2010年10月12日 (火)
おはようございます。
今回は、早見さんから、アルコールは糖質?という、コメント・質問をいただきました。
【10/10/12 早見
アルコールは糖質?
江部康二先生、はじめまして。
今年の夏に先生の著書に出会って、スーパー糖質制限食を実践したところ、あっという間に体重が落ちて、糖質制限の絶大な効果に驚いている者です。
しかも、この方法は、蒸留酒などのお酒が飲めることが何よりもうれしいです。
早速周囲に勧めて回ったところ、ある人からこんなことを言われました。
「アルコールは糖質だよ。だから、お酒を飲んでも血糖値が上がらないというのは怪しいし、糖質を制限しているのに酒を飲んでいいというのは変じゃないか」
意地悪なことを言われて悔しかったです。
先生、いかがでしょうか? 確かに検索してみると、多価アルコールは糖に含まれると書かれています。アルコールはやはり糖質の一つなのでしょうか?】
早見さん。
本のご購入ありがとうございます。
また、体重の減少も良かったです。
アルコールとは 炭化水素の水素原子を水酸基で置換したかたちの化合物の総称だそうです。普通は、エチルアルコール(エタノール)を指します。
それ以外にも、メチルアルコール(メタノール) 、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、イソペンチルアルコールなどがあります。
ウィキペディアによれば、アルコール類は、生体内での主要代謝物の1つであり、生物体に多種多様なアルコール体が広く見いだされるそうです。(☆)
例えば中性脂肪は、多価アルコールのグリセリンと脂肪酸のエステルです。
また、人工甘味料のエリスリトール・キシリトール・マルチトール・ソルビトールなどは糖アルコールと呼ばれます。
このようにアルコール類は、脂肪や糖質の原料という面がありますね。
今回のご質問のアルコールは、もっぱら、お酒のエチルアルコールのことと思いますので、それに絞って考えて見ます。
まず、エチルアルコールが体重増加作用がないことは、確定しています。(☆☆)
従って、血糖上昇作用もないと考えられます。
五訂増補日本食品標準成分表によれば(☆☆☆)、炭水化物は基本として<水分、たんぱく質、脂質及び灰分>の合計を100gから差し引いたものと定義しています。
さらに<硝酸イオン、アルコール分、酢酸、タンニン、カフェイン又はテオブロミン>を多く含む食品では、これらも差し引くとしています。
つまり、五訂増補日本食品標準成分表の定義に基づけば、アルコールは炭水化物(糖質+食物繊維)には含まれていません。
例えば、清酒100g中に、エネルギー109キロカロリー、水分82.4g、タンパク質0.4g、脂質ほとんどなし、炭水化物4.9g、食物繊維0gです。備考欄にアルコール12.3gと記載してあります。
結論です。
お酒のアルコールは、五訂増補日本食品標準成分表の定義に基づけば、糖質には属さないし、血糖値も上昇させないし、エンプティーカロリーで体重も上昇させません。
江部康二
(☆)ウィキペディア
アルコール類は、生体内での主要代謝物の1つであり、生物体に多種多様なアルコール体が広く見いだされる。蝋はセタノールなど高級アルコールであり、脂肪(中性脂肪)は、多価アルコールのグリセリンと脂肪酸とのエステルである。そして、糖類もアルコール体である。ケトースやアルドースのカルボニル基が還元されたエリトリトールやキシリトール、ソルビトールなどは、糖アルコールと呼ばれる。
(☆☆)糖尿病専門医研修ガイドブック 改定第4版 81ページ
(☆☆☆)
五訂増補日本食品標準成分表
<一般成分の測定法 成分 測定法>
水分
直接法もしくは乾燥助剤添加法の常圧又は減圧加熱乾燥法による減量法。ただし、アルコール飲料は乾燥減量からアルコール分の重量を、食酢類は乾燥減量から酢酸の重量をそれぞれ差し引いた。
たんぱく質
改良ケルダール法によって定量した窒素量に、「窒素-たんぱく質換算係数」(表7)を乗じて算出。なお、茶類及びコーヒーはカフェインを、ココア類及びチョコレート類はカフェイン及びテオブロミンを別に定量し、これら由来の窒素を差し引いてから算出。また、野菜類はサリチル酸添加改良ケルダール法で硝酸態窒素を含む全窒素量を定量し、別に定量した硝酸態窒素を差し引いてから算出。
脂質
ジエチルエーテルによるソックスレー抽出法、クロロホルム-メタノール改良抽出法、レーゼ・ゴットリーブ法又は酸分解法。
炭水化物
差し引き(水分、たんぱく質、脂質及び灰分の合計(数)を100から差し引く)法。硝酸イオン、アルコール分、酢酸、タンニン、カフェイン又はテオブロミンを多く含む食品では、これらも差し引いた。
灰分
直接灰化法(550)
今回は、早見さんから、アルコールは糖質?という、コメント・質問をいただきました。
【10/10/12 早見
アルコールは糖質?
