2011年03月28日 (月)
こんばんは。
下記のユーチューブへのリンクをクリックしていただくと、とても嬉しいです。
よろしくお願い申し上げます。江部康二。 m(_ _)m
高雄病院の糖質制限食コントロール・教育入院について、Tsunさんから、コメント・質問をいただきました。
【11/03/28 Tsun
教育入院について
江部先生、初めまして。
いつもブログを拝見させて頂いております。
そして江部先生の書物を3冊ほどですが購読しております。
早速ですが質問させて下さい。
高雄病院の糖質制限食コントロール・教育入院に興味があるのですが
私は千葉在住で、退院後の地元の医師にフォローという点が気になっています。
と言うのも、私なりに探してみたのですが東京・千葉辺りで糖質制限食を推奨
もしくは理解して下さる医師を、見つける事が出来なかったからです。
現在、診て頂いている医師には内緒で糖質制限食を実行しています。
何だか言いづらい雰囲気で言えずにいます。
出来れば教育入院するのであれば、退院後の病院を決めてからが安心だと思っております。
江部先生が東京・千葉辺りで糖質制限食に理解のある病院を
ご存知でしたらお教え頂けないでしょうか。
お忙しい所恐れ入りますが、宜しくお願い致します。】
Tsunさん。
拙著のご購入ありがとうございます。
まず糖質制限食に理解のある医療機関ですが、千葉県には宗田マタニティクリニックがあります。
宗田マタニティクリニック
千葉県市原市根田320-7
電話:0436-24-4103
http://www.muneta.org/
宗田先生は婦人科ですが、糖尿病も診察していただけると思います。
一応念のため、電話でご確認下さい。
対外受精などで男性の診療もしておられるので大丈夫と思いますが・・・。(∵)?
Tsunさんには、直接関係ないかもしれませんが、糖尿病の妊娠、妊娠糖尿病の方も多く診察しておられます。
東京なら以下の先生方と適宜ご相談ください。
小松川クリニック 櫻本薫・美輪子先生
東京都江戸川区東小松川1-12-11
03-5607-7051
ひめのともみクリニック 西澤真生(まなみ)先生
東京都品川区東五反田1-17-1昭和第二ビル3階
03-3445-0766
北里研究所病院糖尿病センター
センター長 山田悟先生
東京都港区白金5丁目9-1
03-3444-6161
東京トータルライフクリニック
http://www.tlc.or.jp/tokyo/clinicinfo.htm
所在地 〒111-0034
東京都台東区雷門2-6-3 ユニカ雷門ビル2F
連絡先 TEL 03-5806-9871
診療科目 内科、消化器内科、呼吸器内科、麻酔科(ペインクリニック)、禁煙外来、在宅医療
高雄病院の糖質制限食コントロール・教育入院
075-871-0245
に電話して担当職員とご相談いただけば幸いです。
江部康二
☆☆☆☆☆
<高雄病院、糖質制限食コントロール・教育入院、2011年>
高雄病院には、現在月に平均12名の糖尿人が、全国から糖質制限食治療を希望して入院されます。
遠方の方は、入院して糖質制限食で糖尿病自己管理の体験をし知識を会得してもらい、退院されたら地元の医師にフォローしていただきます。
京都や近くの糖尿人でも、外来で、なかなか血糖値が下がりきらない時などは、入院すると改善する人がほとんどですので、『コントロール・教育入院』がお奨めです。
14日間あれば、コントロール・教育入院が可能です。勿論健康保険が効きます。
最初の数日間のスーパー糖質制限食で内服薬中止して、コントロール良好となることがほとんどなので、次の7日間は、グルコバイ(100)1錠を、食前30秒に内服して、あえて炊いたご飯2/3膳(約100g)など摂取して、食後血糖値がどのくらい上昇するかを試してみます。
食後2時間で180mg/dl未満ならまあまあで、140mg/dl未満なら合格です。
グルコバイだけで力が及ばない時は、「グルコバイ+グルファスト」食前30秒に内服で試します。
期間的に余裕があれば、パンやうどんなども試します。
これは、退院後どうしても、或いはやむを得ず糖質摂取せざるを得ないときのための
シミュレーションです。(^^)
インスリン注射をされている時は、3~4週間あったほうが確実に減量できます。インスリンの量は1/3以下になります。
上手くいけば2割くらいの方が、インスリン離脱もできます。
2型だけでなく、1型の糖尿人でも、インスリンの量は1/3以下になります。
