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HbA1c値は、検査機関や検査機器によってバラツキあり。
【20/04/02 ひよどり
Hba1cの値
先生のブログ、ご著書のお陰様で糖尿病一歩手前で踏み止まる事が出来た者です。
先生にはたいへん感謝しております。有難うございます。質問させて頂きますが、
僅か3週間の間にHba1cの値が0、5も変化するのは検査機関によるのでしょうか?
3/15. 6.2 呼吸器専門内科 4/ 1 5.7 婦人科 でした。
血糖値は毎食後自己計測、かかりつけ消化器内科でここ数年は6、0以下ですが、
今回は2回とも初診の近医です。どうぞよろしくお願いします。】

こんにちは。
ひよどりさんから、HbA1cの値について、コメント・質問を頂きました。
ひよどりさん、糖尿病発症が予防できて良かったですね。
拙著のご購入、ありがとうございます。

2020/3/15、呼吸器専門内科で6.2%、
2020/4/1、婦人科で5.7%

と3週間で大違いのデータが出たことに対しての疑問です。

かかりつけの消化器内科では、数年間6.0以下なので
おそらく、婦人科の測定器械とかかりつけ消化器内科の測定器械が
似たようなものなのでしょう。

HbA1cの検査は、全国で統一される方向のはずなのですが、
検査機関や病院により、結構バラツクことがあるのが現実です。

「HbA1c 測定原理」
で検索したところ、実際には、
メーカー各社で測定原理は、異なっているようです。
従って、統一にはほど遠い現状です。

そしてHbA1cの測定機器は
各医療機関や各検査機関で、異なっています。
測定機器が違えば、当然測定原理も違います。
そのため、同一日に検査しても、
医療機関が違えば、HbA1c値が異なる
ことがよくあります。

今回のひよどりさんの検査結果ですが、
糖質制限食を実践しておられることもあり、
いつも通りの6.0以下の5.7%のほうが、正解と思います。


江部康二
菓子職人マンスリーケーキ 4月、5月限定 プレミアムチーズケーキのご案内。
こんにちは。

私が監修をつとめる「菓子職人糖質制限マンスリーケーキ」のご案内です。

菓子職人マンスリーケーキ

4月、5月限定
映画のワンシーンから登場!

プレミアムチーズケーキ
IMG_5080.jpg

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のご紹介です。

映画のワンシーンから登場!

って、何のこと?
と思ったら、


『この商品は以前、神戸を舞台に町の仕立て屋と常連客達の織り成す日々を描いた
池田葵の同名人気コミックの実写映画化した、
中谷 美紀 主演・三島 有紀子 監督の「繕(つくろ)い裁(た)つ人」の中で
重要なシーンとなる、
主人公(中谷 美紀)が喫茶店で食するチーズケーキを、
糖質制限配合で菓子職人のシェフ稲井が製作・商品提供させていただいたものです。』


ということでした。
中谷美紀さんは、たしか、
糖質制限的な食生活をしておられたと記憶していますのでご縁がありますね。

表示糖質は100gあたり2.39gです。

春らしいプレミアムチーズケーキです。

生クリーム、レアチーズケーキ 、半熟ベイクドチーズの三層重ねで構成されています。

江部康二の人体実験で、

2020年3月31日(火)
午後4時26分 111mg
プレミアムチーズケーキ一個(100g) 摂取
午後5時26分 60分後血糖値:103mg


ピークの60分後で8mgほど血糖値が下がっていました。
2.39gの糖質摂取による血糖上昇よりも
インスリン追加分泌第一相の血糖低下作用が上回ったのでしょう。
入院中のスーパー糖質制限食摂取時の2型糖尿人でも
食後のほうが食前より血糖値が低いことが時々あります。

100gあたり2.39gの糖質表示ですが、
表示成分通りとみなしてOKですね。
100g中に糖質5g以下であれば、糖質制限OK食材です。
勿論個人差はあると思いますが、
これなら糖質セイゲニストにも安心です。

甘味料はもっぱら、
血糖上昇ゼロのエリスリトールです。
糖質制限中の方にも、美味しいケーキで季節を感じていただけます。
菓子職人さんの『糖質制限マンスリーケーキ』
我々糖質セイゲニストの強い味方です。
菓子職人さん、ありがとうございます。
菓子職人プレミアムチーズケーキ
私には、月替わりで糖質制限OKなケーキを食べることができて嬉しい限りです。

ブログ読者の皆さん、是非ご賞味あれ!!