江部康二先生、はじめまして。
今年の夏に先生の著書に出会って、スーパー糖質制限食を実践したところ、あっという間に体重が落ちて、糖質制限の絶大な効果に驚いている者です。
しかも、この方法は、蒸留酒などのお酒が飲めることが何よりもうれしいです。
早速周囲に勧めて回ったところ、ある人からこんなことを言われました。
「アルコールは糖質だよ。だから、お酒を飲んでも血糖値が上がらないというのは怪しいし、糖質を制限しているのに酒を飲んでいいというのは変じゃないか」
意地悪なことを言われて悔しかったです。
先生、いかがでしょうか? 確かに検索してみると、多価アルコールは糖に含まれると書かれています。アルコールはやはり糖質の一つなのでしょうか?】
早見さん。
本のご購入ありがとうございます。
また、体重の減少も良かったです。
アルコールとは 炭化水素の水素原子を水酸基で置換したかたちの化合物の総称だそうです。普通は、エチルアルコール(エタノール)を指します。
それ以外にも、メチルアルコール(メタノール) 、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、イソペンチルアルコールなどがあります。
ウィキペディアによれば、アルコール類は、生体内での主要代謝物の1つであり、生物体に多種多様なアルコール体が広く見いだされるそうです。(☆)
例えば中性脂肪は、多価アルコールのグリセリンと脂肪酸のエステルです。
また、人工甘味料のエリスリトール・キシリトール・マルチトール・ソルビトールなどは糖アルコールと呼ばれます。
このようにアルコール類は、脂肪や糖質の原料という面がありますね。
今回のご質問のアルコールは、もっぱら、お酒のエチルアルコールのことと思いますので、それに絞って考えて見ます。
まず、エチルアルコールが体重増加作用がないことは、確定しています。(☆☆)
従って、血糖上昇作用もないと考えられます。
五訂増補日本食品標準成分表によれば(☆☆☆)、炭水化物は基本として<水分、たんぱく質、脂質及び灰分>の合計を100gから差し引いたものと定義しています。
さらに<硝酸イオン、アルコール分、酢酸、タンニン、カフェイン又はテオブロミン>を多く含む食品では、これらも差し引くとしています。
つまり、五訂増補日本食品標準成分表の定義に基づけば、アルコールは炭水化物(糖質+食物繊維)には含まれていません。
例えば、清酒100g中に、エネルギー109キロカロリー、水分82.4g、タンパク質0.4g、脂質ほとんどなし、炭水化物4.9g、食物繊維0gです。備考欄にアルコール12.3gと記載してあります。
結論です。
お酒のアルコールは、五訂増補日本食品標準成分表の定義に基づけば、糖質には属さないし、血糖値も上昇させないし、エンプティーカロリーで体重も上昇させません。
江部康二
(☆)ウィキペディア
アルコール類は、生体内での主要代謝物の1つであり、生物体に多種多様なアルコール体が広く見いだされる。蝋はセタノールなど高級アルコールであり、脂肪(中性脂肪)は、多価アルコールのグリセリンと脂肪酸とのエステルである。そして、糖類もアルコール体である。ケトースやアルドースのカルボニル基が還元されたエリトリトールやキシリトール、ソルビトールなどは、糖アルコールと呼ばれる。
(☆☆)糖尿病専門医研修ガイドブック 改定第4版 81ページ
(☆☆☆)
五訂増補日本食品標準成分表
<一般成分の測定法 成分 測定法>
水分
直接法もしくは乾燥助剤添加法の常圧又は減圧加熱乾燥法による減量法。ただし、アルコール飲料は乾燥減量からアルコール分の重量を、食酢類は乾燥減量から酢酸の重量をそれぞれ差し引いた。
たんぱく質
改良ケルダール法によって定量した窒素量に、「窒素-たんぱく質換算係数」(表7)を乗じて算出。なお、茶類及びコーヒーはカフェインを、ココア類及びチョコレート類はカフェイン及びテオブロミンを別に定量し、これら由来の窒素を差し引いてから算出。また、野菜類はサリチル酸添加改良ケルダール法で硝酸態窒素を含む全窒素量を定量し、別に定量した硝酸態窒素を差し引いてから算出。
脂質
ジエチルエーテルによるソックスレー抽出法、クロロホルム-メタノール改良抽出法、レーゼ・ゴットリーブ法又は酸分解法。
炭水化物
差し引き(水分、たんぱく質、脂質及び灰分の合計(数)を100から差し引く)法。硝酸イオン、アルコール分、酢酸、タンニン、カフェイン又はテオブロミンを多く含む食品では、これらも差し引いた。
灰分
直接灰化法(550)
江部先生、こんにちは。
