2023年03月21日 (火)
【23/03/20
ひのえうま
ご報告です!
こんにちは、江部先生!
早速のお返事、ありがとうございます。
主人のデータですが、
A1c10.5だった頃は、57歳で、身長165cm 体重85kg
現在、A1c5.3時点では、61歳、165cm 体重68kg
です!
短期間で下着から、スーツまで、全部ブカブカになって、買い直しになってしまいました。(経済的にはダメージ大きいですが(笑)嬉しい誤算でもあります!)
体重は、グルファスト飲んでいた時は、65kgだったこともありましたが、やめた途端68kgになって少し焦りましたが、それをキープしています。
主治医の先生も、糖質制限がこんなに効果があって、継続していれば、ほぼ健康がキープできることに感心されてくださっているそうです。
薬を飲まずに済む生活は、本当に気分がいいですね。
時々、チートデイを儲けながら、気づけば、4年、続けていたんだな、と、しみじみ思います。
おうちご飯がいちばんの薬となっていますので、お弁当も、特別なことがない限り、仕事のある日は作っています。
外食時は、ご飯は要りません、と、断れるようにもなりました。最初から、ご飯なしを選べるお店も増えましたしね!
江部先生が、糖質制限を提唱してくださっていなければ、こんなに家庭内が平和だったか、甚だ疑問です。
薬を飲みながら、体の至る所を痛めつけ、合併症に怯えながら、暮らしていたと思うのです。
ですので、本当に感謝しかありません。
ありがとうございます。
ちなみに、最後に私の体重も聞いてください!
糖質制限の前は、150.4cm 57kg
今年の健康診断は150.4cm 46.1kgでした!
50代でも、痩せることはできるんだって証明できます!
また、血管年齢の見方も教えていただき、ありがとうございました。
次回は、血糖値ももっと下げてお邪魔します!
それではまた、ROMに戻らせていただきます。 】
こんいちは。
ひのえうまさんから、追加報告をコメント頂きました。
ありがとうございます。
【主人のデータですが、
A1c10.5だった頃は、57歳で、身長165cm 体重85kg・・・BMI:31.2
現在、A1c5.3時点では、61歳、165cm 体重68kg・・・BMI:24.98】
当初は、 BMI:31.2ですから、米国でも肥満ですね。
現在は、 BMI:24.98なので、ギリギリですが、肥満脱却で、良かったです。
【主治医の先生も、糖質制限がこんなに効果があって、継続していれば、
ほぼ健康がキープできることに感心されてくださっているそうです。】
主治医も糖質制限食に反対しないで感心してくれているとは、素晴しいです。
good job です。
闇雲に糖質制限反対するの医師も多いので、ご主人は良い医師に巡り合えて良かったです。
【時々、チートデイを儲けながら、気づけば、4年、続けていたんだな、と、しみじみ思います。
おうちご飯がいちばんの薬となっていますので、
お弁当も、特別なことがない限り、仕事のある日は作っています。
外食時は、ご飯は要りません、と、断れるようにもなりました。
最初から、ご飯なしを選べるお店も増えましたしね!】
まさに「継続は力なり」です。
愛妻糖質制限弁当の継続・・・ひのえうまさんも、good job です。
そうですね。
最近は、ご飯なしを選べる店も増えてきて、糖質制限食が実践しやすくなって
嬉しい限りです。
2005年に「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社 )
を糖質制限食の最初の本として刊行したころは、
そんなお店は全くなくて苦労したことが思い出されます。
【江部先生が、糖質制限を提唱してくださっていなければ、
こんなに家庭内が平和だったか、甚だ疑問です。
薬を飲みながら、体の至る所を痛めつけ、合併症に怯えながら、暮らしていたと思うのです。】
ありがとうございます。
おっしゃる通り、現行の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)では、
人工透析、下肢切断、失明などの糖尿病合併症をふせぐことは困難です。
日本糖尿病学会推奨の糖尿病食は、誠に遺憾ながら『合併症製造食』としかいいようがありません。
【ちなみに、最後に私の体重も聞いてください!
糖質制限の前は、150.4cm 57kg
今年の健康診断は150.4cm 46.1kgでした!
50代でも、痩せることはできるんだって証明できます!】
BMIが、25.2から20.4に改善ですね。
これ以上の減量は必要ないので、動物製たんぱく質と動物製脂肪はしっかり充分量を食べて
筋力が低下しないように心がけましょう。
【それではまた、ROMに戻らせていただきます。】
ROMって、なんのことかわからなかったので調べたら、
見るだけで、コメントはしないというスタンスのことでした。
江部康二
スーパー糖質制限食でHbA1c劇的改善、質の良いHbA1cと質の悪いHbA1c。
2023年03月20日 (月)
【23/03/19 ひのえうま
主人の結果も私の健康診断良かったです!
こんにちは、江部先生!
夫のA1cが、5.3になったので、嬉しくてご報告にまいりました!
他の数値も、全て問題なく、高血圧が残るのみ、となりました。
A1c10.5を叩き出して、ハッキリ糖尿病、と、診断された人には、
5台に戻るのはなかなか難しい、と聞いていたので、
ましてや、5.5以下になるなんて、本当に驚きました。
途中、一度、6.0に戻って焦ったこともありましたが(笑)
やはり、コロナで、プール通いも一時中断していましたし、
私の捻挫で、ウォーキングもままならなくなっていたのがテキメンでした。
(ご近所が物騒になって、ウォーキングなどは、2人で行うように、
とお達しが出ていたので、1人では腰が重かった…)
すぐに、数値に出てくるので、対処も早く、
普段はスタンダードとスーパーの間くらいでしたが、
運動があまりできない間は、スーパー糖質制限に戻したところ、
スッと戻りました。いや、むしろ良くなりました。
ただ、主人の場合、どれくらいの期間かはわかりませんが、
高血糖を放置していたツケは回って来て、白内障の進行が思ったより早く、
この春には、白内障の手術が決まりました。
毎年、キチンと検診に通っていたので、そろそろと言われてはいて、
落ち着いて受け止めることができました。
一方、私の方は去年、コロナ騒動で、健診ものびのびになってしまい、
ご報告もできませんでした。
(いつも1月だったのが、この3年間は3月になってしまいました)
2年まとめてご報告に…
2022年3月→2023年3月
血圧 131/87→118/79
総コレステロール 229→246
中性脂肪 76→75
HDL 60→67
LDL 159→163
血糖値 98→110
A1c 5.9→6.0
血糖値は100前後、A1cは6.0前後をウロウロして、
スパッと下がりきりませんが、糖質制限をしての6.0なので、
昔みたいに心配していません。
コレステロールは、近所のお魚屋さんが店じまいをしてしまい、
いいお魚がなかなか手に入り辛くなっていて、
肉食が増えていたことも原因の一つかな、と反省しています。
このくらいの数値のうちに、立て直そうと思います。
ちょっと車で出なくてはなりませんが、
いい魚介を扱っているスーパーまで買いに行きます。
女性は更年期からコレステロールが高くなりがちとは聞いていたので、
心配ではあり、今年はオプションで、動脈硬化度の検査もしてみました。
CAVIは8.4で、境界線とは言え、ギリギリセーフ!
アテロームABI 1.03(左)1.02(右)全くの正常と出ました。
少々硬くなって来てるので、高血圧もなるほどと頷けました。
来年までに、改革して、今より良くできるよう、がんばります!
PS 高血糖になったと悩んでいた知人にも、
先生の本を一冊プレゼントしましたところ、大変喜んでもらえました。
こちらのブログも併せて紹介させていただきました。
これからも、ますますのご活躍をお祈り致しております。
長々と申し訳ございませんでした。
これからもよろしくお願い致します。】
こんにちは。
ひのえうまさんから、とても嬉しいコメント頂きました。
ありがとうございます。
【お連れ合いののA1cが、10.5% ⇒ 5.3%
他の数値も、全て問題なく、高血圧が残るのみ。】
スーパー糖質制限食で、素晴らしい改善です。
ご指摘通り、通常の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)による治療では、
例え薬物を併用しても10.5%の人が、6%をきるというのは極めて困難です。
ちなみに身長と年齢は、どのくらいでしょう。
また体重の変化は糖質制限食実践前と後ではどうなりましたか?
