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糖質制限食とダイエット、継続が大切。
【14/05/06 とと

続けて実践するうえで

半年前に2ヶ月ほどスーパー糖質制限を実施。身長149、74→64程落し、10キロ落ちた地点から四六時中炭水化物の事しか考えられず。気づいてみればタコヤキを注文していた・・・という状態に陥り一度やめ、元の生活に戻ったので当たり前ですが「体が重たくて疲れる元の体重」に戻ってしまいました。

せめて1時間は歩ける体重に戻そうと、本しか見ていなかったのですが、もう一度チャレンジしたくてこのHPに辿り着いた次第です。

見ていて色々と誤解していたことが分かりました。

カロリー考えず肉ばかりたらふく食べられるという誤解。私の場合は逆にカロリーを抑え過ぎ油分を減らしすぎていたり。コンビニ野菜と蒸したサラダ、豆乳、豆腐、チーズ2ピースしか1日で食していなかったので、飢えても当たり前だったなと。
元来は血糖を上げないための食事であり、ダイエットは副産物なのかもしれないなと、ブログを見て感じています。
もう一度、今度は摂取カロリーを満たす様にして、チャレンジしてみようと思います。】



ととさんから、興味深いコメントを頂きました。

スーパー糖質制限食を2ヶ月実践して10kg減量に成功したけれど、その後挫折して元の体重に。

しかし、もう一回チャレンジしたくて、本ブログに辿り着いたとのことです。

糖質制限食に取り組んで、結果として挫折した方は結構おられると思います。

ととさんの経験は、おおいに参考になります。


【カロリー考えず肉ばかりたらふく食べられるという誤解。
私の場合は逆にカロリーを抑え過ぎ油分を減らしすぎていたり。
コンビニ野菜と蒸したサラダ、豆乳、豆腐、チーズ2ピースしか1日で食していなかったので、飢えても当たり前だったなと。】


そうですね。

糖質制限食は、カロリー無制限で大食OKということではありません。

厚生労働省のいう、標準エネルギー必要量(☆)が目安になります。

一方、日本糖尿病学会の推奨する厳しいカロリー制限食はつらいですし、私は低エネルギー過ぎると思っています。

ととさんの、前回のスーパー糖質制限食のメニューは、日本糖尿病学会以上の厳しいカロリー制限と脂質制限になっていましたので、大変つらかったことと思います。

これではリバウンドしても仕方ないことと思います。

そして、カロリー制限食でも確かに一定の減量は可能なのですが、本来の標準エネルギー必要量に戻せば、体重は必ずリバウンドして元の体重に戻ります。

すなわち、カロリー制限食で体重が減っても、ずっと続けるわけにはいかないので基本的には無意味ということになります。

その点、糖質制限食なら、厚生労働省のいう標準エネルギー必要量まで、脂質、タンパク質、魚、肉、卵、チーズ、豆腐、納豆、葉野菜、海藻、茸・・・等、いろんなものをしっかり食べることができて減量も可能です。

満足度と満腹度も高いので、ダイエットとしても成功しやすいのです。

そして美味しく楽しく末長く継続することが可能なのが、カロリー制限食との一番の違いです。

ととさんも、是非美味しく楽しくお続け下さいね。

ニューイングランドジャーナルの論文(☆☆)では、カロリー制限なしの「糖質制限食群」が、カロリー制限ありの「脂質制限食群」「地中海食群」に比し一番体重減少効果がありました。

なおかつ、カロリー制限なしのハンディがあったのに、糖質制限食群では2年間の研究期間を通して他の2群と同様のエネルギー摂取量低下が認められました。

満足度・満腹度が高いので自然に摂取エネルギーが減少したものと考えられ、これは大きな利点ですね。

なお、糖質制限食は人類本来の食事、人類の健康食ですから、糖尿病やメタボを始めとして様々な生活習慣病に有効です。


江部康二




(☆)
国立健康・栄養研究所
「厚生労働省・日本人の食事摂取基準」(2010年)
の解説 
エネルギー(pdf)
http://www.linkdediet.org/dri/modules/dri_download/index.php?orderby=dateD&cid=4&perpage=10

推定エネルギー必要量

身体活動レベルが低い人は
 男性:1850~2250キロカロリー/日  
 女性:1450~1700キロカロリー/日

身体活動レベルが普通なら
 男性:2200~2650キロカロリー/日  
 女性:1700~1950キロカロリー/日

身体活動レベルが高い場合
 男性:2500~3050キロカロリー/日
 女性:2000~2300キロカロリー/日

*18才以上の成人で、年齢により少し差あり。


(☆☆)
イスラエルの322人(男性86%)
(1)低脂肪食(カロリー制限あり)
(2)オリーブ油の地中海食(カロリー制限あり)
(3)低炭水化物食(カロリー制限なし)
3グループの食事法を2年間
低炭水化物食が最も体重減少。HDL-Cも増加。
制限なしのハンディにも関わらず、カロリー減少は3者同様。
36名の糖尿病患者においてHbA1cが有為差をもって改善
NENGLJ MED JULY17,2008、 VOL359. NO.3  229-241

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
コメント
MT PRO の記事
小児糖尿病が8年間で20~30%増加,米研究
2001年と2009年の人種別比較