この生地とは関係がないのですが、昨今、テルモより、自分で尿糖が計れるものを購入し早速試したところ、毎回ではありませんが、尿糖が検出されます。自分は、アマリール0.5、グリコランを服用し、a1c=5.6位なのですが、尿糖が出てるのはやはりまずいですよね。何かいい策がありましたらご教授ください。お忙しい中申し訳ありません。
この生地とは関係がないのですが、昨今、テルモより、自分で尿糖が計れるものを購入し早速試したところ、毎回ではありませんが、尿糖が検出されます。自分は、アマリール0.5、グリコランを服用し、a1c=5.6位なのですが、尿糖が出てるのはやはりまずいですよね。何かいい策がありましたらご教授ください。お忙しい中申し訳ありません。
Norihikoさん。
個人差がありますが、血糖値が180mg/dlを超えると、尿糖がでることが多いようです。
糖質摂取による食後高血糖にご注意ください。
個人差がありますが、血糖値が180mg/dlを超えると、尿糖がでることが多いようです。
糖質摂取による食後高血糖にご注意ください。
2010/10/12(Tue) 10:40 | URL | ドクター江部 | 【編集】
miwako さん。
ウィキペディアは私が判断して、正しいと思った記述のみ引用していますので・・・
アルコールは7.1kcal/gのエネルギーを持っていますが、体内に蓄積されません。
糖質や脂質と比較して、体重増加作用がないとされています。
それで、エネルギーだけあって何の栄養素もない意味でエンプティカロリー(empty calorie)と呼ばれるようです。
体重増加なしにかんしては下記の文献などにも記載されています。
Alcohol and calories: A matter of balance
References and further reading may be available for this article. To view references and further reading you must purchase this article.
R.L. Leibel*, M. Dufour†, V.S. Hubbard‡ and W.E.M. Lands, §
†NIH/NIAAA/Division of Biometry & Epidemiology, Rockville, MD 20857 USA
‡NIH/NDDK/Nutrition Sciences Branch, Bethesda, MD 20892 USA
*Laboratory of Human Behavior & Metabolism, Rockefeller University, New York, NY 10021 USA
§NIH/NIAAA/Division of Basic Research, Rockville, MD 20857 USA
Available online 19 March 2003.
http://www.sciencedirect.com/science?_ob=ArticleURL&_udi=B6T40-485RKBJ-2V&_user=10&_coverDate=12%2F31%2F1993&_rdoc=1&_fmt=high&_orig=search&_origin=search&_sort=d&_docanchor=&view=c&_searchStrId=1494335144&_rerunOrigin=google&_acct=C000050221&_version=1&_urlVersion=0&_userid=10&md5=7310755b6cd7046081f2372b16d5cd98&searchtype=a
ウィキペディアは私が判断して、正しいと思った記述のみ引用していますので・・・
アルコールは7.1kcal/gのエネルギーを持っていますが、体内に蓄積されません。
糖質や脂質と比較して、体重増加作用がないとされています。
それで、エネルギーだけあって何の栄養素もない意味でエンプティカロリー(empty calorie)と呼ばれるようです。
体重増加なしにかんしては下記の文献などにも記載されています。
Alcohol and calories: A matter of balance
References and further reading may be available for this article. To view references and further reading you must purchase this article.