入院して一日7~8回、毎食前・食後の血糖値を測定することで、
「通常のカロリー制限の糖尿病食」と「糖質制限食」の効果の大きな差が
リアルタイムに確認できます。
血糖値を上げるのは糖質だけで、タンパク質・脂質はあげないということを、
身をもって体験することで、糖質制限食へのモチベーションが高まります。
この検査を血糖値の日内変動といいます。
入院2日目に「カロリー制限食(高糖質)」、4日目に「糖質制限食」で
同一カロリーにして日内変動を行います。
入院して糖質制限食を摂取しての血糖値日内変動検査を実施しているのは、
日本中で高雄病院以外はほとんどありません。
同一カロリーでも、糖質を摂取すれば、
インスリン注射や経口血糖降下剤を内服していても、
食後血糖値は200mg/dlを超えることが多いですが、
スーパー糖質制限食なら、薬・注射なしで
食後血糖値は140mg/dlのことがほとんどです。
勿論、個人差はあります。
入院中はその他、内臓脂肪CTや頸動脈エコーなど、
糖尿病に関連するいろいろな検査もあります。
一日の尿をためて、尿糖測定やインスリン分泌量測定(尿中Cペプチド測定)も行います。
一日尿のCペプチド測定で、トータルなインスリンの分泌量がチェックできます。
早朝空腹時の血中IRI(インスリン)かCペプチド(インスリン注射をしている人はこちらを測定)を調べることで、基礎分泌のインスリンがどのくらいでているかわかります。
インスリン抵抗性の検査やインスリン追加分泌能の検査もあります。
管理栄養士による具体的な栄養指導もあります。
糖質制限食を体験し学ばれて、退院後は地元の病院で通院され、
6ヶ月に一回くらい京都観光を兼ねて高雄病院あるいは高雄病院京都駅前診療所に来て頂いている方もおられます。
遠方の場合、年に一回、糖質制限食入院をされる方もおられます。
入院・外来治療の実績があれば、高雄病院への電話やメールでの質問もOKです。
高雄病院では現実に、関東、北海道、九州、東海、中部、中国地方など、様々な遠方地域の糖尿人の入院も多いです。北海道から九州まで万遍なくこられます。
全国の糖尿人の方々も、糖質制限食入院治療ご希望の場合は、
高雄病院 075-871-0245
まで、電話され、入院担当職員とご相談いただけば幸いです。 (^_^)
下記のユーチューブへのリンクをクリックしていただくと、とても嬉しいです。
よろしくお願い申し上げます。江部康二。 m(_ _)m
画期的な糖尿病治療食「糖質制限食を語る」|DVD、絶賛発売中!
糖質制限食の第一人者、高雄病院理事長、江部康二医師の講演が臨場感溢れるDVDに。二つの講演会を収録し、この一枚に糖質制限食のエッセンスを凝縮!お求めはこちらから http://www.yaserutabekata.com/shop/dvd.php高雄病院の糖質制限食コントロール・教育入院について、Tsunさんから、コメント・質問をいただきました。
【11/03/28 Tsun
教育入院について
江部先生、初めまして。
いつもブログを拝見させて頂いております。
そして江部先生の書物を3冊ほどですが購読しております。
早速ですが質問させて下さい。
高雄病院の糖質制限食コントロール・教育入院に興味があるのですが
私は千葉在住で、退院後の地元の医師にフォローという点が気になっています。
と言うのも、私なりに探してみたのですが東京・千葉辺りで糖質制限食を推奨
もしくは理解して下さる医師を、見つける事が出来なかったからです。
現在、診て頂いている医師には内緒で糖質制限食を実行しています。
何だか言いづらい雰囲気で言えずにいます。
出来れば教育入院するのであれば、退院後の病院を決めてからが安心だと思っております。
江部先生が東京・千葉辺りで糖質制限食に理解のある病院を
ご存知でしたらお教え頂けないでしょうか。
お忙しい所恐れ入りますが、宜しくお願い致します。】
Tsunさん。
拙著のご購入ありがとうございます。
まず糖質制限食に理解のある医療機関ですが、千葉県には宗田マタニティクリニックがあります。
宗田マタニティクリニック
千葉県市原市根田320-7
電話:0436-24-4103
http://www.muneta.org/
宗田先生は婦人科ですが、糖尿病も診察していただけると思います。
一応念のため、電話でご確認下さい。
対外受精などで男性の診療もしておられるので大丈夫と思いますが・・・。(∵)?