有酸素運動は、筋力維持や健康のためにしたほうが、良いのですが、
今回のお連れ合いのように、運動が困難な状況のときもあります。
それでも、スーパー糖質制限食実践なら、血糖値はリアルタイムにメキメキと
改善します。
【主人の場合、どれくらいの期間かはわかりませんが、
高血糖を放置していたツケは回って来て、白内障の進行が思ったより早く、
この春には、白内障の手術が決まりました。
毎年、キチンと検診に通っていたので、そろそろと言われてはいて、
落ち着いて受け止めることができました。】
そうですね。
糖尿人において一定期間血糖コントロールが不良であれば、
高血糖の記憶が「借金」のように生体内に残り、
その後良好なコントロールが得られても、
合併症リスクの差は縮まらないことが、わかっています。
この借金の正体が、組織沈着AGEs(☆)ではないかと言われています。
お連れ合いは、HbA1cが良好なので、安心して白内障手術を受けることができます。
HbA1cが7%以上あると、手術を嫌がられます。
ひのえうまさんのデータ
【2022年3月 → 2023年3月
血圧 131/87 → 118/79
総コレステロール 229 → 246
中性脂肪 76 → 75
HDL 60 → 67
LDL 159 → 163
血糖値 98 → 110
A1c 5.9 → 6.0 】
血圧は良好ですね。
2023年3月は、中性脂肪が75mgと80mg以下で、HDLコレステロールが67と
60以上でgoodです。
これなら、LDLコレステロールも全て標準の大きさの善玉であり、
肝臓から細胞膜の原料であるコレステロールを末梢組織に運んでいく重要な役割を果たしています。
血糖値110mgも境界型くらいですが、スーパー糖質制限食継続で
109以下の基準値になると思います。
【血糖値は100前後、A1cは6.0前後をウロウロして、
スパッと下がりきりませんが、糖質制限をしての6.0なので、
昔みたいに心配していません。】
仰る通り、スーパー糖質制限食でHbA1cが6.0%くらいの場合は、
「食後高血糖」「血糖変動幅増大」のない質の良いHbA1cであり合併症の問題はないです。
内服薬を飲んだりインスリン注射をして、糖質を食べてのHbA1cは、
「食後高血糖」「血糖変動幅増大」を伴う、質の悪いHbA1cであり、
これでは酸化ストレスを生じるので合併症は防げません。
現実に、毎年新たに、
16000人以上の人工透析、3000人以上の失明、3000人以上の足切断患者が
発症しているのがその証拠です。
すなわち、現行の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)では
糖尿病合併症は防げないのです。
なお、ABIは下肢の末梢動脈硬化病変の診断の手がかりとして、又
重症度のマーカーとしてもちいられる信頼できる指標ですが、
CAVIは信頼度の低い検査ですので、こちらの検査結果も心配は要りません。
(☆)
AGEsとは、Advanced Glycation End Productsの略語であり、
終末糖化産物、後期糖化生成物などと訳されます。
タンパク質に糖が曝露されることによる糖化反応で作られた最終的な生成物のことであり、身体の様々な老化に関与する物質と言えます。
また糖尿病合併症の元凶の一つとされています。
江部康二
ひのえうま
ご報告です!
こんにちは、江部先生!
早速のお返事、ありがとうございます。
主人のデータですが、
A1c10.5だった頃は、57歳で、身長165cm 体重85kg
現在、A1c5.3時点では、61歳、165cm 体重68kg
です!
短期間で下着から、スーツまで、全部ブカブカになって、買い直しになってしまいました。(経済的にはダメージ大きいですが(笑)嬉しい誤算でもあります!)
体重は、グルファスト飲んでいた時は、65kgだったこともありましたが、やめた途端68kgになって少し焦りましたが、それをキープしています。
主治医の先生も、糖質制限がこんなに効果があって、継続していれば、ほぼ健康がキープできることに感心されてくださっているそうです。
薬を飲まずに済む生活は、本当に気分がいいですね。
時々、チートデイを儲けながら、気づけば、4年、続けていたんだな、と、しみじみ思います。
おうちご飯がいちばんの薬となっていますので、お弁当も、特別なことがない限り、仕事のある日は作っています。
外食時は、ご飯は要りません、と、断れるようにもなりました。最初から、ご飯なしを選べるお店も増えましたしね!
江部先生が、糖質制限を提唱してくださっていなければ、こんなに家庭内が平和だったか、甚だ疑問です。
薬を飲みながら、体の至る所を痛めつけ、合併症に怯えながら、暮らしていたと思うのです。
ですので、本当に感謝しかありません。
ありがとうございます。
ちなみに、最後に私の体重も聞いてください!
糖質制限の前は、150.4cm 57kg
今年の健康診断は150.4cm 46.1kgでした!
50代でも、痩せることはできるんだって証明できます!
また、血管年齢の見方も教えていただき、ありがとうございました。
次回は、血糖値ももっと下げてお邪魔します!
それではまた、ROMに戻らせていただきます。 】
こんいちは。
ひのえうまさんから、追加報告をコメント頂きました。
ありがとうございます。
【主人のデータですが、
A1c10.5だった頃は、57歳で、身長165cm 体重85kg・・・BMI:31.2
現在、A1c5.3時点では、61歳、165cm 体重68kg・・・BMI:24.98】
当初は、 BMI:31.2ですから、米国でも肥満ですね。
現在は、 BMI:24.98なので、ギリギリですが、肥満脱却で、良かったです。
【主治医の先生も、糖質制限がこんなに効果があって、継続していれば、
ほぼ健康がキープできることに感心されてくださっているそうです。】
主治医も糖質制限食に反対しないで感心してくれているとは、素晴しいです。
good job です。
闇雲に糖質制限反対するの医師も多いので、ご主人は良い医師に巡り合えて良かったです。
【時々、チートデイを儲けながら、気づけば、4年、続けていたんだな、と、しみじみ思います。
おうちご飯がいちばんの薬となっていますので、
お弁当も、特別なことがない限り、仕事のある日は作っています。
外食時は、ご飯は要りません、と、断れるようにもなりました。
最初から、ご飯なしを選べるお店も増えましたしね!】
まさに「継続は力なり」です。
愛妻糖質制限弁当の継続・・・ひのえうまさんも、good job です。
そうですね。
最近は、ご飯なしを選べる店も増えてきて、糖質制限食が実践しやすくなって
嬉しい限りです。
2005年に「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社 )
を糖質制限食の最初の本として刊行したころは、
そんなお店は全くなくて苦労したことが思い出されます。
【江部先生が、糖質制限を提唱してくださっていなければ、
こんなに家庭内が平和だったか、甚だ疑問です。
薬を飲みながら、体の至る所を痛めつけ、合併症に怯えながら、暮らしていたと思うのです。】
ありがとうございます。
おっしゃる通り、現行の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)では、
人工透析、下肢切断、失明などの糖尿病合併症をふせぐことは困難です。
日本糖尿病学会推奨の糖尿病食は、誠に遺憾ながら『合併症製造食』としかいいようがありません。
【ちなみに、最後に私の体重も聞いてください!
糖質制限の前は、150.4cm 57kg
今年の健康診断は150.4cm 46.1kgでした!
50代でも、痩せることはできるんだって証明できます!】
BMIが、25.2から20.4に改善ですね。
これ以上の減量は必要ないので、動物製たんぱく質と動物製脂肪はしっかり充分量を食べて
筋力が低下しないように心がけましょう。
【それではまた、ROMに戻らせていただきます。】
ROMって、なんのことかわからなかったので調べたら、
見るだけで、コメントはしないというスタンスのことでした。
江部康二
スーパー糖質制限食でHbA1c劇的改善、質の良いHbA1cと質の悪いHbA1c。
2023年03月20日 (月)
【23/03/19 ひのえうま
主人の結果も私の健康診断良かったです!
こんにちは、江部先生!
夫のA1cが、5.3になったので、嬉しくてご報告にまいりました!