R.L. Leibel*, M. Dufour†, V.S. Hubbard‡ and W.E.M. Lands, §
†NIH/NIAAA/Division of Biometry & Epidemiology, Rockville, MD 20857 USA
‡NIH/NDDK/Nutrition Sciences Branch, Bethesda, MD 20892 USA
*Laboratory of Human Behavior & Metabolism, Rockefeller University, New York, NY 10021 USA
§NIH/NIAAA/Division of Basic Research, Rockville, MD 20857 USA
Available online 19 March 2003.
http://www.sciencedirect.com/science?_ob=ArticleURL&_udi=B6T40-485RKBJ-2V&_user=10&_coverDate=12%2F31%2F1993&_rdoc=1&_fmt=high&_orig=search&_origin=search&_sort=d&_docanchor=&view=c&_searchStrId=1494335144&_rerunOrigin=google&_acct=C000050221&_version=1&_urlVersion=0&_userid=10&md5=7310755b6cd7046081f2372b16d5cd98&searchtype=a
2010/10/12(Tue) 16:40 | URL | ドクター江部 | 【編集】
なるほど! かいつまんでいえば、食品化学上のアルコールとは通常エチルアルコールのことであり、化合物としてのアルコール類ではない、ということですね。この理解でよろしいでしょうか。
例の人は分子レベルでのアルコール類と、化合物としてのエチルアルコールを混同しているのでしょうね。
今度会ったら、思いっ切り反論してやろうと思います。
江部先生、有益なご教示ありがとうございました。
例の人は分子レベルでのアルコール類と、化合物としてのエチルアルコールを混同しているのでしょうね。
今度会ったら、思いっ切り反論してやろうと思います。
江部先生、有益なご教示ありがとうございました。
2010/10/13(Wed) 01:25 | URL | 早見 | 【編集】
早見 さん。
それでよいと思います。
それでよいと思います。
2010/10/13(Wed) 07:26 | URL | ドクター江部 | 【編集】
江部先生の懇切丁寧なご教示で、アルコールは糖質ではないことがはっきりしました。また、アルコールには血糖上昇作用も体重増加作用もないことがわかりました。
先生、誠にありがとうございました。
しかしながら今、アルコールと糖質は極めて近いというか、非常に親和性のあるものなのではないか、という思いがしています。
まず第一に、サトウキビ糖蜜や黒糖などの糖質を発酵させて焼酎などを醸造することは広く日本各地で行われています。
次に、お酒の中にはある種のワインや泡盛のように、何ら糖類を加えていないのに、明確な甘みをはっきりと感じるものがあります。
また、戦時下の国民や入院患者、受刑者のようにお酒を飲むのを極度に制限される環境では、人々は糖類を大量に含んだお菓子を“甘シャリ”などと極めて珍重する傾向がままあります。また先天的にアルコールが苦手な体質の“下戸”と呼ばれる人たちの中には、実は“甘党”という人たちがかなりの割合で存在します。エッセイストの酒井順子さんによると“甘党”の人たちはお菓子を食べることによって「ほのかに酔う」ことさえあるのだそうです。
更にいえば、お酒と糖の組み合わせには、ウイスキーボンボンや白酒を始めとして無数にありますし、味覚的に非常に相性のよい組み合わせのようです。現に、わたし自身かつて、チョコレートをつまみにブランデーを飲むのを無上の喜びとしていました。
そういう次第で、アルコールと糖は非常に親密な、極めて近い物質で、もしかしたらアルコールは糖質の一種なのかも知れません。アルコールも糖も、原始時代のヒトは、出合うのが極めて困難な、珍重すべき貴重な物質であったことは想像するに難くありません。
江部先生。わたしは時折こんな夢想さえするのです。アルコールは、自然が人間の血糖値を上げないようにと、糖類を加工して与えてくれた“恵み”なのではないか、と……。
わたしはお酒が大好きです。これからもアルコールにまつわるご助言を賜りください。よろしくお願いいたします。
先生、誠にありがとうございました。
しかしながら今、アルコールと糖質は極めて近いというか、非常に親和性のあるものなのではないか、という思いがしています。
まず第一に、サトウキビ糖蜜や黒糖などの糖質を発酵させて焼酎などを醸造することは広く日本各地で行われています。
次に、お酒の中にはある種のワインや泡盛のように、何ら糖類を加えていないのに、明確な甘みをはっきりと感じるものがあります。
また、戦時下の国民や入院患者、受刑者のようにお酒を飲むのを極度に制限される環境では、人々は糖類を大量に含んだお菓子を“甘シャリ”などと極めて珍重する傾向がままあります。また先天的にアルコールが苦手な体質の“下戸”と呼ばれる人たちの中には、実は“甘党”という人たちがかなりの割合で存在します。エッセイストの酒井順子さんによると“甘党”の人たちはお菓子を食べることによって「ほのかに酔う」ことさえあるのだそうです。
更にいえば、お酒と糖の組み合わせには、ウイスキーボンボンや白酒を始めとして無数にありますし、味覚的に非常に相性のよい組み合わせのようです。現に、わたし自身かつて、チョコレートをつまみにブランデーを飲むのを無上の喜びとしていました。
そういう次第で、アルコールと糖は非常に親密な、極めて近い物質で、もしかしたらアルコールは糖質の一種なのかも知れません。アルコールも糖も、原始時代のヒトは、出合うのが極めて困難な、珍重すべき貴重な物質であったことは想像するに難くありません。
江部先生。わたしは時折こんな夢想さえするのです。アルコールは、自然が人間の血糖値を上げないようにと、糖類を加工して与えてくれた“恵み”なのではないか、と……。
わたしはお酒が大好きです。これからもアルコールにまつわるご助言を賜りください。よろしくお願いいたします。
2010/10/13(Wed) 23:43 | URL | 早見 | 【編集】
先生の
によると糖質ゼロでもアルコール度数が高ければ膵臓に悪影響がありませんか?