お問い合わせは以下です。

☆☆☆
彩韻菓子工房有限会社

〒615-0032 京都府京都市右京区西院西高田町19
TEL:075-311-4606
FAX:075-311-4123
営業時間:午前9:00から午後8:00(年中無休)

ホームページ: http://www.kashishokunin.co.jp/
お問い合わせ: info@kashishokunin.co.jp



江部康二
2型糖尿人と牛乳とヨーグルト、血糖値上昇は?
【20/03/31 らこ
2型患者の牛乳摂取後の血糖値推移教えて下さい
この記事&コメント読んで、今一番興味あるのは

・有酸素運動しないで「普通の牛乳」を2型人が飲んだら、血糖値推移はどうなるか?

です。私らこ は、自分パターンの食生活だと、便秘になります。無理して、

1. 納豆+キムチ+ザウアークラウト+スグキ漬け は毎日食べる
2. ヨーグルト または 牛乳 は、日暮れ前に20分以上歩いた時に直後食べる

をしてます。降雨などで歩かない日は食べません。
有酸素運動直後に摂取すれば筋肉に取り込まれ、血糖値上がらないからです。
乳糖による食後高血糖が怖いからです。

・3.6%前後の乳脂肪が勝って血糖値上がらないか?
・乳糖が勝って血糖値上がるのか?

知りたいです。
すぐに、とは言いません。お手すきの時に教えて頂ければ幸いです(ペコッ 】



こんにちは。

らこさんから
2型糖尿人が牛乳を飲んだら、血糖値の上昇はどうなるかとの
コメント・質問を頂きました。
牛乳やヨーグルトを飲んだり食べたりする機会は
糖尿人でもそこそこあると思います。

<牛乳やヨーグルト摂取と血糖値推移>結構、気になるテーマです。
気になったので、私自身がすでに実験をしていました。

牛乳とヨーグルトに含まれている糖質の差はどの程度あるのでしょう。
そして、両者を摂取したあとの、血糖値の上昇に差はあるのでしょうか。

今回は、これらについて、考察してみます。
まず、牛乳100ml中に5gの糖質が含まれていますが、
この糖質のほぼ全てが乳糖です。
一方、ヨーグルトに含まれている糖質は、乳糖だけではありません。
ヨーグルトは発酵乳に分類されます。

プレーンヨーグルトも100ml中に5gの糖質です。
「発酵乳は乳糖が牛乳よりも20~30%減少し、少量のガラクトース(0.2~1.3%)とブドウ糖(通常は痕跡)になり、これが乳酸に変化する。乳酸が生成しすぎると乳酸菌の生育が止まるので乳糖は完全に消費されない。普通乳酸は0.85~1.2%生成する。」

以上のことから発酵乳(ヨーグルト)に含まれる糖質は、
<乳糖+ガラクトース>
ということになります。
「乳酸」は、分類上は短鎖脂肪酸に含まれますが、血糖は上昇させません。
ガラクトースの血糖上昇作用はブドウ糖より低く、果糖(フルクトース)並のようです。
ブドウ糖は「通常は痕跡」レベルだそうです。
従いましてプレーンヨーグルト摂取による血糖上昇要因は、
乳糖と乳糖分解後のガラクトースが主です。
牛乳の糖質は全て乳糖なのに対して、ヨーグルトの糖質は<乳糖+ガラクトース>です。
従って、100g中に5gと、同量の糖質であれば、
ヨーグルトは牛乳よりは血糖上昇が少ない可能性が高いですね。

なお、日本人やアジア人に多い乳糖不耐症の場合は、
ラクターゼ(乳糖分解酵素)が少ないです。
ラクターゼは乳糖を分解して、ガラクトースとブドウ糖にします。
乳糖不耐症では、乳糖が分解できないかできても少量なので、
血糖値の上昇はラクターゼを正常に持っている人に比べると少ない可能性が高いですね。