他の数値も、全て問題なく、高血圧が残るのみ、となりました。
A1c10.5を叩き出して、ハッキリ糖尿病、と、診断された人には、
5台に戻るのはなかなか難しい、と聞いていたので、
ましてや、5.5以下になるなんて、本当に驚きました。
途中、一度、6.0に戻って焦ったこともありましたが(笑)
やはり、コロナで、プール通いも一時中断していましたし、
私の捻挫で、ウォーキングもままならなくなっていたのがテキメンでした。
(ご近所が物騒になって、ウォーキングなどは、2人で行うように、
とお達しが出ていたので、1人では腰が重かった…)
すぐに、数値に出てくるので、対処も早く、
普段はスタンダードとスーパーの間くらいでしたが、
運動があまりできない間は、スーパー糖質制限に戻したところ、
スッと戻りました。いや、むしろ良くなりました。
ただ、主人の場合、どれくらいの期間かはわかりませんが、
高血糖を放置していたツケは回って来て、白内障の進行が思ったより早く、
この春には、白内障の手術が決まりました。
毎年、キチンと検診に通っていたので、そろそろと言われてはいて、
落ち着いて受け止めることができました。
一方、私の方は去年、コロナ騒動で、健診ものびのびになってしまい、
ご報告もできませんでした。
(いつも1月だったのが、この3年間は3月になってしまいました)
2年まとめてご報告に…
2022年3月→2023年3月
血圧 131/87→118/79
総コレステロール 229→246
中性脂肪 76→75
HDL 60→67
LDL 159→163
血糖値 98→110
A1c 5.9→6.0
血糖値は100前後、A1cは6.0前後をウロウロして、
スパッと下がりきりませんが、糖質制限をしての6.0なので、
昔みたいに心配していません。
コレステロールは、近所のお魚屋さんが店じまいをしてしまい、
いいお魚がなかなか手に入り辛くなっていて、
肉食が増えていたことも原因の一つかな、と反省しています。
このくらいの数値のうちに、立て直そうと思います。
ちょっと車で出なくてはなりませんが、
いい魚介を扱っているスーパーまで買いに行きます。
女性は更年期からコレステロールが高くなりがちとは聞いていたので、
心配ではあり、今年はオプションで、動脈硬化度の検査もしてみました。
CAVIは8.4で、境界線とは言え、ギリギリセーフ!
アテロームABI 1.03(左)1.02(右)全くの正常と出ました。
少々硬くなって来てるので、高血圧もなるほどと頷けました。
来年までに、改革して、今より良くできるよう、がんばります!
PS 高血糖になったと悩んでいた知人にも、
先生の本を一冊プレゼントしましたところ、大変喜んでもらえました。
こちらのブログも併せて紹介させていただきました。
これからも、ますますのご活躍をお祈り致しております。
長々と申し訳ございませんでした。
これからもよろしくお願い致します。】
こんにちは。
ひのえうまさんから、とても嬉しいコメント頂きました。
ありがとうございます。
【お連れ合いののA1cが、10.5% ⇒ 5.3%
他の数値も、全て問題なく、高血圧が残るのみ。】
スーパー糖質制限食で、素晴らしい改善です。
ご指摘通り、通常の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)による治療では、
例え薬物を併用しても10.5%の人が、6%をきるというのは極めて困難です。
ちなみに身長と年齢は、どのくらいでしょう。
また体重の変化は糖質制限食実践前と後ではどうなりましたか?
有酸素運動は、筋力維持や健康のためにしたほうが、良いのですが、
今回のお連れ合いのように、運動が困難な状況のときもあります。
それでも、スーパー糖質制限食実践なら、血糖値はリアルタイムにメキメキと
改善します。
【主人の場合、どれくらいの期間かはわかりませんが、
高血糖を放置していたツケは回って来て、白内障の進行が思ったより早く、
この春には、白内障の手術が決まりました。
毎年、キチンと検診に通っていたので、そろそろと言われてはいて、
落ち着いて受け止めることができました。】
そうですね。
糖尿人において一定期間血糖コントロールが不良であれば、
高血糖の記憶が「借金」のように生体内に残り、
その後良好なコントロールが得られても、
合併症リスクの差は縮まらないことが、わかっています。
この借金の正体が、組織沈着AGEs(☆)ではないかと言われています。
お連れ合いは、HbA1cが良好なので、安心して白内障手術を受けることができます。
HbA1cが7%以上あると、手術を嫌がられます。
ひのえうまさんのデータ
【2022年3月 → 2023年3月
血圧 131/87 → 118/79
総コレステロール 229 → 246
中性脂肪 76 → 75
HDL 60 → 67
LDL 159 → 163
血糖値 98 → 110
A1c 5.9 → 6.0 】
血圧は良好ですね。
2023年3月は、中性脂肪が75mgと80mg以下で、HDLコレステロールが67と
60以上でgoodです。
これなら、LDLコレステロールも全て標準の大きさの善玉であり、
肝臓から細胞膜の原料であるコレステロールを末梢組織に運んでいく重要な役割を果たしています。
血糖値110mgも境界型くらいですが、スーパー糖質制限食継続で
109以下の基準値になると思います。
【血糖値は100前後、A1cは6.0前後をウロウロして、
スパッと下がりきりませんが、糖質制限をしての6.0なので、
昔みたいに心配していません。】
仰る通り、スーパー糖質制限食でHbA1cが6.0%くらいの場合は、
「食後高血糖」「血糖変動幅増大」のない質の良いHbA1cであり合併症の問題はないです。
内服薬を飲んだりインスリン注射をして、糖質を食べてのHbA1cは、
「食後高血糖」「血糖変動幅増大」を伴う、質の悪いHbA1cであり、
これでは酸化ストレスを生じるので合併症は防げません。
現実に、毎年新たに、
16000人以上の人工透析、3000人以上の失明、3000人以上の足切断患者が
発症しているのがその証拠です。
すなわち、現行の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)では
糖尿病合併症は防げないのです。
なお、ABIは下肢の末梢動脈硬化病変の診断の手がかりとして、又
重症度のマーカーとしてもちいられる信頼できる指標ですが、
CAVIは信頼度の低い検査ですので、こちらの検査結果も心配は要りません。
(☆)
AGEsとは、Advanced Glycation End Productsの略語であり、
終末糖化産物、後期糖化生成物などと訳されます。
タンパク質に糖が曝露されることによる糖化反応で作られた最終的な生成物のことであり、身体の様々な老化に関与する物質と言えます。
また糖尿病合併症の元凶の一つとされています。
江部康二
2023年03月20日 (月)
【23/03/19 ひのえうま
主人の結果も私の健康診断良かったです!
こんにちは、江部先生!
夫のA1cが、5.3になったので、嬉しくてご報告にまいりました!
他の数値も、全て問題なく、高血圧が残るのみ、となりました。
A1c10.5を叩き出して、ハッキリ糖尿病、と、診断された人には、
5台に戻るのはなかなか難しい、と聞いていたので、
ましてや、5.5以下になるなんて、本当に驚きました。
途中、一度、6.0に戻って焦ったこともありましたが(笑)
やはり、コロナで、プール通いも一時中断していましたし、
私の捻挫で、ウォーキングもままならなくなっていたのがテキメンでした。
(ご近所が物騒になって、ウォーキングなどは、2人で行うように、
とお達しが出ていたので、1人では腰が重かった…)
すぐに、数値に出てくるので、対処も早く、
普段はスタンダードとスーパーの間くらいでしたが、
運動があまりできない間は、スーパー糖質制限に戻したところ、
スッと戻りました。いや、むしろ良くなりました。
ただ、主人の場合、どれくらいの期間かはわかりませんが、
高血糖を放置していたツケは回って来て、白内障の進行が思ったより早く、
この春には、白内障の手術が決まりました。
毎年、キチンと検診に通っていたので、そろそろと言われてはいて、
落ち着いて受け止めることができました。
一方、私の方は去年、コロナ騒動で、健診ものびのびになってしまい、
ご報告もできませんでした。
(いつも1月だったのが、この3年間は3月になってしまいました)
2年まとめてご報告に…
2022年3月→2023年3月
血圧 131/87→118/79
総コレステロール 229→246
中性脂肪 76→75
HDL 60→67
LDL 159→163
血糖値 98→110
A1c 5.9→6.0
血糖値は100前後、A1cは6.0前後をウロウロして、
スパッと下がりきりませんが、糖質制限をしての6.0なので、
昔みたいに心配していません。
コレステロールは、近所のお魚屋さんが店じまいをしてしまい、
いいお魚がなかなか手に入り辛くなっていて、
肉食が増えていたことも原因の一つかな、と反省しています。
このくらいの数値のうちに、立て直そうと思います。
ちょっと車で出なくてはなりませんが、
いい魚介を扱っているスーパーまで買いに行きます。
女性は更年期からコレステロールが高くなりがちとは聞いていたので、
心配ではあり、今年はオプションで、動脈硬化度の検査もしてみました。
CAVIは8.4で、境界線とは言え、ギリギリセーフ!