2010/11/09(Tue) 21:14 | URL | 砂糖子 | 【編集】
砂糖子 さん。
アルコール度数が高い酒をストレートで飲むと、食道ガンのリスクとなります。
アルコールの摂取量が多ければ、肝臓・膵臓の負担となります。
糖質ゼロでも蒸留酒でも、適切な量が大事ですね。
アルコール度数が高い酒をストレートで飲むと、食道ガンのリスクとなります。
アルコールの摂取量が多ければ、肝臓・膵臓の負担となります。
糖質ゼロでも蒸留酒でも、適切な量が大事ですね。
2010/11/10(Wed) 13:31 | URL | ドクター江部 | 【編集】
早速お答え有難うございました。ウィスキーや糖質ゼロのビールの適量はどれくらいでしょうか?また、先生の
を参考に人参や白米芋類は食べないと言って困りますが、栄養バランスは大丈夫なのでしょうか?少量なら人参等もビタミン豊富で食べる価値有りかと心配です。

2010/11/11(Thu) 01:27 | URL | 砂糖子 | 【編集】
砂糖子さん。
米国糖尿病協会では、コントロール良好の糖尿人においては、アルコール24g(30ml)/日を食事と共にとるていどなら適量としています。ビール350ml缶を2本、ワイン150ml×2杯、ウイスキー45ml×2杯です。
あとは常識的範囲で・・・
栄養バランスは、人類の本来の食生活は農耕前の狩猟・採集時代は399万年間糖質制限食ですので
何の心配もいりません。
一方糖質に60%依存する食生活はかなり、バランスが悪いです。
米国糖尿病協会では、コントロール良好の糖尿人においては、アルコール24g(30ml)/日を食事と共にとるていどなら適量としています。ビール350ml缶を2本、ワイン150ml×2杯、ウイスキー45ml×2杯です。
あとは常識的範囲で・・・
栄養バランスは、人類の本来の食生活は農耕前の狩猟・採集時代は399万年間糖質制限食ですので
何の心配もいりません。
一方糖質に60%依存する食生活はかなり、バランスが悪いです。
2010/11/11(Thu) 16:34 | URL | ドクター江部 | 【編集】
お忙しいところすみません。黒豆についてです。栄養素豊富な黒豆を煎って酢につけて食べると糖尿病に良いそうですが、如何でしょうか?先生の
にイリマメはいけないと、ありましたが、何故でしょうか?この2点よろしくお答え下さい。

2010/11/15(Mon) 19:05 | URL | 砂糖子 | 【編集】
砂糖子さん。
「黒豆を煎って酢につけて食べると糖尿病に良い」
という確固たる文献はないと思いますが・・・。
黒豆は大豆なのでいいのですが、煎ると水分が飛ぶので、
100gあたりの糖質含有量が増えるのです。
乾燥大豆は100gあたり11gの糖質、
きな粉は水分が飛んだ分、100gあたり16.7gの糖質です。
ゆで大豆は、100gあたり2.8gの糖質含有です。
「黒豆を煎って酢につけて食べると糖尿病に良い」
という確固たる文献はないと思いますが・・・。
黒豆は大豆なのでいいのですが、煎ると水分が飛ぶので、
100gあたりの糖質含有量が増えるのです。
乾燥大豆は100gあたり11gの糖質、
きな粉は水分が飛んだ分、100gあたり16.7gの糖質です。
ゆで大豆は、100gあたり2.8gの糖質含有です。
2010/11/15(Mon) 21:17 | URL | ドクター江部 | 【編集】
先生の
に支えられている家族の注文に応じて大雑把に糖質制限食を調理しています。油系統のことを2点お尋ねしたいです。まず、マヨネーズは食べてもいいとのことですが、糖質のないものとは具体的にどういったマヨネーズで量はどれくらいでしょうか?次にオリーブ油やバターがいいそうですが、肉類の炒めもの等に使う時の注意点をお教えていただければ有り難いです


