2014年04月28日 (月)
【14/04/28 ぴーち 糖尿病と食生活
”朝食抜きでOK”というキーワードで、このページに辿り着きました。
初めまして。49歳の女性です。
私は、大学時代から30年、朝食は食べずに過ごしてきました。朝食を我慢しているとか、無理しているのではなく、朝食を食べるなんて、とても苦痛で食したく無いんです。
社会人に入ってからは、連日夜中までの激務のため、20年以上朝食どころか、昼食、夕食を食べる暇が無い日も多く、
1日1食のまま1日がが終わる事が多かったです。
そして、5年ほど前から会社での激務から解放された日々を過ごしています。食事は相変わらず昼食と夕食の1食もしくは2食ですが、外に出る事もすくなく、PCの前で1日を過ごしている事が多いため、運動量が激減した事と、甘いもの等の間食・夜食をする事がとても多くなったため、
とうとう糖尿病という診断を受けてしまいました。
糖尿病の場合、一日3食均等に食事するようにと良く言われますが、私は朝食はおろか、昼食もあまり食欲がわかないのです。何とか昼食食べるとしても14時、15時になる事が多いです。
そして結果、夕食を食べる時間も遅くなってしまいます。
最近は、出来る限り間食・夜食を食べないように努力はしています。でも、これらを完全に無くす事ができたとしても、今の夕食中心の1食、2食の生活では、糖尿病は悪くなってしまうのでしょうか?
宜しくお願い致します。】
こんにちは。
ぴーちさんから、糖尿病と食事回数についてコメント・質問をいただきました。
規則正しく1日3回食事をするのが糖尿病食事療法の基本と、一般の栄養士は言いますが、全く根拠(エビデンス)はありません。
食事回数ですが、1日1回でも問題ないと思います。
1日1食の場合は、夕食がベストです。
夕食で摂取したタンパク質で夜寝ているときに筋肉が修復され、トレーニングなどしていれば筋力アップになります。
1日2食の場合は、夕食は確保として、朝食でも昼食でもどちらでもいいと思います。
しいて言えば、前の日の夕食から連続して絶食で昼食摂取の方が、ミニ断食効果が期待できるという説もあります。1日3食でもいいです。
血糖を上げるのは、蛋白質・脂質・糖質のうち、糖質だけで、蛋白質・脂質は上げません。
従いまして糖尿病による高血糖改善のためには、スーパー糖質制限がベストです。
スーパー糖質制限食なら、食事の回数は気にしなくていいです。
スーパー糖質制限食なら、食後高血糖はリアルタイムに改善します。
一方、従来の糖尿病食(カロリー制限高糖質食)を実践しても、食後高血糖は絶対に防げません。
さて「人類は本来、1日3食か2食かはたまた、1食か?」興味ある問題ですね。
かく言う私は、1984年の第1回目の断食以降は、朝食抜きの1日2食で、間食は摂る日もあれば、摂らない日もあります。
1日1食で3ヶ月くらいやったことがありますが、やっぱり食欲に負けましたね。
食欲に負けたといっても、糖質制限食だと腹が減って動けないというような強烈な空腹感はありません。
糖質を食べていると、この強い空腹感が生じるのですが・・・。
それで1日1食ペース、お腹が空いてかなわんからギブアップしたのではなくて、「何か食べたいという欲望」がふつふつと湧いて、これに負けました。
一生1日1食だと、何といっても食事回数が減ります。