アテロームABI 1.03(左)1.02(右)全くの正常と出ました。
少々硬くなって来てるので、高血圧もなるほどと頷けました。
来年までに、改革して、今より良くできるよう、がんばります!
PS 高血糖になったと悩んでいた知人にも、
先生の本を一冊プレゼントしましたところ、大変喜んでもらえました。
こちらのブログも併せて紹介させていただきました。
これからも、ますますのご活躍をお祈り致しております。
長々と申し訳ございませんでした。
これからもよろしくお願い致します。】
こんにちは。
ひのえうまさんから、とても嬉しいコメント頂きました。
ありがとうございます。
【お連れ合いののA1cが、10.5% ⇒ 5.3%
他の数値も、全て問題なく、高血圧が残るのみ。】
スーパー糖質制限食で、素晴らしい改善です。
ご指摘通り、通常の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)による治療では、
例え薬物を併用しても10.5%の人が、6%をきるというのは極めて困難です。
ちなみに身長と年齢は、どのくらいでしょう。
また体重の変化は糖質制限食実践前と後ではどうなりましたか?
有酸素運動は、筋力維持や健康のためにしたほうが、良いのですが、
今回のお連れ合いのように、運動が困難な状況のときもあります。
それでも、スーパー糖質制限食実践なら、血糖値はリアルタイムにメキメキと
改善します。
【主人の場合、どれくらいの期間かはわかりませんが、
高血糖を放置していたツケは回って来て、白内障の進行が思ったより早く、
この春には、白内障の手術が決まりました。
毎年、キチンと検診に通っていたので、そろそろと言われてはいて、
落ち着いて受け止めることができました。】
そうですね。
糖尿人において一定期間血糖コントロールが不良であれば、
高血糖の記憶が「借金」のように生体内に残り、
その後良好なコントロールが得られても、
合併症リスクの差は縮まらないことが、わかっています。
この借金の正体が、組織沈着AGEs(☆)ではないかと言われています。
お連れ合いは、HbA1cが良好なので、安心して白内障手術を受けることができます。
HbA1cが7%以上あると、手術を嫌がられます。
ひのえうまさんのデータ
【2022年3月 → 2023年3月
血圧 131/87 → 118/79
総コレステロール 229 → 246
中性脂肪 76 → 75
HDL 60 → 67
LDL 159 → 163
血糖値 98 → 110
A1c 5.9 → 6.0 】
血圧は良好ですね。
2023年3月は、中性脂肪が75mgと80mg以下で、HDLコレステロールが67と
60以上でgoodです。
これなら、LDLコレステロールも全て標準の大きさの善玉であり、
肝臓から細胞膜の原料であるコレステロールを末梢組織に運んでいく重要な役割を果たしています。
血糖値110mgも境界型くらいですが、スーパー糖質制限食継続で
109以下の基準値になると思います。
【血糖値は100前後、A1cは6.0前後をウロウロして、
スパッと下がりきりませんが、糖質制限をしての6.0なので、
昔みたいに心配していません。】
仰る通り、スーパー糖質制限食でHbA1cが6.0%くらいの場合は、
「食後高血糖」「血糖変動幅増大」のない質の良いHbA1cであり合併症の問題はないです。
内服薬を飲んだりインスリン注射をして、糖質を食べてのHbA1cは、
「食後高血糖」「血糖変動幅増大」を伴う、質の悪いHbA1cであり、
これでは酸化ストレスを生じるので合併症は防げません。
現実に、毎年新たに、
16000人以上の人工透析、3000人以上の失明、3000人以上の足切断患者が
発症しているのがその証拠です。
すなわち、現行の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)では
糖尿病合併症は防げないのです。
なお、ABIは下肢の末梢動脈硬化病変の診断の手がかりとして、又
重症度のマーカーとしてもちいられる信頼できる指標ですが、
CAVIは信頼度の低い検査ですので、こちらの検査結果も心配は要りません。
(☆)
AGEsとは、Advanced Glycation End Productsの略語であり、
終末糖化産物、後期糖化生成物などと訳されます。
タンパク質に糖が曝露されることによる糖化反応で作られた最終的な生成物のことであり、身体の様々な老化に関与する物質と言えます。
また糖尿病合併症の元凶の一つとされています。
江部康二
主人の結果も私の健康診断良かったです!
こんにちは、江部先生!
夫のA1cが、5.3になったので、嬉しくてご報告にまいりました!
他の数値も、全て問題なく、高血圧が残るのみ、となりました。
A1c10.5を叩き出して、ハッキリ糖尿病、と、診断された人には、
5台に戻るのはなかなか難しい、と聞いていたので、
ましてや、5.5以下になるなんて、本当に驚きました。
途中、一度、6.0に戻って焦ったこともありましたが(笑)
やはり、コロナで、プール通いも一時中断していましたし、
私の捻挫で、ウォーキングもままならなくなっていたのがテキメンでした。
(ご近所が物騒になって、ウォーキングなどは、2人で行うように、
とお達しが出ていたので、1人では腰が重かった…)
すぐに、数値に出てくるので、対処も早く、
普段はスタンダードとスーパーの間くらいでしたが、
運動があまりできない間は、スーパー糖質制限に戻したところ、
スッと戻りました。いや、むしろ良くなりました。
ただ、主人の場合、どれくらいの期間かはわかりませんが、
高血糖を放置していたツケは回って来て、白内障の進行が思ったより早く、
この春には、白内障の手術が決まりました。
毎年、キチンと検診に通っていたので、そろそろと言われてはいて、
落ち着いて受け止めることができました。
一方、私の方は去年、コロナ騒動で、健診ものびのびになってしまい、
ご報告もできませんでした。
(いつも1月だったのが、この3年間は3月になってしまいました)
2年まとめてご報告に…
2022年3月→2023年3月
血圧 131/87→118/79
総コレステロール 229→246
中性脂肪 76→75
HDL 60→67
LDL 159→163
血糖値 98→110
A1c 5.9→6.0
血糖値は100前後、A1cは6.0前後をウロウロして、
スパッと下がりきりませんが、糖質制限をしての6.0なので、
昔みたいに心配していません。
コレステロールは、近所のお魚屋さんが店じまいをしてしまい、
いいお魚がなかなか手に入り辛くなっていて、
肉食が増えていたことも原因の一つかな、と反省しています。
このくらいの数値のうちに、立て直そうと思います。
ちょっと車で出なくてはなりませんが、
いい魚介を扱っているスーパーまで買いに行きます。
女性は更年期からコレステロールが高くなりがちとは聞いていたので、
心配ではあり、今年はオプションで、動脈硬化度の検査もしてみました。
CAVIは8.4で、境界線とは言え、ギリギリセーフ!
アテロームABI 1.03(左)1.02(右)全くの正常と出ました。
少々硬くなって来てるので、高血圧もなるほどと頷けました。
来年までに、改革して、今より良くできるよう、がんばります!
PS 高血糖になったと悩んでいた知人にも、
先生の本を一冊プレゼントしましたところ、大変喜んでもらえました。
こちらのブログも併せて紹介させていただきました。
これからも、ますますのご活躍をお祈り致しております。
長々と申し訳ございませんでした。
これからもよろしくお願い致します。】
こんにちは。
ひのえうまさんから、とても嬉しいコメント頂きました。
ありがとうございます。
【お連れ合いののA1cが、10.5% ⇒ 5.3%
他の数値も、全て問題なく、高血圧が残るのみ。】
スーパー糖質制限食で、素晴らしい改善です。
ご指摘通り、通常の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)による治療では、
例え薬物を併用しても10.5%の人が、6%をきるというのは極めて困難です。
ちなみに身長と年齢は、どのくらいでしょう。
また体重の変化は糖質制限食実践前と後ではどうなりましたか?