Tsunさんには、直接関係ないかもしれませんが、糖尿病の妊娠、妊娠糖尿病の方も多く診察しておられます。
東京なら以下の先生方と適宜ご相談ください。
小松川クリニック 櫻本薫・美輪子先生
東京都江戸川区東小松川1-12-11
03-5607-7051
ひめのともみクリニック 西澤真生(まなみ)先生
東京都品川区東五反田1-17-1昭和第二ビル3階
03-3445-0766
北里研究所病院糖尿病センター
センター長 山田悟先生
東京都港区白金5丁目9-1
03-3444-6161
東京トータルライフクリニック
http://www.tlc.or.jp/tokyo/clinicinfo.htm
所在地 〒111-0034
東京都台東区雷門2-6-3 ユニカ雷門ビル2F
連絡先 TEL 03-5806-9871
診療科目 内科、消化器内科、呼吸器内科、麻酔科(ペインクリニック)、禁煙外来、在宅医療
高雄病院の糖質制限食コントロール・教育入院
075-871-0245
に電話して担当職員とご相談いただけば幸いです。
江部康二
☆☆☆☆☆
<高雄病院、糖質制限食コントロール・教育入院、2011年>
高雄病院には、現在月に平均12名の糖尿人が、全国から糖質制限食治療を希望して入院されます。
遠方の方は、入院して糖質制限食で糖尿病自己管理の体験をし知識を会得してもらい、退院されたら地元の医師にフォローしていただきます。
京都や近くの糖尿人でも、外来で、なかなか血糖値が下がりきらない時などは、入院すると改善する人がほとんどですので、『コントロール・教育入院』がお奨めです。
14日間あれば、コントロール・教育入院が可能です。勿論健康保険が効きます。
最初の数日間のスーパー糖質制限食で内服薬中止して、コントロール良好となることがほとんどなので、次の7日間は、グルコバイ(100)1錠を、食前30秒に内服して、あえて炊いたご飯2/3膳(約100g)など摂取して、食後血糖値がどのくらい上昇するかを試してみます。
食後2時間で180mg/dl未満ならまあまあで、140mg/dl未満なら合格です。
グルコバイだけで力が及ばない時は、「グルコバイ+グルファスト」食前30秒に内服で試します。
期間的に余裕があれば、パンやうどんなども試します。
これは、退院後どうしても、或いはやむを得ず糖質摂取せざるを得ないときのための
シミュレーションです。(^^)
インスリン注射をされている時は、3~4週間あったほうが確実に減量できます。インスリンの量は1/3以下になります。
上手くいけば2割くらいの方が、インスリン離脱もできます。
2型だけでなく、1型の糖尿人でも、インスリンの量は1/3以下になります。
入院して一日7~8回、毎食前・食後の血糖値を測定することで、
「通常のカロリー制限の糖尿病食」と「糖質制限食」の効果の大きな差が
リアルタイムに確認できます。
血糖値を上げるのは糖質だけで、タンパク質・脂質はあげないということを、
身をもって体験することで、糖質制限食へのモチベーションが高まります。
この検査を血糖値の日内変動といいます。
入院2日目に「カロリー制限食(高糖質)」、4日目に「糖質制限食」で
同一カロリーにして日内変動を行います。
入院して糖質制限食を摂取しての血糖値日内変動検査を実施しているのは、
日本中で高雄病院以外はほとんどありません。
同一カロリーでも、糖質を摂取すれば、
インスリン注射や経口血糖降下剤を内服していても、
食後血糖値は200mg/dlを超えることが多いですが、
スーパー糖質制限食なら、薬・注射なしで
食後血糖値は140mg/dlのことがほとんどです。
勿論、個人差はあります。
入院中はその他、内臓脂肪CTや頸動脈エコーなど、
糖尿病に関連するいろいろな検査もあります。
一日の尿をためて、尿糖測定やインスリン分泌量測定(尿中Cペプチド測定)も行います。
一日尿のCペプチド測定で、トータルなインスリンの分泌量がチェックできます。
早朝空腹時の血中IRI(インスリン)かCペプチド(インスリン注射をしている人はこちらを測定)を調べることで、基礎分泌のインスリンがどのくらいでているかわかります。
インスリン抵抗性の検査やインスリン追加分泌能の検査もあります。
管理栄養士による具体的な栄養指導もあります。
糖質制限食を体験し学ばれて、退院後は地元の病院で通院され、
6ヶ月に一回くらい京都観光を兼ねて高雄病院あるいは高雄病院京都駅前診療所に来て頂いている方もおられます。
遠方の場合、年に一回、糖質制限食入院をされる方もおられます。
入院・外来治療の実績があれば、高雄病院への電話やメールでの質問もOKです。
高雄病院では現実に、関東、北海道、九州、東海、中部、中国地方など、様々な遠方地域の糖尿人の入院も多いです。北海道から九州まで万遍なくこられます。
全国の糖尿人の方々も、糖質制限食入院治療ご希望の場合は、
高雄病院 075-871-0245
まで、電話され、入院担当職員とご相談いただけば幸いです。 (^_^)
江部先生こんにちは。
ケトン体について調べていて、ケトン食療法に関する
「Woodyattの式」というものを見つけました。
参考:http://www2.ocn.ne.jp/~ketodiet/ketogenic/woodyatt.html
要約すると
P(タンパク質)、F(脂肪)、C(炭水化物)として
A = 0.9F + 0.46P
AK = C + 0.1F + 0.58P を計算し
K / AK の比率を「ケトン指数」として、これが2以上のとき
ケトン体が生産されるとのことです。
この式を解釈すると
・脂肪はケトン体の生産を促す
・炭水化物はケトン体の生産を抑制する
ここまでは当然いいのですが
・蛋白質はどちらかといえばケトン体の生産を抑制する
(ケトン体生産係数0.46に対し、ケトン体抑制係数0.58)と解釈できます。
これは、摂取した蛋白質のうち約50%が糖に変わる事と関連していると考えます。
現在私は、鳥の胸肉(皮無し)やささみを主食としており、たまに豚肉も食べますが
電子レンジで加熱するため、油が抜け出し、栄養的には、蛋白質≫脂肪になっているはずです。
低炭水化物の食事を2週間ほど継続していますが、どうもケトン体が生産されていないような気がします
(尿で確認してはいませんが)
今後の方針として
1.このまま高タンパク食を継続する
(ケトン体は出ないかもしれないが、急峻な血糖値の変化は無いため、健康にはよい)
2.肉をやや減らし、マヨネーズ等の調味油でカロリー調整する
を考えていますが
痩身・健康維持目的であればどちら方法がよいと考えられますでしょうか?