通常は1gの糖質が、体重64kgの2型糖尿人の血糖値を3mg上昇させます。
欧米人が牛乳を飲んだ場合は、乳糖を100%分解してブドウ糖とガラクトースになります。
ガラクトースはエネルギーを含有していて100%体内に吸収されますが、
ガラクトースの血糖上昇作用は果糖と同様にきわめて少ないです。
そうすると1gの乳糖は、3mg血糖上昇させることはなく、
それより少ないと考えられます。

しかし、日本人やアジア人では、乳糖分解酵素がどの程度残っているかによりますが、
乳糖の分解が少ないので1gの乳糖による血糖上昇は、
1~2mg以下のこともありうると思います。

以下、私自身(2型糖尿人)で実験してみました。

2013年10月31日(木)

午後5:30 空腹時血糖値:126mg
明治牛乳、200ml、炭水化物9.9g、食物繊維0。
午後6:30血糖値:148mg・・・22mg上昇

私の場合、牛乳は、1gの乳糖が2.2mg血糖値を上昇させています。
しかし、炊いたご飯やパンのように、
1gの糖質が3mg血糖値を上昇はさせていません。
私にはあるていど乳糖分解酵素が残っているので、
牛乳を飲んでも下痢をすることはないし、かなり吸収されています。

私は乳糖分解酵素は、ほとんど普通に残っていて、
乳糖(ラクトース)を分解して、ブドウ糖とガラクトースとして吸収しているけれど、
ガラクトース分はあまり血糖値を上げないので、
1gの乳糖が血糖値を、2.2mg上昇させたと考えられます。
乳糖が血糖値をどのていど上昇させるかは、
乳糖分解酵素の残存量により、かなり個人差がありそうですね。

次に、ヨーグルトで実験してみました。
2015年4月12日(日)

空腹時血糖値:107mg
小岩井ヨーグルト209g摂取(100g中に4.6gなので、9.6gの糖質)
1時間後血糖値:117mg
ヨーグルト成分の中の9.6gの糖質
を食べて、血糖値は10mgの上昇。


ヨーグルトの場合は、糖質は<乳糖+ガラクトース>なので、9.6gのうち、
乳糖分だけだと、少し少ないはずです。
結果として、ヨーグルトでは、1gの糖質が、1mgくらいしか血糖値を上昇させていませんでした。
私の場合は、牛乳の糖質に対してヨーグルトの糖質は、
約半分の血糖上昇ですんだということとなります。

個人差はあると思いますが、参考にして頂ければ幸いです。

ヨーグルトなら200g食べても、血糖値は10mgしか上昇しません。
この実験で少しヨーグルトが食べやすくなりました。(^^)

今回のブログ記事は、
元(株)江崎グリコ研究員・八木章さんにアドバイスをいただきました。
八木さん、ありがとうございました。


江部康二


☆☆☆
追記
私は2型糖尿人です。
2002年、52才のとき発症(発覚)です。

私の場合、
A)1gの糖質(穀物の澱粉、ブドウ糖、砂糖など)が
  約3mg血糖値を上昇させます。

B)牛乳の糖質(乳糖)1gが、血糖値を約2.2mg上昇
  させます。
  つまり乳糖は普通の糖質の2/3くらい私の血糖値を
  上昇させます。

C)ヨーグルトの糖質(乳糖+ガラクトース)1gが、血糖
  値を約1mg上昇させます。
  つまりヨーグルトの糖質は普通の糖質の、1/3くらい
  私の血糖値を上昇させます。


*私の場合、いろんな食材で食後血糖値のピークを測定しましたが 
ほぼ常に60分値がピークでした。

*私は成人後、20才代とか、牛乳を500mlとか1Lとか
飲んだこともありますが、下痢も何もないので、私は
比較的乳糖分解酵素が多く残存しているタイプと考
えられます。

*牛乳を少し飲むと下痢する人は、乳糖分解酵素が
あまり残存していないタイプなので、牛乳を少々飲ん
でも血糖値は上昇しにくいはずですが、そもそもあま
り飲めないですね。
カロリー計算法に関する疑問

こんにちは。

夏井睦先生が、ご著書
「炭水化物が人類を滅ぼす~糖質制限からみた生命の科学」(光文社新書)
の中で、現行のカロリー計算法に関して、第Ⅵ章で問題提起しておられますが、私も同感です。