 米・Colorado School of Public HealthのDana Dabelea氏らは,米国のさまざまな地域における小児・青少年300万人以上のデータ解析の結果,2001~09年に糖尿病が1型,2型ともに有意に増加していることが分かったと,米国小児科学会(PAS)年次学術集会(5月3~6日,カナダ・バンクーバー)に併せて刊行されたJAMAの小児健康特集号(2014; 311: 1778-1786)に発表した。

増加率は1型糖尿病で約20%,2型糖尿病で約30%に達した。

人種ごとの罹患傾向把握が目的

 糖尿病の蔓延が懸念されているが,人種・民族ごとの罹患傾向に関するデータは限定的である。Dabelea氏らは「臨床医が小児糖尿病患者の必要とするケアを把握するには,罹患率の変化を亜集団ごと理解することが重要であり,それにより,変化の原因を特定するための研究のかじ取りが可能になるかもしれない」と説明している。

 今回発表されたSEARCH for Diabetes in Youth Studyでは,カリフォルニア,コロラド,オハイオ,サウスカロライナ,ワシントン各州の計5施設と,アリゾナ州およびニューメキシコ州の米国先住民保留地において,医師の診断を受けた0~19歳の1型糖尿病患者と10~19歳の2型糖尿病患者のデータを基に,2001年と2009年の1型および2型糖尿病罹患率を推計し,近年の米国の小児・青少年における糖尿病罹患率の全体的および性,年齢,人種・民族ごとの変化を特定することを試みた。

1型糖尿病は白人以外でも増加

 1型糖尿病に関する解析の対象人口は,2001年が334万5,783人,2009年が345万8,974人で,患者数はそれぞれ4,958人(1,000人当たり1.48人),6,666人(1,000人当たり1.93人)で,8年間における調整後の増加率は21.1%であった。男女ともに有意な増加が認められた。

 年齢別には,0~4歳では有意な変化がなかったが,5~9歳,10~14歳,15~19歳では有意な増加が認められた。増加率が最も高かったのは15~19歳であった。人種・民族別では,米国先住民では有意な変化がなかったが,白人,アフリカ系,ヒスパニック系,アジア・太平洋諸島米国人で有意な増加が認められた。

 Dabelea氏らは「1型糖尿病は歴史的に主に白人の若者の疾患と考えられてきたが,今回の知見は,少数人種・民族においても1型糖尿病の負荷が増大していることを強調している」と指摘している。

小児発症の増加は次世代にも影響のおそれ
 2型糖尿病に関する解析の対象人口は,2001年が172万5,846人,2009年が178万1,260人で,患者数はそれぞれ588人(1,000人当たり0.34人)と819人(1,000人当たり0.46人)で,調整後の増加率は30.5%であった。

 男女および全ての年齢群(10~14歳,15~19歳)で罹患率の有意な増加が認められた。人種別では,白人,ヒスパニック系,アフリカ系では罹患率の有意な増加が見られたが,アジア・太平洋諸島系と米国先住民では変化なかった。

 Dabelea氏らは「これらの小児糖尿病患者は,成人に達したときに既に数年の糖尿病罹患歴があることになり,それによる難治性や早期合併症,生殖年齢における糖尿病などの増大は,次世代の糖尿病患者をも増加させる可能性があり,今回報告した糖尿病罹患率の上昇は重要な示唆を含んでいる。さらなる研究で,こうした増加の原因を特定する必要がある」と指摘している。

(小路 浩史)
2014/05/08(Thu) 21:30 | URL | わんわんこと長谷川 | 【編集
Re: MT PRO の記事
長谷川さん

情報をありがとうございます。


2014/05/08(Thu) 22:32 | URL | ドクター江部 | 【編集
有難うございます
お返事有難うございます。
あれから早速チャレンジし直し、1週間で74.9→72.0となりました!

炭水化物と糖質なしで、カロリーを満たすのは、思いのほか大変で、そんなに肉や油が食べれるわけではないと分かりました。

タンパク質と脂質に、物凄く偏った食事療法だと思い込んでいましたが、御蔭様で、炭水化物が無い以外は栄養バランスに富んだ食事に自然と。
炭水化物が無いというだけで、健康的な食事にせざる負えないというのは、本当に驚いています。

糖質入りの野菜ジュースを飲んでも体重が落ちたので、炭水化物がいかに少ない量で効率の良いエネルギーだったのか思い知らされた気分です。

しかも、前回は最初の2週間たっても中々落ちなかったのに、今回は初めてすぐに落ち始め・・・・
食べる物きちんと食べなくては落ちる物も落ちないのだなと分かりました。

思いのほか健康的な食事をとれるようになったので、痩せる痩せないに関わらず続けて行こうと思います。
有難うございます!
2014/05/15(Thu) 23:47 | URL | とと | 【編集
Re: 有難うございます
ととさん

体重減少、良かったですね。
仰る通り、大食いできるものは、基本的に炭水化物で
普通の食欲の人は、
肉や魚や油をそうそう沢山食べれるものではありません。
つまり満足・満腹しながら減量できるのが糖質制限食です。
2014/05/16(Fri) 18:20 | URL | ドクター江部 | 【編集
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