アドバイスをお願い致します。
ケトン体について調べていて、ケトン食療法に関する
「Woodyattの式」というものを見つけました。
参考:http://www2.ocn.ne.jp/~ketodiet/ketogenic/woodyatt.html
要約すると
P(タンパク質)、F(脂肪)、C(炭水化物)として
A = 0.9F + 0.46P
AK = C + 0.1F + 0.58P を計算し
K / AK の比率を「ケトン指数」として、これが2以上のとき
ケトン体が生産されるとのことです。
この式を解釈すると
・脂肪はケトン体の生産を促す
・炭水化物はケトン体の生産を抑制する
ここまでは当然いいのですが
・蛋白質はどちらかといえばケトン体の生産を抑制する
(ケトン体生産係数0.46に対し、ケトン体抑制係数0.58)と解釈できます。
これは、摂取した蛋白質のうち約50%が糖に変わる事と関連していると考えます。
現在私は、鳥の胸肉(皮無し)やささみを主食としており、たまに豚肉も食べますが
電子レンジで加熱するため、油が抜け出し、栄養的には、蛋白質≫脂肪になっているはずです。
低炭水化物の食事を2週間ほど継続していますが、どうもケトン体が生産されていないような気がします
(尿で確認してはいませんが)
今後の方針として
1.このまま高タンパク食を継続する
(ケトン体は出ないかもしれないが、急峻な血糖値の変化は無いため、健康にはよい)
2.肉をやや減らし、マヨネーズ等の調味油でカロリー調整する
を考えていますが
痩身・健康維持目的であればどちら方法がよいと考えられますでしょうか?
アドバイスをお願い致します。
2011/03/28(Mon) 20:30 | URL | TASU | 【編集】
ふみふみ さん。
炭水化物摂取で尿糖陽性があるなら、
食後1時間ぐらいのピーク時に血糖値が180mgを超えている可能性が高いです。
食後2時間値が131mgなので、正常型だと思いますが、将来糖尿病になりやすいタイプの
可能性があります。
緩やかな糖質制限食でも、将来の糖尿病は防げると思います。
炭水化物摂取で尿糖陽性があるなら、
食後1時間ぐらいのピーク時に血糖値が180mgを超えている可能性が高いです。
食後2時間値が131mgなので、正常型だと思いますが、将来糖尿病になりやすいタイプの
可能性があります。
緩やかな糖質制限食でも、将来の糖尿病は防げると思います。
2011/03/29(Tue) 08:48 | URL | ドクター江部 | 【編集】
東京の多恵子 さん。
拙著のご購入ありがとうございます。
スーパー糖質制限食で、高血糖は改善しますが、経口糖尿病薬なしなら、
低血糖にはなりません。
血糖値が正常下限に近づくと肝臓がブドウ糖をつくり、血糖値を正常に保つからです。
経口糖尿病薬なしなら、安心してスーパー糖質制限食を実践していただけば良いと思います。
拙著のご購入ありがとうございます。
スーパー糖質制限食で、高血糖は改善しますが、経口糖尿病薬なしなら、
低血糖にはなりません。
血糖値が正常下限に近づくと肝臓がブドウ糖をつくり、血糖値を正常に保つからです。
経口糖尿病薬なしなら、安心してスーパー糖質制限食を実践していただけば良いと思います。
2012/03/26(Mon) 15:57 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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