2013年12月23日 (月)
こんばんは。
糖尿人にもメタボ人にも正常人にも、等しく興味あるのが甘味料ですね。
甘味料に関する質問がよくあるので、復習を兼ねて最新情報を整理してみます。
甘味料は、まず天然甘味料と人工甘味料の、大きく2つに分けることができます。
次に、人工甘味料は、合成甘味料と糖アルコールに分けることができます。
1 天然甘味料
ショ糖(サトウキビなど)、ステビオサイド(ステビア)、グリチルリチン酸(甘草)、ソーマチン(西アフリカに生育するソーマトコッカスダニエリという赤い果実)、蜂蜜、メープルシロップ、果糖、麦芽糖、などのように、天然の植物や食品中に含まれている甘み成分を取り出し精製、濃縮した甘味料のこと。
2 人工甘味料(広義の意味)
人工的に作られた甘みのある物質のこと。合成甘味料、糖アルコールなどがあります。
a) 合成甘味料
人工甘味料の一種で、人為的に化学合成された甘みのある物質(甘味料)のこと。
砂糖より低カロリー、低価格、などの特徴がある。
狭義の意味の人工甘味料は合成甘味料と同義で使われることがあります。
サッカリン、サッカリンナトリウム、サイクラミン酸ナトリウム(俗称チクロ)、ズルチン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、などがあります。
b) 糖アルコール
キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトールなどがあります。キシリトールは野菜や果物などに、ソルビトールはプルーン、ナシ、リンゴなどに、エリスリトールは果実、花の蜜などにそれぞれ含まれています。
マルチトール、ラクチトールもそれぞれ麦芽糖、乳糖を原料としています。
糖アルコールは合成甘味料には分類されません。
糖アルコールの安全性は確立しています。
合成甘味料のなかで、ズルチンとチクロは、戦後間もない日本で、貴重な甘みとして広く使用されたのですが、発ガン性などのため1969年と1970年にそれぞれ使用禁止となっています。
サッカリンも発癌テストが陽性に出て、日本では食品衛生法により1973年に、いったん全面禁止となりました。
ところが1ヶ月後、食品別の使用基準が制定されると、制限付きながらサッカリンはあっさり再認可されました。
米国では、長期間にわたり一度も禁止されることなく、結構大量に使っているようです。
2013年現在、FDA(米国食料医薬品庁)が食品への使用を許可している人工甘味料は、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、ネオテームの5種です。
これらの人工甘味料は、「フリーフード」と呼ばれ、米国心臓病協会や米国糖尿病協会も肯定的ではあります。
これら5種の合成甘味料は、カロリーはないのでダイエットには良いし、血糖値を上昇させないという意味では、糖尿病にも糖質制限食的にもOKです。
ただし、一日摂取許容量が決められているので、わざわざ大量に摂取する必要はないと思います。
まあゼロカロリー飲料、例えば
「コカコーラゼロ」
アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物、アセスルファムカリウム、スクラロース
「ペプシネックス」
アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物、アセスルファムカリウム、スクラロース
などを、350mlボトルで、一日に1~2本くらいであれば、一日許容量を超えることはまずありません。
FDAが認める5種の合成甘味料に関しては、特に優劣をつけるデータはなくて、同等と考えて良いと思います。
アスパルテームは、FDA(米国食料医薬品庁)により人工甘味料として1981年に使用が許可されています。
現在、製法特許は味の素が持っており、国内ではアスパルテームを使った食卓用甘味料がPAL SWEETとして販売されています。
アスパルテームは、アスパラギン酸とフェニルアラニンという、2つの天然アミノ酸が結合したものです。
体内に吸収されると、速やかに二つのアミノ酸と、ごく微量のメタノールに分解されます。
欠点は、添加物として比較的不安定であることです。
メタノール(メチルアルコール)は、大量だと失明を起こすなど毒性が強いですが、本来、ひと、動物、植物の体内に天然に存在するもので、人血液中の常成分の一つです。