特に団体旅行に行った時など、周囲の人々とのコミュニケーションとか間が持ちません…。
とかいろいろ言い訳してますが、まあ、<肉、魚、貝、蟹、海老、ナッツ類、豆腐、納豆、野菜、果実・・・> 何でもいろいろ食べたいという欲望がすべてなのです。
それで、キャッチコピーとしては、「清く正しく」よりは「美味しく楽しく」 糖質制限食ということで、1日1食とはとはおさらばしました。
無理に我慢することなく長続きすることを目指して、私の場合は1日2食に戻しました。
日本でも、江戸時代初期までは1日2食で、中期から3食になったようです。
江戸時代に明暦の大火(1657年1月18日~19日)という日本史上最悪の大火災がありました。
大名屋敷や市街地の大半が焼失したので、幕府は復興のために日本全国から大工や職人を集めて朝から夕方まで働かせたそうです。
この時一日中働かせるために、昼食を供給したのが始まりで1日3食になったそうです。
平安時代まで遡って、清少納言は「枕草子」のなかで「大工のものくうこそいとあやしけれ」と、大工が昼食をとること(多食)を揶揄しています。
平安時代や鎌倉時代の1日2食は、朝食が午の刻(正午)で、夕食が申の刻(午後4時)だったそうです。
イギリスやフランスなどヨーロッパの国々でも、18世紀に2食から3食になったので3食の歴史は意外に浅いのです。
英語の朝食はbreakfastですが、一日の最初の食事(断食を破る)を意味していたのが転じて朝食になりました。
当初のbreakfastは、一仕事終えたあと、正午頃食べていたのかもしれませんね。
世界的に見ても、伝統的なライフスタイルを保っている部族は、1日2食のことが多いようです。
特に朝起きて何の活動もしていないのに、すぐ食事を摂るという現代人のような「変な?習慣」はありません。
**
今回のブログは、
夏井睦先生の「炭水化物が人類を滅ぼす」(光文社新書)
小山内博先生の「明日から朝食をやめなさい」(21世紀ブックス)
を参考にし、一部引用させていただきました。
謝謝。
江部康二
”朝食抜きでOK”というキーワードで、このページに辿り着きました。
初めまして。49歳の女性です。
私は、大学時代から30年、朝食は食べずに過ごしてきました。朝食を我慢しているとか、無理しているのではなく、朝食を食べるなんて、とても苦痛で食したく無いんです。
社会人に入ってからは、連日夜中までの激務のため、20年以上朝食どころか、昼食、夕食を食べる暇が無い日も多く、
1日1食のまま1日がが終わる事が多かったです。
そして、5年ほど前から会社での激務から解放された日々を過ごしています。食事は相変わらず昼食と夕食の1食もしくは2食ですが、外に出る事もすくなく、PCの前で1日を過ごしている事が多いため、運動量が激減した事と、甘いもの等の間食・夜食をする事がとても多くなったため、
とうとう糖尿病という診断を受けてしまいました。
糖尿病の場合、一日3食均等に食事するようにと良く言われますが、私は朝食はおろか、昼食もあまり食欲がわかないのです。何とか昼食食べるとしても14時、15時になる事が多いです。
そして結果、夕食を食べる時間も遅くなってしまいます。
最近は、出来る限り間食・夜食を食べないように努力はしています。でも、これらを完全に無くす事ができたとしても、今の夕食中心の1食、2食の生活では、糖尿病は悪くなってしまうのでしょうか?