2010/11/16(Tue) 17:49 | URL | 砂糖子 | 【編集】
砂糖子さん。
キューピーの一番普通のマヨネーズが糖質ほとんどないです。
量もたっぷり使っていいですよ。
リノール酸の摂りすぎが問題となってますので、
オリーブオイル、高オレイン酸タイプのサフラワー油、なたね油などがいいですね。
バターもいいです。
熱した油を使い回すと酸化したり、トランス脂肪酸ができるので、できれば交換が好ましいですね。
αリノレン酸も積極的に摂取していい油です。エゴマ油の主成分がαリノレン酸です。
キューピーの一番普通のマヨネーズが糖質ほとんどないです。
量もたっぷり使っていいですよ。
リノール酸の摂りすぎが問題となってますので、
オリーブオイル、高オレイン酸タイプのサフラワー油、なたね油などがいいですね。
バターもいいです。
熱した油を使い回すと酸化したり、トランス脂肪酸ができるので、できれば交換が好ましいですね。
αリノレン酸も積極的に摂取していい油です。エゴマ油の主成分がαリノレン酸です。
2010/11/16(Tue) 22:13 | URL | ドクター江部 | 【編集】
またまたすみません。酢は身体にも糖尿病にもいいとのことで積極的に使っています。沖縄のシークヮーサーも血糖値を下げると聞いたのですが。先生の
によると果汁には糖質が含まれるので、使わない方がいいのでしょうか?あと、満腹感を得るヒントを教えていただければ有り難いです!

2010/11/20(Sat) 00:17 | URL | 砂糖子 | 【編集】
砂糖子 さん。
シークヮーサーは果実ですので、果糖、ショ糖、ブドウ糖なども含まれています。
シークヮーサー果汁100ml中に、8.6gの炭水化物があるので、ショ糖やブドウ糖の分は、確実に血糖値が上昇しますね。
シークヮーサーに含まれているノビレチンなどにより、一定の血糖降下作用はある可能性はありますが、ショ糖・ブドウ糖なども含まれているので多くは期待できないと思います。
シークヮーサーを使うとしたら、30CCくらいまでの少量を味付けにくらいが無難ですね。
シークヮーサーは果実ですので、果糖、ショ糖、ブドウ糖なども含まれています。
シークヮーサー果汁100ml中に、8.6gの炭水化物があるので、ショ糖やブドウ糖の分は、確実に血糖値が上昇しますね。
シークヮーサーに含まれているノビレチンなどにより、一定の血糖降下作用はある可能性はありますが、ショ糖・ブドウ糖なども含まれているので多くは期待できないと思います。
シークヮーサーを使うとしたら、30CCくらいまでの少量を味付けにくらいが無難ですね。
2010/11/21(Sun) 10:56 | URL | ドクター江部 | 【編集】
先生の
に沿って料理を続けています。糖質は避けて、キノコや蒟蒻玉葱等で工夫しています。ただ、どうしても満腹感らしきものとはほど遠く、糖質ゼロのビールに手がのびるようです。炭水化物に代わる少し腹持ちの良い食材を教えていただければ有り難いです!

2010/12/02(Thu) 18:33 | URL | 砂糖子 | 【編集】
砂糖子 さん。
本来、タンパク質・脂質のほうが腹持ちはいいです。
ライオンなど肉食動物も満腹してます。
炭水化物への渇望感は別物ですので、慣れるしかないですね。
本来、タンパク質・脂質のほうが腹持ちはいいです。
ライオンなど肉食動物も満腹してます。
炭水化物への渇望感は別物ですので、慣れるしかないですね。
2010/12/02(Thu) 23:21 | URL | ドクター江部 | 【編集】
お久しぶりです。大阪で先生ご推薦のベリーチョコ買いました。ところで、すき焼き等に使う甘味料は何がいいかお教えください。羅漢とがベストでしょうか?