今回、「日経サイエンス 2013 12 特集 食欲」に掲載の記事
「間違いだらけのカロリー計算」 R.ダン(ノースカロライナ州立大学) P53-56
を読んで大変興味深かったので、抜粋を簡単に紹介したいと思います。


鍵となる概念

■A)

現在売られている食品はほとんど全てにカロリー数がラベル表示されている。
だが、これらの数値の大半は消化の複雑さを無視した平均値に基づいており、
その意味で不正確だ。

■B)

食物から得られるカロリーが、食物の種類はもちろん、調理法や腸内微生物の種類、
食物を消化するのに私達が費やすエネルギーによって変わることが、
近年の研究で明らかになった。

■C)

現在のカロリー計算はこうした要因をまったく考慮に入れていない。
消化は非常に複雑で入り組んだ過程なので、
カロリー計算の改善に取り組んだとしても、
完璧に正確なものにするのは不可能だろう。



鍵となる概念(KEY CONCEPTS)に関して、R.ダン氏の言う通りと思います。

今まで、19世紀の米国の化学者アトウオーターの計算式が、
現在までさしたる疑問もなく使われ続けたのが不思議と言えば不思議です。
アトウォーターの換算係数は、例の

脂質:9kcal/g 蛋白質:4kcal/g 糖質:4kcal/g 

というやつです。

食物の熱量=
「食物を空気中で燃やした熱量」-「同量の食物を食べて出た排泄物を燃やして発生した熱量」


これの概算値が得られるのが、アトウォーターの換算係数です。

今までアトウォーターの換算係数に基づくカロリー計算に関して、
きっちり追試した研究は皆無だったのですが、
ハーバード大学のカーモディーが近年研究したものがあります。
カーモディーの原著までは、調べていません。
すいません。 m(_ _)m

マウスにさつまいもか赤身の肉を与えて、体重の変化を比較したものです。

1)生で形もそのまま
2)生で砕いたもの
3)形はそのままで加熱
4)砕いて加熱

結果は、食材を砕いても体重は増加しませんでしたが、
加熱すると、さつまいもでも赤身の肉でも、
加熱していない餌のマウスに比べて体重が増えました。

加熱によって、消化吸収しやすくなり、
摂取エネルギーが生食マウスに比べて、多くなったったと考えられます。

こうなると、アトウォーターの換算係数に基づくカロリー神話は、
加熱という調理法だけでも、簡単に崩壊している
ことがわかります。

さらに、上記A)B)C)の、3つの鍵となる概念(KEY CONCEPTS)を考慮すれば、
人体の消化・吸収におけるカロリー計算はそう簡単にはいかないということがわかります。

このように、食物の正確なカロリー計算は、ほぼ不可能と言えるのですが、
生肉、生魚、生野菜を食べると、加熱するよりは減量しやすいことは確かなようです。

通常、魚の刺身はOKですね。
牛の生レバーと生豚肉は禁止です。
ユッケは腸管出血性大腸菌O111による食中毒の危険性がありますので、
規格基準の要件が、大変厳しくなりました。
鶏肉を生で食べると、カンピロバクター食中毒やサルモネラ食中毒のリスクがあるので
こちらも要注意であり、規格基準がとても厳しくなりました。


江部康二
蛋白質・脂質・糖質と血糖値上昇に関しての論考。
こんにちは。
今回は、復習を兼ねて、
蛋白質・脂質・糖質と血糖値上昇に関して、考察してみます。

まず、米国糖尿病学会によれば、
血糖値に直接影響を与えるのは糖質だけで、
蛋白質・脂質は影響を与えません。
直接という言葉を使用しているのは、
1型糖尿病や2型でもインスリン分泌能が一定以上低下している場合には
蛋白質が間接的に血糖値を上げるからです。

脂質は直接的にも、間接的にも、
血糖値をあげませんし、インスリンも分泌させません。

蛋白質はインスリンとグルカゴンを両方分泌させるので
摂取しても、健常人や軽症糖尿人では血糖値を上昇させません。

1型糖尿病で、内因性インスリン分泌がなくて、グルカゴン分泌能が普通に
残っている場合は、グルカゴンによる糖新生で、
蛋白質が間接的に血糖値を上昇させますが、数時間以上持続します。
また2型糖尿病でも『 グルカゴン分泌 > インスリン分泌』の場合は
蛋白質が間接的に血糖値を上昇させます。