有酸素運動は、筋力維持や健康のためにしたほうが、良いのですが、
今回のお連れ合いのように、運動が困難な状況のときもあります。
それでも、スーパー糖質制限食実践なら、血糖値はリアルタイムにメキメキと
改善します。
【主人の場合、どれくらいの期間かはわかりませんが、
高血糖を放置していたツケは回って来て、白内障の進行が思ったより早く、
この春には、白内障の手術が決まりました。
毎年、キチンと検診に通っていたので、そろそろと言われてはいて、
落ち着いて受け止めることができました。】
そうですね。
糖尿人において一定期間血糖コントロールが不良であれば、
高血糖の記憶が「借金」のように生体内に残り、
その後良好なコントロールが得られても、
合併症リスクの差は縮まらないことが、わかっています。
この借金の正体が、組織沈着AGEs(☆)ではないかと言われています。
お連れ合いは、HbA1cが良好なので、安心して白内障手術を受けることができます。
HbA1cが7%以上あると、手術を嫌がられます。
ひのえうまさんのデータ
【2022年3月 → 2023年3月
血圧 131/87 → 118/79
総コレステロール 229 → 246
中性脂肪 76 → 75
HDL 60 → 67
LDL 159 → 163
血糖値 98 → 110
A1c 5.9 → 6.0 】
血圧は良好ですね。
2023年3月は、中性脂肪が75mgと80mg以下で、HDLコレステロールが67と
60以上でgoodです。
これなら、LDLコレステロールも全て標準の大きさの善玉であり、
肝臓から細胞膜の原料であるコレステロールを末梢組織に運んでいく重要な役割を果たしています。
血糖値110mgも境界型くらいですが、スーパー糖質制限食継続で
109以下の基準値になると思います。
【血糖値は100前後、A1cは6.0前後をウロウロして、
スパッと下がりきりませんが、糖質制限をしての6.0なので、
昔みたいに心配していません。】
仰る通り、スーパー糖質制限食でHbA1cが6.0%くらいの場合は、
「食後高血糖」「血糖変動幅増大」のない質の良いHbA1cであり合併症の問題はないです。
内服薬を飲んだりインスリン注射をして、糖質を食べてのHbA1cは、
「食後高血糖」「血糖変動幅増大」を伴う、質の悪いHbA1cであり、
これでは酸化ストレスを生じるので合併症は防げません。
現実に、毎年新たに、
16000人以上の人工透析、3000人以上の失明、3000人以上の足切断患者が
発症しているのがその証拠です。
すなわち、現行の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)では
糖尿病合併症は防げないのです。
なお、ABIは下肢の末梢動脈硬化病変の診断の手がかりとして、又
重症度のマーカーとしてもちいられる信頼できる指標ですが、
CAVIは信頼度の低い検査ですので、こちらの検査結果も心配は要りません。
(☆)
AGEsとは、Advanced Glycation End Productsの略語であり、
終末糖化産物、後期糖化生成物などと訳されます。
タンパク質に糖が曝露されることによる糖化反応で作られた最終的な生成物のことであり、身体の様々な老化に関与する物質と言えます。
また糖尿病合併症の元凶の一つとされています。
江部康二
2023年03月18日 (土)
【23/03/17 アリス
江部先生ありがとうございます
糖尿病歴8年 市の健診でHBA1Cが12を超えていたので 即入院1か月間カロリー制限の勉強とインシュリンを打つ練習 退院してすぐ先生のブログに出会い 糖質制限を始めました
今も元気に保育士の仕事ができる喜びを感じています
江部先生のこのブログを知らずに市民病院インシュリンをうちつずけていたら今頃どうなっていたでしょう~糖質制限を教えてくださった江部先生に感謝の気持ちでいっぱいです
カロリー制限では合併症は防げないのに それを知りながら 正しいことを教えないお医者様は悪魔ですね 私はそう思っています】
23/03/18 ドクター江部
アリス さん
HbA1c12%超えから、糖質制限食でインスリン注射なしで
血糖値が改善して、元気に保育士の仕事をしておられるとは、よかったです。
多くの医師が、『自分の頭で考える』
という習慣がないので
ガイドライン通りの治療しかご存じないし、それが当たり前で、
それ以外の治療があるという選択肢がないのが日本の糖尿病医療の現状です。
しかし、現状の糖尿病食で、合併症が防げていないのですから
『自分の頭で考えない』というのも、悪魔ではないにしても、一定の罪と言えます。
インスリン注射に関しては、
医師は、その有用な面ばかりを強調することがほとんどなのですが、
実はインスリン注射にはデメリットもあるのです。
<インスリンの功罪①。特に「罪」について。>
先日、ある製薬メーカーさんの社内勉強会で
糖尿病と糖質制限食のお話しをしてきました。
製薬メーカーの社員で、医師や薬剤師に製品の
「効能、副作用、トピック、研究論文・・・」など
様々な情報を紹介してくれるのが、MRさんです。(*)
皆さん、よく勉強しておられるので
私もいろいろ教えて貰うことも多いです。
そんな、MRさんの社内勉強会ですから、
インスリン注射のこともよくご存知です。
ところがインスリンの、「功罪」のうち、「功」のほうは
よくご存知でしたが、「罪」のほうは、ほとんどご存知ないのです。
それで、本日のブログはインスリンの功罪というお題とすることとしました。
まずは、インンスリンがないと、人は死亡します。
基礎分泌のインスリンは生命維持に絶対に必要なのです。
実際、1921年にインスリンが合成されるまでは、
1型糖尿病で内因性インスリンゼロの場合は平均余命は半年程度でした。
インスリンが開発されて以降、1型糖尿病の寿命は劇的に改善しています。
一方で過剰なインスリンの害にはエビデンスがあります。
たとえ基準値内でも、インスリンの血中濃度が高いほど、
アルツハイマー病、がん、老化、肥満、高血圧などのリスクとなります。
また、高インスリン血症は活性酸素を発生させ、酸化ストレスを増加させます。
酸化ストレスは、老化・癌・動脈硬化・その他多くの疾患の元凶とされています。
パーキンソン病、狭心症、心筋梗塞、アルツハイマー病などにも
酸化ストレスの関与の可能性があります。
1)ロッテルダム研究によれば、
インスリン使用中の糖尿人ではアルツハイマー病の相対危険度は4.3倍です。
Rotterdam研究(Neurology1999:53:1937-1942)
「高齢者糖尿病における、脳血管性痴呆(VD)の相対危険度は2.0倍。
アルツハイマー型痴呆(AD)の相対危険度は1.9倍。
インスリン使用者の相対危険度は4.3倍」
2)インスリン注射をしている糖尿人は、
メトグルコで治療している糖尿人に比べて
ガンのリスクが1.9倍というカナダの研究もあります。
2005年の第65回米国糖尿病学会、
カナダのSamantha博士等が、10309名の糖尿病患者の研究成果を報告、
その後論文化。コホート研究。
「メトフォルミン(インスリン分泌を促進させない薬)を使用しているグループに比べて、インスリンを注射しているグループは、癌死亡率が1.9倍高まる。SU剤(インスリン分泌促進剤)を内服しているグループは癌死亡率が1.3倍高まる。」
Diabetes Care February 2006 vol. 29 no. 2 254-258
3)Cペプタイド値が高い男性は、低い男性に比べ最大で3倍程度、大腸癌になりやすい。
国立がん研究センター、「多目的コホート研究(JPHC研究)」からの成果。
57%が空腹時、他は非空腹時で共に大腸癌群は高値。厚生労働省研究班が2007年、疫学調査結果を発表し英文論文化。研究班は、全国9地域で40-69歳の男女約4万人を、1990年から2003年まで追跡。
Int J Cancer. 2007 May 1;120(9):2007-12.