2010/12/10(Fri) 16:01 | URL | 砂糖子 | 【編集】
砂糖子 さん。
私は、すき焼きにはラカントSを使っています。
美味しいですよ。
私は、すき焼きにはラカントSを使っています。
美味しいですよ。
2010/12/11(Sat) 08:02 | URL | ドクター江部 | 【編集】
お酒のことです。先生の
によってお酒にはエンプティカロリーしかないので、太らないと、糖質ゼロのビールを沢山飲み心配です。お腹も出ています。大丈夫でしょうか?

2010/12/13(Mon) 16:05 | URL | 砂糖子 | 【編集】
砂糖子さん。
アルコールそのものは太りませんが、
糖質ゼロ表示でも、100ml中糖質0.5g未満の糖質は、含有されいる可能性があります。
0.4g入っていたとしたら、350ml缶1本に1.4gです。
10本飲んだら14gの糖質ですね・・・。
飲み過ぎには注意しましょう。
アルコールそのものは太りませんが、
糖質ゼロ表示でも、100ml中糖質0.5g未満の糖質は、含有されいる可能性があります。
0.4g入っていたとしたら、350ml缶1本に1.4gです。
10本飲んだら14gの糖質ですね・・・。
飲み過ぎには注意しましょう。
2010/12/14(Tue) 14:06 | URL | ドクター江部 | 【編集】
お久しぶりです。糖質制限食をなんとか家族のために続けています。ところで、今世間では、糖尿病に関するいろんな
が出回り、困惑します。中には、同じ糖質制限でも、食事は1回夜だけで十分と主張するものもあり、影響を受けないか心配です。やはり、膵臓も規則正しいリズムが必要なのではなかろうかと思いますが、是非先生のご意見をお聞かせください。

2011/01/22(Sat) 01:57 | URL | 砂糖子 | 【編集】
砂糖子さん。
いろんなやりかたがあっていいと思います。
私も、1日1食を半年したことがありますが、楽しみが減るので
1日2食に戻しました。
いろんなやりかたがあっていいと思います。
私も、1日1食を半年したことがありますが、楽しみが減るので
1日2食に戻しました。
2011/01/23(Sun) 19:42 | URL | ドクター江部 | 【編集】
食事回数が2回ということですが、量が同じなら小分けにしたほうが良いと思うのですが。
その方が血糖値の上昇降下の波も小さくなるのではないのですか?
例えば1日の糖質が50gの時
3時間おきに10gずつ取る場合と
50g一度に取る場合
前者の方が血糖上昇は少ないですよね?
その方が血糖値の上昇降下の波も小さくなるのではないのですか?
例えば1日の糖質が50gの時
3時間おきに10gずつ取る場合と
50g一度に取る場合
前者の方が血糖上昇は少ないですよね?
2011/01/23(Sun) 20:02 | URL | T.F | 【編集】
T.F さん。
そうですね。
スパイクは小さいほどいいです。
確かに
糖質をある程度とる場合は、2回より3回にわけたほうがスパイクは少ないですね。
一方、牛サーロインステーキを200g食べたら、
1000キロカロリ-ですが糖質は1g以下で、血糖値は3mgも上昇しません。
このような食事なら野菜サラダを付けて、1日2食でも問題ないですね。
そうですね。
スパイクは小さいほどいいです。
確かに
糖質をある程度とる場合は、2回より3回にわけたほうがスパイクは少ないですね。
一方、牛サーロインステーキを200g食べたら、
1000キロカロリ-ですが糖質は1g以下で、血糖値は3mgも上昇しません。
このような食事なら野菜サラダを付けて、1日2食でも問題ないですね。
2011/01/23(Sun) 20:43 | URL | ドクター江部 | 【編集】
お久しぶりです。先生の糖質制限に則り、おかげさまで血糖値も低く保たれているようです。ただ、糖質は全く執らないなですが、肉、魚などを多量に食べ、醤油やバターは大丈夫と言い、腎臓の数値が上がったようです。腎臓への影響で気をつけた方がいいことを教えていただければと思います。また、できましたら、気をつけるポイントや塩分やアルコール摂取量の目安を
に著していただけましたら有り難いです!