アセスルファムカリウムは、アスパルテームと違って酸性・高温条件でも変化しにくいので、炭酸飲料のほか、クッキーなどの焼き菓子にも利用できます。
欧米では、近年アスパルテーム・アセスルファムカリウム混合甘味料がダイエットコーラの主流となっているようです。
2005年には、スクラロースを使用したダイエットコーラも登場しました。スクラロースは水に溶けやすく、酸や熱にも安定しています。
糖アルコール には、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトールなどがあります。
キシリトールは野菜や果物などに、ソルビトールはプルーン、ナシ、リンゴなどに、エリスリトールは果実、花の蜜などにそれぞれ含まれていますが、商品としては人工的に作っています。
マルチトール、ラクチトールもそれぞれ麦芽糖、乳糖を原料として人工的に合成しています。
糖アルコールは糖類に水素を付加したもので、人工的に作っていますが、いわゆる合成甘味料には分類されません。
糖アルコールの安全性は確立しています。
肝腎の血糖値を上昇させるか否かですが、マルチトールは、砂糖の約半分程度血糖値を上昇させます。
よく、「糖アルコールは血糖値を上昇させない」との記載がみられますが間違いです。
キシリトール、ソルビトール、ラクチトールは、理論的には、血糖値を上げないはずなのですが、ブログ読者のコメントで、キシリトールガムで血糖上昇したとかありましたので、不確実です。
エリスリトール以外の糖アルコールは、難消化性で吸収されにくいのが特徴です。
吸収されにくい分腸内に残っているので、大量に摂取すれば下痢を起こしやすいです。
エリスリトールは、糖アルコールの中で例外的に体内に9割以上吸収されますが、全く代謝されずにそのまま尿中に排泄されます。
ですから厚生労働省お墨付きのゼロカロリーで、かつ全く血糖値を上昇させません。
ほとんどが体内に吸収されるので、糖アルコールの中で最も下痢も起こしにくいですが、大量だと下痢することもあります。
結局、糖アルコールの中で血糖値を全く上昇させないことが確実なのは、唯一エリスリトールだけです。
エリスリトールなら、血糖値を上げませんし、総量規制もありません。
国連の食糧農業機関(FAO)及び世界保健機関(WHO)は、JECFA(Joint Expert Committee on Food Additives)を設けて、甘味料など添加物のの安全性評価を公表していますが、糖アルコールは、極めて安全性が高いとされていて、妊婦にも大丈夫です。
日常的に手に入って使用しやすい血糖値を上昇させない甘味料は、以下の3つです。
いずれもエリスリトールが主成分です。
サラヤのラカントSは、「主成分エリスリトール+ごく少量の羅漢果エキス」が成分であり、合成甘味料は一切使用してありません。
合成甘味料に懸念をもつ方も、ラカントSならOKですね。
私自身は、
味の素のパルスイートカロリーゼロ
「主成分エリスリトール+ごく少量のアスパルテームとアセスルファムカリウム」
浅田飴のシュガーカットゼロ
「主成分エリスリトール+ごく少量のスクラロース」
くらいは、許容範囲と考えています。
江部康二
糖尿人にもメタボ人にも正常人にも、等しく興味あるのが甘味料ですね。
甘味料に関する質問がよくあるので、復習を兼ねて最新情報を整理してみます。
甘味料は、まず天然甘味料と人工甘味料の、大きく2つに分けることができます。
次に、人工甘味料は、合成甘味料と糖アルコールに分けることができます。
1 天然甘味料
ショ糖(サトウキビなど)、ステビオサイド(ステビア)、グリチルリチン酸(甘草)、ソーマチン(西アフリカに生育するソーマトコッカスダニエリという赤い果実)、蜂蜜、メープルシロップ、果糖、麦芽糖、などのように、天然の植物や食品中に含まれている甘み成分を取り出し精製、濃縮した甘味料のこと。
2 人工甘味料(広義の意味)
人工的に作られた甘みのある物質のこと。合成甘味料、糖アルコールなどがあります。
a) 合成甘味料
人工甘味料の一種で、人為的に化学合成された甘みのある物質(甘味料)のこと。
砂糖より低カロリー、低価格、などの特徴がある。
狭義の意味の人工甘味料は合成甘味料と同義で使われることがあります。
サッカリン、サッカリンナトリウム、サイクラミン酸ナトリウム(俗称チクロ)、ズルチン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、などがあります。
b) 糖アルコール
キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトールなどがあります。キシリトールは野菜や果物などに、ソルビトールはプルーン、ナシ、リンゴなどに、エリスリトールは果実、花の蜜などにそれぞれ含まれています。
マルチトール、ラクチトールもそれぞれ麦芽糖、乳糖を原料としています。
糖アルコールは合成甘味料には分類されません。
糖アルコールの安全性は確立しています。
合成甘味料のなかで、ズルチンとチクロは、戦後間もない日本で、貴重な甘みとして広く使用されたのですが、発ガン性などのため1969年と1970年にそれぞれ使用禁止となっています。
サッカリンも発癌テストが陽性に出て、日本では食品衛生法により1973年に、いったん全面禁止となりました。
ところが1ヶ月後、食品別の使用基準が制定されると、制限付きながらサッカリンはあっさり再認可されました。
米国では、長期間にわたり一度も禁止されることなく、結構大量に使っているようです。
2013年現在、FDA(米国食料医薬品庁)が食品への使用を許可している人工甘味料は、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、スクラロース、ネオテームの5種です。
これらの人工甘味料は、「フリーフード」と呼ばれ、米国心臓病協会や米国糖尿病協会も肯定的ではあります。
これら5種の合成甘味料は、カロリーはないのでダイエットには良いし、血糖値を上昇させないという意味では、糖尿病にも糖質制限食的にもOKです。
ただし、一日摂取許容量が決められているので、わざわざ大量に摂取する必要はないと思います。
まあゼロカロリー飲料、例えば
「コカコーラゼロ」
アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物、アセスルファムカリウム、スクラロース
「ペプシネックス」
アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物、アセスルファムカリウム、スクラロース
などを、350mlボトルで、一日に1~2本くらいであれば、一日許容量を超えることはまずありません。
FDAが認める5種の合成甘味料に関しては、特に優劣をつけるデータはなくて、同等と考えて良いと思います。
アスパルテームは、FDA(米国食料医薬品庁)により人工甘味料として1981年に使用が許可されています。
現在、製法特許は味の素が持っており、国内ではアスパルテームを使った食卓用甘味料がPAL SWEETとして販売されています。
アスパルテームは、アスパラギン酸とフェニルアラニンという、2つの天然アミノ酸が結合したものです。
体内に吸収されると、速やかに二つのアミノ酸と、ごく微量のメタノールに分解されます。
欠点は、添加物として比較的不安定であることです。
メタノール(メチルアルコール)は、大量だと失明を起こすなど毒性が強いですが、本来、ひと、動物、植物の体内に天然に存在するもので、人血液中の常成分の一つです。
アセスルファムカリウムは、アスパルテームと違って酸性・高温条件でも変化しにくいので、炭酸飲料のほか、クッキーなどの焼き菓子にも利用できます。
欧米では、近年アスパルテーム・アセスルファムカリウム混合甘味料がダイエットコーラの主流となっているようです。
2005年には、スクラロースを使用したダイエットコーラも登場しました。スクラロースは水に溶けやすく、酸や熱にも安定しています。
糖アルコール には、キシリトール、ソルビトール、エリスリトール、マルチトール、ラクチトールなどがあります。
キシリトールは野菜や果物などに、ソルビトールはプルーン、ナシ、リンゴなどに、エリスリトールは果実、花の蜜などにそれぞれ含まれていますが、商品としては人工的に作っています。
マルチトール、ラクチトールもそれぞれ麦芽糖、乳糖を原料として人工的に合成しています。
糖アルコールは糖類に水素を付加したもので、人工的に作っていますが、いわゆる合成甘味料には分類されません。
糖アルコールの安全性は確立しています。
肝腎の血糖値を上昇させるか否かですが、マルチトールは、砂糖の約半分程度血糖値を上昇させます。
よく、「糖アルコールは血糖値を上昇させない」との記載がみられますが間違いです。
キシリトール、ソルビトール、ラクチトールは、理論的には、血糖値を上げないはずなのですが、ブログ読者のコメントで、キシリトールガムで血糖上昇したとかありましたので、不確実です。