以下の青文字の記載は、高雄病院で検査した、
『蛋白質摂取と血糖値の変化』
2型糖尿人と1型糖尿人のデータです。
あえてささみだけ食べて実験しました。

2型糖尿病のAさん。60代男性。
2017/2/23(木)
          血糖値    インスリン     グルカゴン
8:30      139       8.0           151
ささみ200g摂取 210kcal。46.0gのたんぱく質。糖質ゼロ。脂質1.58g。
30分後       140    7.7           190
60分後       151    23.3          257
2時間後       147    26.2           195
3時間後       137    7.5           144
4時間後       127    5.7           100


1型糖尿病のBさん。インスリン強化療法中。10代男性。
ささみ。200g。210kcal。46.0gのたんぱく質。糖質ゼロ。脂質1.58g。

2017/2/17(金)
          血糖値     CPR         グルカゴン
8:30      115   0.6(1.5~3.5ng/ml)   128(70~174pg/ml)
ささみ200g摂取。210kcal。46.0gのたんぱく質。糖質ゼロ。脂質1.58g。
30分後       160    1.0         229
60分後       176    1.3         186
2時間後       193    1.3        154
3時間後       167    1.2         173
4時間後       159    0.9         122



2型糖尿人Aさんは、内因性インスリンはある程度分泌されていますが、グルカゴンの方が優性です。
そのため蛋白質摂取60分後がピークで、12mg血糖値上昇ですので、
1gの蛋白質が、0.26mg血糖値を上昇させています。
HbA1cは、5.7%~5.9%くらいで、コントロール良好です。

1型糖尿人Bさんも、内因性インスリンが少しだけ分泌されていますが、
グルカゴンの方がはるかに優性です。
そのため蛋白質摂取120分後がピークで、78mg血糖値上昇ですので、
1gの蛋白質が、1.7mg血糖値を上昇させています。
HbA1cは、6.0~6.5%くらいで、GAは18から19.5%くらいで、コントロール良好です。

このように、たんぱく質は、直接血糖値を上昇させることはありませんが、
グルカゴンによる糖新生によって、間接的に血糖値を上昇させることがあります。
その場合、以下のA)B)C)の3つのパターンがあると思います。
A)は確定ですし、B)C)はそれに準じると考えられます。

A)1型糖尿病で内因性インスリンがゼロレベルの人は、
 たんぱく質摂取でグルカゴンだけが分泌され、
 インスリンは分泌できないので、グルカゴンによる糖新生で、
 間接的にかなり血糖値が上昇する。
 高雄病院の1型の患者さん数人の検査で、個人差はあるが、
 1gのたんぱく質で、1.0~3.6mg/dl上昇した。

B)2型糖尿病でも、内因性インスリン分泌能がかなり不足している場合は、
 たんぱく質摂取で『グルカゴン分泌量 > インスリン分泌量』 となり、
 血糖値が上昇することがあると考えられる。

C)ロイシン、アルギニン、リジンなどの摂取刺激によって、
 体質的に、相対的にインスリン分泌量よりグルカゴン分泌量が多いタイプがあれば、
 2型糖尿病でインスリン分泌能が残っていても、たんぱく質摂取で血糖値が上昇すると思われる。



今まで、2型糖尿病では、基本的にB)パターン以外には、
たんぱく質が間接的に血糖値を上昇させることはないと考えていましたが
C)パターンがあることが明らかとなりました。
頻度がどのくらいあるかは、まだよくわかりませんが、ブログコメントなどを参考にすると
結構おられるように思います。

なお正常人では、蛋白質摂取で
インスリンとグルカゴンが同程度分泌されて、効果が相殺されるので
血糖値上昇がないと思われます。

日頃、摂取糖質量に比し、血糖値が上昇し過ぎるという2型糖尿人は、
上述の様な、ささみ実験をして、「たんぱく質と血糖上昇」に関して調べてみては如何でしょう。


江部康二