2011/02/22(Tue) 13:10 | URL | 砂糖子 | 【編集】
砂糖子さん。
尿素窒素が見かけ上高値でも、クレアチニンが正常なら、腎機能は問題ありません。
尿素窒素の上昇は生理的なもので、病理的ではありません。
高タンパク食で血液検査での腎機能が悪化することはありません。
一方すでに血液検査で腎不全がある人は、現時点では腎保護のため低タンパク食が推奨されることが多いです。
塩分は7~10g/日、
米国糖尿病協会では、コントロール良好の糖尿人においては、アルコール24g(30ml)/日を食事と共にとるていどなら適量としています。ビール350ml缶を2本、ワイン150ml×2杯、ウイスキー45ml×2杯です。
しかし、米国糖尿病協会にも禁酒の指針があります。
糖尿病患者で、アルコール依存症の前歴がある人と、妊婦は禁酒です。
膵炎、中性脂肪の高い脂質異常症、神経障害のある人達も原則禁酒です。
尿素窒素が見かけ上高値でも、クレアチニンが正常なら、腎機能は問題ありません。
尿素窒素の上昇は生理的なもので、病理的ではありません。
高タンパク食で血液検査での腎機能が悪化することはありません。
一方すでに血液検査で腎不全がある人は、現時点では腎保護のため低タンパク食が推奨されることが多いです。
塩分は7~10g/日、
米国糖尿病協会では、コントロール良好の糖尿人においては、アルコール24g(30ml)/日を食事と共にとるていどなら適量としています。ビール350ml缶を2本、ワイン150ml×2杯、ウイスキー45ml×2杯です。
しかし、米国糖尿病協会にも禁酒の指針があります。
糖尿病患者で、アルコール依存症の前歴がある人と、妊婦は禁酒です。
膵炎、中性脂肪の高い脂質異常症、神経障害のある人達も原則禁酒です。
2011/02/22(Tue) 14:47 | URL | ドクター江部 | 【編集】
お久しぶりです。お蔭さまですっかり糖質制限も板につき、体重もスリムなままです。ただ、牛肉や豚バラ肉、鳥などを欲し、後はキャベツ類で埋めるのですが、満腹感が得られないようです。蒟蒻類や厚揚げも使うのですが、ダメて゛糖質ゼロのビールを何本も飲んで紛らわすようです。
満腹中枢に訴える方法、また、コレステロールを貯めない肉類の食べ方をご指導ください。
満腹中枢に訴える方法、また、コレステロールを貯めない肉類の食べ方をご指導ください。
2011/07/20(Wed) 19:56 | URL | 砂糖子 | 【編集】
砂糖子 さん。
肉と魚を1:1くらいがいいようです。
満腹感は徐々に慣れると思います。
2011.04.11 (Mon)のブログ「満腹感と空腹感・2011年」をご参照ください。
肉と魚を1:1くらいがいいようです。
満腹感は徐々に慣れると思います。
2011.04.11 (Mon)のブログ「満腹感と空腹感・2011年」をご参照ください。
2011/07/21(Thu) 19:27 | URL | ドクター江部 | 【編集】
お久しぶりです。この数年間、先生のセオリーに従って肉類中心の食生活で血糖値も安定しているようです。でも、人参や牛蒡は勿論糖質のある“野菜は敵“と、一切口にせず、牛、豚、鳥と糖質ゼロビールの毎日です。家族としましては、脳卒中や癌のリスクがないか心配です。バランスのよい糖質制限について
を出していただければ有り難いです。

2013/05/27(Mon) 17:11 | URL | 砂糖子 | 【編集】
砂糖子 さん
ヒトは、体内でビタミンCの合成ができません。
従ってビタミンCの補充のために、最低限の葉野菜は摂取する必要があります。
純粋な肉食動物のライオンなどは、ビタミンCを体内で合成できます。
またEPA・DHAの補充のためには魚も摂取する必要があります。
ヒトは、体内でビタミンCの合成ができません。
従ってビタミンCの補充のために、最低限の葉野菜は摂取する必要があります。
純粋な肉食動物のライオンなどは、ビタミンCを体内で合成できます。
またEPA・DHAの補充のためには魚も摂取する必要があります。
2013/05/27(Mon) 17:46 | URL | ドクター江部 | 【編集】
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