四万倍)そうですから、糖質制限でかえって糖化がすすんでしまうかもしれません。
ケトン体経由の糖化を防止するためには、クエン酸の摂取が有効とのことです。
https://takeda-kenko.jp/yakuhou/backnumber/pdf/vol475_01.pdf

血糖値のコントロールには糖質制限は強力ですが、一般の人の若返り健康法としてはまだ未知数だと思います。
2017/02/17(Fri) 00:00 | URL | HS | 【編集
Re: ケトン体と老化
HS さん

そのような動物実験などにおける仮説もあるということですね。

糖質制限食で、高血糖と高インスリン血症という人体の酸化ストレスの大きなリスク要因がほとんどなくなりますので
AGEsも脂質過酸化最終生成物も生成されにくくなります。
そして、ケトン体の安全性は、以下の論文などにより既に確立していると思います。
最近のニューイングランド・ジャーナルの論文でも、ケトン体の心筋保護作用など臓器保護作用が示唆されています。

宗田らは、胎盤・臍帯・新生児のケトン体値に関する研究を英文で発表。
  胎盤・臍帯のケトン体値論文は、世界初と思われる。江部も共著者の一人。
胎盤のケトン体値は基準値の20~30倍、 平均2235.0μmol/L(60検体)
臍帯のケトン体値は基準値の数倍~10倍、平均779.2μmol/L(60検体)
新生児のケトン体値は、基準値の3倍~数倍、
  平均240.4μmol/L(312例、生後4日)  基準値は85 μmol/L以下。
胎盤と臍帯と新生児では、ケトン体は高値が当たり前である→安全性の担保


2017/02/17(Fri) 07:52 | URL | ドクター江部 | 【編集
Re: Re: ケトン体と老化
割込み失礼致します。

Wiki には

AGEsは糖尿病、アテローム性動脈硬化症、慢性腎不全、アルツハイマー型認知症等の変性疾患を悪化させる

と書いてありますが、糖質制限実践者やケトン食の先駆者の方々からの報告では、これらが改善したというものばかりです。人間の体内で、本当にケトーシスが4万倍もの速度で糖化を促進するのならば、人間は一夜にして急速に老化してしまい、顔色もどす黒くなってしまうでしょう。美容に敏感な女性が糖質制限を続けるわけがありません。江部先生の若々しさを拝見するだけでも、この研究が、どれだけ現実の世界を反映したものなのか疑問を持ってしまいます。
2017/02/17(Fri) 22:12 | URL | 通りすがり | 【編集
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