このように過剰インスリンの弊害を見てみると、
インスリンは血糖コントロールができている限り少なければ少ないほど、
身体には好ましいことがわかります。
別の言い方をすれば、農耕開始後、精製炭水化物開始後、
特に第二次大戦後に世界の食糧事情が良くなってからの糖質の頻回・過剰摂取が、
インスリンの頻回・過剰分泌を招き、酸化ストレスを生じ、
様々な生活習慣病の元凶となった構造が見えてきます。
スーパー糖質制限食を実践すれば、インスリンの分泌は必要最小限で済むようになり、
様々な生活習慣病の予防が期待できます。
ブログ読者の皆さんも、スーパー糖質制限食実践で、
必要最低限のインスリンで血糖こントロールを維持して、
健康ライフを送ってくださいね。
(*)
【MR】[medical representative]医薬情報担当者。
薬についての知識や情報を医師や薬剤師に提供する製薬メーカーの営業担当者。
江部康二
江部先生ありがとうございます
糖尿病歴8年 市の健診でHBA1Cが12を超えていたので 即入院1か月間カロリー制限の勉強とインシュリンを打つ練習 退院してすぐ先生のブログに出会い 糖質制限を始めました
今も元気に保育士の仕事ができる喜びを感じています
江部先生のこのブログを知らずに市民病院インシュリンをうちつずけていたら今頃どうなっていたでしょう~糖質制限を教えてくださった江部先生に感謝の気持ちでいっぱいです
カロリー制限では合併症は防げないのに それを知りながら 正しいことを教えないお医者様は悪魔ですね 私はそう思っています】
23/03/18 ドクター江部
アリス さん
HbA1c12%超えから、糖質制限食でインスリン注射なしで
血糖値が改善して、元気に保育士の仕事をしておられるとは、よかったです。
多くの医師が、『自分の頭で考える』
という習慣がないので
ガイドライン通りの治療しかご存じないし、それが当たり前で、
それ以外の治療があるという選択肢がないのが日本の糖尿病医療の現状です。
しかし、現状の糖尿病食で、合併症が防げていないのですから
『自分の頭で考えない』というのも、悪魔ではないにしても、一定の罪と言えます。
インスリン注射に関しては、
医師は、その有用な面ばかりを強調することがほとんどなのですが、
実はインスリン注射にはデメリットもあるのです。
<インスリンの功罪①。特に「罪」について。>
先日、ある製薬メーカーさんの社内勉強会で
糖尿病と糖質制限食のお話しをしてきました。
製薬メーカーの社員で、医師や薬剤師に製品の
「効能、副作用、トピック、研究論文・・・」など
様々な情報を紹介してくれるのが、MRさんです。(*)
皆さん、よく勉強しておられるので
私もいろいろ教えて貰うことも多いです。
そんな、MRさんの社内勉強会ですから、
インスリン注射のこともよくご存知です。
ところがインスリンの、「功罪」のうち、「功」のほうは
よくご存知でしたが、「罪」のほうは、ほとんどご存知ないのです。
それで、本日のブログはインスリンの功罪というお題とすることとしました。
まずは、インンスリンがないと、人は死亡します。
基礎分泌のインスリンは生命維持に絶対に必要なのです。
実際、1921年にインスリンが合成されるまでは、
1型糖尿病で内因性インスリンゼロの場合は平均余命は半年程度でした。
インスリンが開発されて以降、1型糖尿病の寿命は劇的に改善しています。
一方で過剰なインスリンの害にはエビデンスがあります。
たとえ基準値内でも、インスリンの血中濃度が高いほど、
アルツハイマー病、がん、老化、肥満、高血圧などのリスクとなります。
また、高インスリン血症は活性酸素を発生させ、酸化ストレスを増加させます。
酸化ストレスは、老化・癌・動脈硬化・その他多くの疾患の元凶とされています。
パーキンソン病、狭心症、心筋梗塞、アルツハイマー病などにも
酸化ストレスの関与の可能性があります。
1)ロッテルダム研究によれば、
インスリン使用中の糖尿人ではアルツハイマー病の相対危険度は4.3倍です。
Rotterdam研究(Neurology1999:53:1937-1942)
「高齢者糖尿病における、脳血管性痴呆(VD)の相対危険度は2.0倍。
アルツハイマー型痴呆(AD)の相対危険度は1.9倍。
インスリン使用者の相対危険度は4.3倍」
2)インスリン注射をしている糖尿人は、
メトグルコで治療している糖尿人に比べて
ガンのリスクが1.9倍というカナダの研究もあります。
2005年の第65回米国糖尿病学会、
カナダのSamantha博士等が、10309名の糖尿病患者の研究成果を報告、
その後論文化。コホート研究。
「メトフォルミン(インスリン分泌を促進させない薬)を使用しているグループに比べて、インスリンを注射しているグループは、癌死亡率が1.9倍高まる。SU剤(インスリン分泌促進剤)を内服しているグループは癌死亡率が1.3倍高まる。」
Diabetes Care February 2006 vol. 29 no. 2 254-258
3)Cペプタイド値が高い男性は、低い男性に比べ最大で3倍程度、大腸癌になりやすい。
国立がん研究センター、「多目的コホート研究(JPHC研究)」からの成果。
57%が空腹時、他は非空腹時で共に大腸癌群は高値。厚生労働省研究班が2007年、疫学調査結果を発表し英文論文化。研究班は、全国9地域で40-69歳の男女約4万人を、1990年から2003年まで追跡。
Int J Cancer. 2007 May 1;120(9):2007-12.
このように過剰インスリンの弊害を見てみると、
インスリンは血糖コントロールができている限り少なければ少ないほど、
身体には好ましいことがわかります。
別の言い方をすれば、農耕開始後、精製炭水化物開始後、
特に第二次大戦後に世界の食糧事情が良くなってからの糖質の頻回・過剰摂取が、
インスリンの頻回・過剰分泌を招き、酸化ストレスを生じ、
様々な生活習慣病の元凶となった構造が見えてきます。
スーパー糖質制限食を実践すれば、インスリンの分泌は必要最小限で済むようになり、
様々な生活習慣病の予防が期待できます。
ブログ読者の皆さんも、スーパー糖質制限食実践で、
必要最低限のインスリンで血糖こントロールを維持して、
健康ライフを送ってくださいね。
(*)
【MR】[medical representative]医薬情報担当者。
薬についての知識や情報を医師や薬剤師に提供する製薬メーカーの営業担当者。
江部康二
2023年03月17日 (金)
【23/03/16 そらまめ
スーパー糖質制限をしている潰瘍性大腸炎持ちの妊娠6週目の者です。
ヨミドクターのコラムにて気になる内容を見つけたので、
質問させていただいております。
以下引用です。
「英国のサウサンプトンで母子に対して行われた研究では、
妊娠初期の炭水化物摂取量と、
生まれた子どもが6歳、9歳のときの体脂肪量の関係が調べられました。
その結果、母親の炭水化物の1日の摂取量が少なかったケースほど、
子どもの体脂肪量が多くなる傾向がはっきりしたのです。
つまり、妊娠初期に糖質を制限し過ぎると、
子どもの肥満につながる可能性が指摘されました。」
UCもあり、糖質制限をやめるつもりも過剰な糖質摂取をするつもりもありませんが、
炭水化物の低摂取が胎児に影響があり、生まれてきた後も影響が残るのでしょうか?