エリスリトール以外の糖アルコールは、難消化性で吸収されにくいのが特徴です。
吸収されにくい分腸内に残っているので、大量に摂取すれば下痢を起こしやすいです。
エリスリトールは、糖アルコールの中で例外的に体内に9割以上吸収されますが、全く代謝されずにそのまま尿中に排泄されます。
ですから厚生労働省お墨付きのゼロカロリーで、かつ全く血糖値を上昇させません。
ほとんどが体内に吸収されるので、糖アルコールの中で最も下痢も起こしにくいですが、大量だと下痢することもあります。
結局、糖アルコールの中で血糖値を全く上昇させないことが確実なのは、唯一エリスリトールだけです。
エリスリトールなら、血糖値を上げませんし、総量規制もありません。
国連の食糧農業機関(FAO)及び世界保健機関(WHO)は、JECFA(Joint Expert Committee on Food Additives)を設けて、甘味料など添加物のの安全性評価を公表していますが、糖アルコールは、極めて安全性が高いとされていて、妊婦にも大丈夫です。
日常的に手に入って使用しやすい血糖値を上昇させない甘味料は、以下の3つです。
いずれもエリスリトールが主成分です。
サラヤのラカントSは、「主成分エリスリトール+ごく少量の羅漢果エキス」が成分であり、合成甘味料は一切使用してありません。
合成甘味料に懸念をもつ方も、ラカントSならOKですね。
私自身は、
味の素のパルスイートカロリーゼロ
「主成分エリスリトール+ごく少量のアスパルテームとアセスルファムカリウム」
浅田飴のシュガーカットゼロ
「主成分エリスリトール+ごく少量のスクラロース」
くらいは、許容範囲と考えています。
江部康二
いつもお疲れ様です。スクラロースは塩素化合物のダイオキシンに化学式が似ており、アセスルファムKは農薬の製造過程で偶然生まれたものです。絶対に摂取しないでください。私は下痢のあと逆流性食道炎で苦しんでおります。
12/24クリスマスイブ。
東京スカイツリーに行って来ました。
テレビなどで見ていましたが、やはり634メートルは高いです。450メートルの展望回廊からはるか遠くまで見渡せます。
東京タワーが可愛く見えました。入場料が、予約で2500円+上の展望回廊は、1000円で、合計3500円。かなり、値段高いです。それでも入場者がいっぱい。顔ぶれも国際的・・・
夜になると夜景がきれい。国際線のパイロットの方で、世界で一番美しい夜景は、東京だと言ったひとがいましたね。
美しい明かりの中に、様々なひとが生活しています・・・。
さて、夕食は、隣のビルの31階で、すき焼きです。あらかじめ、電話で話しておいたので、味の素のパルスイートカロリーゼロを持参です。
予約の時に、砂糖を、わりしたに入れないように頼んでおきました。みりんが、少し甘い・・糖質制限してから、舌が敏感になりました。
半年くらい前から、堂々と、「私は糖尿病なので、炭水化物・砂糖は食べられないのです」とハッキリ言える様になりました。
すき焼きを外で食べたのは、2年ぶりです。
血糖値は、食前も食後も、だいたい90から120の範囲に収まっています。
みなさんの幸せと、平和を祈ったイブでした。
東京スカイツリーに行って来ました。
テレビなどで見ていましたが、やはり634メートルは高いです。450メートルの展望回廊からはるか遠くまで見渡せます。
東京タワーが可愛く見えました。入場料が、予約で2500円+上の展望回廊は、1000円で、合計3500円。かなり、値段高いです。それでも入場者がいっぱい。顔ぶれも国際的・・・
夜になると夜景がきれい。国際線のパイロットの方で、世界で一番美しい夜景は、東京だと言ったひとがいましたね。
美しい明かりの中に、様々なひとが生活しています・・・。
さて、夕食は、隣のビルの31階で、すき焼きです。あらかじめ、電話で話しておいたので、味の素のパルスイートカロリーゼロを持参です。
予約の時に、砂糖を、わりしたに入れないように頼んでおきました。みりんが、少し甘い・・糖質制限してから、舌が敏感になりました。
半年くらい前から、堂々と、「私は糖尿病なので、炭水化物・砂糖は食べられないのです」とハッキリ言える様になりました。
すき焼きを外で食べたのは、2年ぶりです。
血糖値は、食前も食後も、だいたい90から120の範囲に収まっています。
みなさんの幸せと、平和を祈ったイブでした。
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