宜しくお願い致します。】
こんにちは。
ぴーちさんから、糖尿病と食事回数についてコメント・質問をいただきました。
規則正しく1日3回食事をするのが糖尿病食事療法の基本と、一般の栄養士は言いますが、全く根拠(エビデンス)はありません。
食事回数ですが、1日1回でも問題ないと思います。
1日1食の場合は、夕食がベストです。
夕食で摂取したタンパク質で夜寝ているときに筋肉が修復され、トレーニングなどしていれば筋力アップになります。
1日2食の場合は、夕食は確保として、朝食でも昼食でもどちらでもいいと思います。
しいて言えば、前の日の夕食から連続して絶食で昼食摂取の方が、ミニ断食効果が期待できるという説もあります。1日3食でもいいです。
血糖を上げるのは、蛋白質・脂質・糖質のうち、糖質だけで、蛋白質・脂質は上げません。
従いまして糖尿病による高血糖改善のためには、スーパー糖質制限がベストです。
スーパー糖質制限食なら、食事の回数は気にしなくていいです。
スーパー糖質制限食なら、食後高血糖はリアルタイムに改善します。
一方、従来の糖尿病食(カロリー制限高糖質食)を実践しても、食後高血糖は絶対に防げません。
さて「人類は本来、1日3食か2食かはたまた、1食か?」興味ある問題ですね。
かく言う私は、1984年の第1回目の断食以降は、朝食抜きの1日2食で、間食は摂る日もあれば、摂らない日もあります。
1日1食で3ヶ月くらいやったことがありますが、やっぱり食欲に負けましたね。
食欲に負けたといっても、糖質制限食だと腹が減って動けないというような強烈な空腹感はありません。
糖質を食べていると、この強い空腹感が生じるのですが・・・。
それで1日1食ペース、お腹が空いてかなわんからギブアップしたのではなくて、「何か食べたいという欲望」がふつふつと湧いて、これに負けました。
一生1日1食だと、何といっても食事回数が減ります。
特に団体旅行に行った時など、周囲の人々とのコミュニケーションとか間が持ちません…。
とかいろいろ言い訳してますが、まあ、<肉、魚、貝、蟹、海老、ナッツ類、豆腐、納豆、野菜、果実・・・> 何でもいろいろ食べたいという欲望がすべてなのです。
それで、キャッチコピーとしては、「清く正しく」よりは「美味しく楽しく」 糖質制限食ということで、1日1食とはとはおさらばしました。
無理に我慢することなく長続きすることを目指して、私の場合は1日2食に戻しました。
日本でも、江戸時代初期までは1日2食で、中期から3食になったようです。
江戸時代に明暦の大火(1657年1月18日~19日)という日本史上最悪の大火災がありました。
大名屋敷や市街地の大半が焼失したので、幕府は復興のために日本全国から大工や職人を集めて朝から夕方まで働かせたそうです。
この時一日中働かせるために、昼食を供給したのが始まりで1日3食になったそうです。
平安時代まで遡って、清少納言は「枕草子」のなかで「大工のものくうこそいとあやしけれ」と、大工が昼食をとること(多食)を揶揄しています。
平安時代や鎌倉時代の1日2食は、朝食が午の刻(正午)で、夕食が申の刻(午後4時)だったそうです。
イギリスやフランスなどヨーロッパの国々でも、18世紀に2食から3食になったので3食の歴史は意外に浅いのです。
英語の朝食はbreakfastですが、一日の最初の食事(断食を破る)を意味していたのが転じて朝食になりました。
当初のbreakfastは、一仕事終えたあと、正午頃食べていたのかもしれませんね。
世界的に見ても、伝統的なライフスタイルを保っている部族は、1日2食のことが多いようです。
特に朝起きて何の活動もしていないのに、すぐ食事を摂るという現代人のような「変な?習慣」はありません。
**
今回のブログは、
夏井睦先生の「炭水化物が人類を滅ぼす」(光文社新書)
小山内博先生の「明日から朝食をやめなさい」(21世紀ブックス)
を参考にし、一部引用させていただきました。
謝謝。
江部康二
そういえば、アメリカ人も三食を摂るようになったのは、エジソンが自分の発明品のトースターとコーヒーサイフォンを売ろうとして、「一日三食が身体に良い」と宣伝したからだそうですね。
平賀源内のウナギのキャッチコピーを思い出します。
「糖質60%が身体に良い」と宣伝すると、誰が儲かるんでしょうか?
平賀源内のウナギのキャッチコピーを思い出します。
「糖質60%が身体に良い」と宣伝すると、誰が儲かるんでしょうか?