お答えいただきますと嬉しく思います。
よろしくお願いいたします。】
こんにちは。
そらまめ さんから
ヨミドクターの記事に、
「妊婦の糖質制限は生活習慣病になりやすい子を産むことに繋がる」
という福岡秀興氏の記事が掲載されていましたが、
どうなのでしょうといういうコメント・質問を頂きました。
結論から言いますと、妊婦が糖質制限食を実践しても何の問題もありません。
日本では、宗田マタニティークリニックと永井マザースホスピタルにて、
過去、数千人以上の健康な糖質制限ベビーとママがおられます。
ヨミドクター
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20171219-OYTET50009/
2017年12月20日
妊婦は気をつけて! 炭水化物抜きで子どもが肥満、動脈硬化、高血圧に
福岡秀興・早稲田大ナノ・ライフ創新研究機構招聘研究員は、
以前から英国のサウサンプトン研究を引用して、
糖質制限食批判をされてますが、
根本的な勘違いをしておられます。
福岡氏の引用元の論文は、
炭水化物摂取が
261.5g/日未満
297.5g/日未満
351.0g/日未満[/太字]
351.0g/日以上
の4群の妊婦の研究です。
即ち、全員が大量の炭水化物摂取をしていての研究です。
従って、そもそも糖質制限食とは、全く無関係の論文です。
糖質制限食とは130g/日以下の糖質摂取が定義となります。
糖質制限食の妊婦と、子供の肥満に関する論文はありません。
原著は以下です。
Epigenetic Gene Promoter Methylation at Birth Is
Associated With Child’s Later Adiposity
Diabetes 60:1528–1534, 2011
「出産時のエピジェネティックな遺伝子プロモーターのメチル化が、
子供の後の肥満に関係している」
という題です。
子供達が9歳のときに、肥満のチェックをしています。
261.5g/日未満の炭水化物摂取群の女性の子供が、
出産時のエピジェネティックな遺伝子プロモーターのメチル化が増加していて
それが肥満と関係しているかもしれないという仮説です。
この論文で調べられているのは、
エピジェネティック修飾のなかでもDNAのメチル化です。
著者らの結論も、「may」ですから、かもしれないという仮説レベルであり、
福岡秀興氏、これを確固たるエビデンスのように語られては、困ったものです。
繰り返しますが、この論文の結論は、所詮仮説に過ぎません。(*)
私は、この論文の仮説は、子供の肥満のごく一部の要因を説明する可能性は否定しませんが、
普通に考えて、出生後の食生活のほうがはるかに大きな要因となると思います。
また、この仮説は、少なくとも日本女性には、全くあてはまらないと思います。
悪阻(つわり)も考慮すれば、妊娠初期の日本女性のかなりの人が、
炭水化物摂取が261.5g/日未満であり、この研究における最も少ない炭水化物摂取量群に入ると思います。
しかし、過去も現在も、日本の子供が英国の子供より肥満が多いとはとても言えませんね。
なお、「炭水化物摂取量」ではなくて、「飢餓と妊婦と子供の将来の肥満」に関しては
明確なデータがあります。
第2次大戦の1944年11月から1945年のドイツ降伏まで
オランダは約半年間の飢餓状態におかれました。
この時の妊婦から生まれた子供は、成人してから、肥満と糖尿病になる確率が
高かったことが知られています。
特定の遺伝子にエピジェネチックにメチル化が起こり、
これらの発現が調整されたと考えられています。
(*)
CONCLUSIONS:
Our findings suggest a substantial component of metabolic disease risk has a prenatal developmental basis. Perinatal epigenetic analysis may have utility in identifying individual vulnerability to later obesity and metabolic disease.
結論:
私たちの知見は、代謝性疾患リスクの実質的な要素が、出生前の発育基盤を有することを示唆している。周産期エピジェネティック分析は、後の肥満および代謝疾患に対する個々の脆弱性を確認するのに有用かもしれない。
江部康二
スーパー糖質制限をしている潰瘍性大腸炎持ちの妊娠6週目の者です。
ヨミドクターのコラムにて気になる内容を見つけたので、
質問させていただいております。
以下引用です。
「英国のサウサンプトンで母子に対して行われた研究では、
妊娠初期の炭水化物摂取量と、
生まれた子どもが6歳、9歳のときの体脂肪量の関係が調べられました。
その結果、母親の炭水化物の1日の摂取量が少なかったケースほど、
子どもの体脂肪量が多くなる傾向がはっきりしたのです。
つまり、妊娠初期に糖質を制限し過ぎると、
子どもの肥満につながる可能性が指摘されました。」
UCもあり、糖質制限をやめるつもりも過剰な糖質摂取をするつもりもありませんが、
炭水化物の低摂取が胎児に影響があり、生まれてきた後も影響が残るのでしょうか?
お答えいただきますと嬉しく思います。
よろしくお願いいたします。】
こんにちは。
そらまめ さんから
ヨミドクターの記事に、
「妊婦の糖質制限は生活習慣病になりやすい子を産むことに繋がる」
という福岡秀興氏の記事が掲載されていましたが、
どうなのでしょうといういうコメント・質問を頂きました。
結論から言いますと、妊婦が糖質制限食を実践しても何の問題もありません。
日本では、宗田マタニティークリニックと永井マザースホスピタルにて、
過去、数千人以上の健康な糖質制限ベビーとママがおられます。
ヨミドクター
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20171219-OYTET50009/
2017年12月20日
妊婦は気をつけて! 炭水化物抜きで子どもが肥満、動脈硬化、高血圧に
福岡秀興・早稲田大ナノ・ライフ創新研究機構招聘研究員は、
以前から英国のサウサンプトン研究を引用して、
糖質制限食批判をされてますが、
根本的な勘違いをしておられます。
福岡氏の引用元の論文は、
炭水化物摂取が
261.5g/日未満
297.5g/日未満
351.0g/日未満[/太字]
351.0g/日以上
の4群の妊婦の研究です。
即ち、全員が大量の炭水化物摂取をしていての研究です。
従って、そもそも糖質制限食とは、全く無関係の論文です。
糖質制限食とは130g/日以下の糖質摂取が定義となります。
糖質制限食の妊婦と、子供の肥満に関する論文はありません。
原著は以下です。
Epigenetic Gene Promoter Methylation at Birth Is
Associated With Child’s Later Adiposity
Diabetes 60:1528–1534, 2011
「出産時のエピジェネティックな遺伝子プロモーターのメチル化が、
子供の後の肥満に関係している」
という題です。
子供達が9歳のときに、肥満のチェックをしています。
261.5g/日未満の炭水化物摂取群の女性の子供が、
出産時のエピジェネティックな遺伝子プロモーターのメチル化が増加していて
それが肥満と関係しているかもしれないという仮説です。
この論文で調べられているのは、
エピジェネティック修飾のなかでもDNAのメチル化です。
著者らの結論も、「may」ですから、かもしれないという仮説レベルであり、
福岡秀興氏、これを確固たるエビデンスのように語られては、困ったものです。
繰り返しますが、この論文の結論は、所詮仮説に過ぎません。(*)
私は、この論文の仮説は、子供の肥満のごく一部の要因を説明する可能性は否定しませんが、
普通に考えて、出生後の食生活のほうがはるかに大きな要因となると思います。
また、この仮説は、少なくとも日本女性には、全くあてはまらないと思います。
悪阻(つわり)も考慮すれば、妊娠初期の日本女性のかなりの人が、
炭水化物摂取が261.5g/日未満であり、この研究における最も少ない炭水化物摂取量群に入ると思います。
しかし、過去も現在も、日本の子供が英国の子供より肥満が多いとはとても言えませんね。
なお、「炭水化物摂取量」ではなくて、「飢餓と妊婦と子供の将来の肥満」に関しては
明確なデータがあります。
第2次大戦の1944年11月から1945年のドイツ降伏まで
オランダは約半年間の飢餓状態におかれました。
この時の妊婦から生まれた子供は、成人してから、肥満と糖尿病になる確率が
高かったことが知られています。
特定の遺伝子にエピジェネチックにメチル化が起こり、
これらの発現が調整されたと考えられています。
(*)
CONCLUSIONS:
Our findings suggest a substantial component of metabolic disease risk has a prenatal developmental basis. Perinatal epigenetic analysis may have utility in identifying individual vulnerability to later obesity and metabolic disease.
結論:
私たちの知見は、代謝性疾患リスクの実質的な要素が、出生前の発育基盤を有することを示唆している。周産期エピジェネティック分析は、後の肥満および代謝疾患に対する個々の脆弱性を確認するのに有用かもしれない。
江部康二
2023年03月16日 (木)
こんばんは。
日本糖尿病学会への提言(2)
糖尿病合併症とカロリー制限食の弊害
です。
日本糖尿病学会『第56回日本糖尿病学会年次学術集会』熊本宣言2013
の記載が以下です。
『糖尿病合併症で苦しむ患者さんの数は今なお減少していません。
糖尿病腎症で透析になる人が年間16000人以上。
糖尿病網膜症で失明する人が年間3000人以上。
糖尿病足病変で切断する人が年間3000人以上。』
ここで疑問が出てきます。
これらの方々は、全て医師や栄養士の言うことを聞かずに、
薬もまともに内服せずに暴飲・暴食をしたのでしょうか?