2014/04/28(Mon) 22:13 | URL | 出戻りセイゲニスト Hiro | 【編集】
出戻りセイゲニスト Hiro さん
米国でも、一日三食は、エジソン以降なのですか。
知りませんでした。
ありがとうございます。
米国でも、一日三食は、エジソン以降なのですか。
知りませんでした。
ありがとうございます。
2014/04/29(Tue) 13:22 | URL | ドクター江部 | 【編集】
私は、いつも夜10時から11時の間に床につきます。
朝、4時か5時に起きて、いろいろな事をします。「朝活」という言葉があるようです。
そして、起きて3時間くらい経って、朝7時に朝食を摂ります。以前は、起きて30分後に、お腹がすいていなくても、習慣として食べていました。
自然に、お腹がすいたら食べる。
農家の人は、日の出の頃に仕事をして、一段落して、ご飯にしていたといいます。
現代人は、電気のおかげで生活が夜型になっ手います。
暗くなったら寝る。太陽が昇ったら起きる。
これが大事なのではないでしょうか。
朝の3時間。勉強や散歩。その日にやることを考えるなど、充分な時間です。一日一日を充実させるために、「早寝・早起き」がよいのではないでしょうか?
私は、1日何食ということにこだわりません。
起きてすぐ食べるのは、体によくないですね。
朝、4時か5時に起きて、いろいろな事をします。「朝活」という言葉があるようです。
そして、起きて3時間くらい経って、朝7時に朝食を摂ります。以前は、起きて30分後に、お腹がすいていなくても、習慣として食べていました。
自然に、お腹がすいたら食べる。
農家の人は、日の出の頃に仕事をして、一段落して、ご飯にしていたといいます。
現代人は、電気のおかげで生活が夜型になっ手います。
暗くなったら寝る。太陽が昇ったら起きる。
これが大事なのではないでしょうか。
朝の3時間。勉強や散歩。その日にやることを考えるなど、充分な時間です。一日一日を充実させるために、「早寝・早起き」がよいのではないでしょうか?
私は、1日何食ということにこだわりません。
起きてすぐ食べるのは、体によくないですね。
本ブログとはずれるとは思いますが…
ある時期アトピー治療のメッカでもあった高雄病院
当時プロトピック日本一の処方量を誇る?江部先生に是非現在の忌憚ないお考えをお聞きしたくコメントしました。
今はどういうスタンスでおられるのでしょうか?
発売当初よりプロトピックを使用し13年以上が経とうとしていますが…
ある時期アトピー治療のメッカでもあった高雄病院
当時プロトピック日本一の処方量を誇る?江部先生に是非現在の忌憚ないお考えをお聞きしたくコメントしました。
今はどういうスタンスでおられるのでしょうか?
発売当初よりプロトピックを使用し13年以上が経とうとしていますが…
2014/04/29(Tue) 15:29 | URL | かわの | 【編集】
かわの さん
プロトピックは、米国で「人生を変える薬」と呼ばれたことがあります。
高雄病院には今もたくさんのアトピー患者さんが来院されます。
高雄病院方式のアトピー性皮膚炎治療は
入院しての「アトピー学校」につきると思います。
<漢方治療+食事療法+ステロイド外用薬+プロトピック軟膏>
により、アトピー性皮膚炎の根治を目指すのが高雄病院のアトピー性皮膚炎治療です。
13年間プロトピックを使ってきて、まさに人生を変える力のある素晴らしい薬と認識しています。
プロトピックは、米国で「人生を変える薬」と呼ばれたことがあります。
高雄病院には今もたくさんのアトピー患者さんが来院されます。
高雄病院方式のアトピー性皮膚炎治療は
入院しての「アトピー学校」につきると思います。
<漢方治療+食事療法+ステロイド外用薬+プロトピック軟膏>
により、アトピー性皮膚炎の根治を目指すのが高雄病院のアトピー性皮膚炎治療です。
13年間プロトピックを使ってきて、まさに人生を変える力のある素晴らしい薬と認識しています。
2014/04/29(Tue) 16:11 | URL | ドクター江部 | 【編集】
>>出戻りセイゲニスト Hiro 様
勉強になりました(ペコッ
勉強になりました(ペコッ
2014/05/01(Thu) 15:28 | URL | らこ | 【編集】
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