いえいえそんなことはありません。
ほとんどの方は、医師や栄養士の言うとおりに、
つらくとも我慢してカロリー制限食を実践し、
酒も飲まず、運動もし、血糖コントロールが徐々に悪くなれば、
経口糖尿病薬が増えていき、それでも効果が良くならなければ、
インスリン注射を導入して、清く正しく頑張ってきたにもかかわらず、
糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病壊疽、心筋梗塞、脳卒中・・・を合併してきてしまったのです。
日本では、ほとんどの糖尿病患者さんが
糖質摂取比率50~60%の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)を指導されています。
この高糖質食を糖尿病患者さんが摂取すれば、
<食後高血糖、血糖値の乱高下、平均血糖変動幅増大>を必ず生じます。
これでは、糖尿病合併症が、減らないのも当たり前としか言いようがありません。
即ち、糖尿病患者さんに罪はないのです。
罪は一重に、現行の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)にあるのです。
この食事を食べる限りは、
かなり運が良くない限り糖尿病合併症から免れることは至難の技です。
何故なら、糖質を摂取する限り、
「食後高血糖」と「平均血糖変動幅の増大」を必ず生じるからです。
食後高血糖と平均血糖変動幅増大は、糖尿病合併症の最も大きな要因です。
食後高血糖と平均血糖変動幅増大を防ぐことこそが
合併症予防の優先順位の一番なのです。
そして糖質制限食が唯一、食後高血糖を防ぐ治療食なのです。
★ACCORD(RCT研究論文)よれば、
「糖質を普通に摂取しながら、強力な糖尿病の薬物治療を行えばかえって総死亡率が上昇する」
という、明白なエビデンスが存在します。
以下の本ブログ記事をご参照頂ければ幸いです。
ACCORD後の血糖管理・推奨HbA1cは? 2011年米国糖尿病学会
2011年07月20日 (水)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-1743.html
私は一人の医師であり、一人の糖尿病患者です。
医師としてそして一糖尿病患者として、日本糖尿病学会に、提言します。
1)
ACCORDなどの明白なエビデンスを無視せずに、現実を認めて、ワンパターンの食事療法(カロリー制限・高糖質食)の見直しに着手するのが、糖尿病専門医として科学的な態度と言えるのではないでしょうか?
2)
また、従来の日本の糖尿病治療(カロリー制限・高糖質食と薬物療法)で、糖尿病網膜症で失明、糖尿病腎症で透析、糖尿病壊疽で下肢を切断、心筋梗塞、脳梗塞・・・といった糖尿病合併症が毎年多数発症している現状を、どのようにとらえておられるのでしょうか?
現実に多くの糖尿病患者さんを苦しめてきたという反省はないのでしょうか?
是非、冷静に日本の糖尿病治療と合併症の現状を検討して頂きたいと思います。
3)
さらに、糖尿病専門医が推奨するカロリー制限食(高糖質・低脂質食)では、「食後高血糖」と「平均血糖変動幅の増大」を生じ、酸化ストレスリスクを決して防げないという生理学的事実を、糖尿病患者さんに、どう説明し、納得してもらうおつもりなのでしょう。
短期的に破滅的に効果が悪い食事療法(カロリー制限・高糖質食)を、長期間にわたり糖尿病患者さんに推奨するなら、倫理的にも科学的根拠を示す義務があります。糖尿病専門医として、科学的思考をされることを切に望むものです。
4)
農耕開始前の人類約700万年間の進化の歴史は狩猟・採集であり、農耕開始(穀物摂取開始)は約1万年前からに過ぎないことを、認識してください。
5)
日本人も旧石器時時代と縄文時代の約35000年間は狩猟・採集であり、農耕開始(米摂取開始)は弥生時代以降の約3000年間に過ぎないことを、認識してください。
★ACCORD
Effects of Intensive Glucose Lowering in Type 2 Diabetes
The Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes Study Group
N Engl J Med 2008; 358:2545-2559
江部康二
日本糖尿病学会への提言(2)
糖尿病合併症とカロリー制限食の弊害
です。
日本糖尿病学会『第56回日本糖尿病学会年次学術集会』熊本宣言2013
の記載が以下です。
『糖尿病合併症で苦しむ患者さんの数は今なお減少していません。
糖尿病腎症で透析になる人が年間16000人以上。
糖尿病網膜症で失明する人が年間3000人以上。
糖尿病足病変で切断する人が年間3000人以上。』
ここで疑問が出てきます。
これらの方々は、全て医師や栄養士の言うことを聞かずに、
薬もまともに内服せずに暴飲・暴食をしたのでしょうか?
いえいえそんなことはありません。
ほとんどの方は、医師や栄養士の言うとおりに、
つらくとも我慢してカロリー制限食を実践し、
酒も飲まず、運動もし、血糖コントロールが徐々に悪くなれば、
経口糖尿病薬が増えていき、それでも効果が良くならなければ、
インスリン注射を導入して、清く正しく頑張ってきたにもかかわらず、
糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病壊疽、心筋梗塞、脳卒中・・・を合併してきてしまったのです。
日本では、ほとんどの糖尿病患者さんが
糖質摂取比率50~60%の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)を指導されています。
この高糖質食を糖尿病患者さんが摂取すれば、
<食後高血糖、血糖値の乱高下、平均血糖変動幅増大>を必ず生じます。
これでは、糖尿病合併症が、減らないのも当たり前としか言いようがありません。
即ち、糖尿病患者さんに罪はないのです。
罪は一重に、現行の糖尿病食(カロリー制限・高糖質食)にあるのです。
この食事を食べる限りは、
かなり運が良くない限り糖尿病合併症から免れることは至難の技です。
何故なら、糖質を摂取する限り、
「食後高血糖」と「平均血糖変動幅の増大」を必ず生じるからです。
食後高血糖と平均血糖変動幅増大は、糖尿病合併症の最も大きな要因です。
食後高血糖と平均血糖変動幅増大を防ぐことこそが
合併症予防の優先順位の一番なのです。
そして糖質制限食が唯一、食後高血糖を防ぐ治療食なのです。
★ACCORD(RCT研究論文)よれば、
「糖質を普通に摂取しながら、強力な糖尿病の薬物治療を行えばかえって総死亡率が上昇する」
という、明白なエビデンスが存在します。
以下の本ブログ記事をご参照頂ければ幸いです。
ACCORD後の血糖管理・推奨HbA1cは? 2011年米国糖尿病学会
2011年07月20日 (水)
http://koujiebe.blog95.fc2.com/blog-entry-1743.html
私は一人の医師であり、一人の糖尿病患者です。
医師としてそして一糖尿病患者として、日本糖尿病学会に、提言します。
1)
ACCORDなどの明白なエビデンスを無視せずに、現実を認めて、ワンパターンの食事療法(カロリー制限・高糖質食)の見直しに着手するのが、糖尿病専門医として科学的な態度と言えるのではないでしょうか?
2)
また、従来の日本の糖尿病治療(カロリー制限・高糖質食と薬物療法)で、糖尿病網膜症で失明、糖尿病腎症で透析、糖尿病壊疽で下肢を切断、心筋梗塞、脳梗塞・・・といった糖尿病合併症が毎年多数発症している現状を、どのようにとらえておられるのでしょうか?
現実に多くの糖尿病患者さんを苦しめてきたという反省はないのでしょうか?
是非、冷静に日本の糖尿病治療と合併症の現状を検討して頂きたいと思います。
3)
さらに、糖尿病専門医が推奨するカロリー制限食(高糖質・低脂質食)では、「食後高血糖」と「平均血糖変動幅の増大」を生じ、酸化ストレスリスクを決して防げないという生理学的事実を、糖尿病患者さんに、どう説明し、納得してもらうおつもりなのでしょう。
短期的に破滅的に効果が悪い食事療法(カロリー制限・高糖質食)を、長期間にわたり糖尿病患者さんに推奨するなら、倫理的にも科学的根拠を示す義務があります。糖尿病専門医として、科学的思考をされることを切に望むものです。
4)
農耕開始前の人類約700万年間の進化の歴史は狩猟・採集であり、農耕開始(穀物摂取開始)は約1万年前からに過ぎないことを、認識してください。
5)
日本人も旧石器時時代と縄文時代の約35000年間は狩猟・採集であり、農耕開始(米摂取開始)は弥生時代以降の約3000年間に過ぎないことを、認識してください。
★ACCORD
Effects of Intensive Glucose Lowering in Type 2 Diabetes
The Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes Study Group
N Engl J Med 2008; 358:2545-2559
江部康二