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auスマートパスで、初の糖質制限アプリのご紹介です。
こんにちは。

auスマートパスで、初の糖質制限アプリのご紹介です。
私が監修したアプリです。
運営は、「株式会社ルクレ」です。
糖質セイゲニストにとって、いろいろと役立つアプリです。
是非、お試し頂ければ幸いです。

プレスリリース 
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000064.000001288.html   
スマホ (auスマートパスユーザー用 )  
http://ausp.dr-ebe-toushitsuseigen.jp     

“糖質制限の第一人者”江部康二医師の完全監修サービス
「ドクター江部の糖質制限」提供開始!
~生活習慣病予防・ダイエットを成功に導く、必読の最新情報を毎日更新~



内容などに関するお問い合わせについては、
support@dr-ebe-toushitsuseigen.jp
こちらのアドレスへお願い申し上げます。


どのようなお問い合わせでも、対応して頂けるそうです。



以下は
auスマートパスの糖質制限アプリ『ドクター江部コラム』の第一回です。
コラムは毎月1回、更新して掲載しています。


☆☆☆
<コラム1>2018年4月 
auスマートパスユーザーの皆さん、はじめまして。

auスマートパスで、初の糖質制限アプリのご紹介です。
この 糖質制限アプリ 、日本全国の糖質制限食実践者の皆さんに、
少しでもお役に立てば嬉しいです。
糖質制限食という言葉はすっかり日本社会に定着してきましたが、
日本では、1999年から京都の高雄病院で糖尿病治療食として開始したのが最初です。
「血糖値に直接影響を与えるのは糖質だけで、タンパク質・脂質は与えない」
という生理学的事実を臨床に応用した食事療法です。
2018年4月現在まで、高雄病院では糖尿病患者さんを中心に約1300人以上
に糖質制限食による入院治療を行い、画期的な成果をあげてきました。
入院して「従来の糖尿病食(高糖質食)」と「糖質制限食」を食べて頂き、
血糖の日内変動変化、或いはCGMを比較することで、
患者さんに、「糖質だけが血糖を上げる」ということを、実際に体験して貰うと、
糖質制限食に対するモチベーションが上がります。
これらの経験を踏まえ2005年には私が本邦初の一般向けの本
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」を出版し、
日本社会に糖質制限食が認識され始めるきっかけとなりました。
最近では、ダイエットの主流としても確固たる地位を築いています。
糖質制限食の社会への浸透による市場規模は拡大の一途を辿っています。
調査会社の富士経済の調べでは、
2016年の同市場の規模は前年比7.7%増の3431億円の見込みとのことでした。
コンビニやファミレスにも、普通に糖質制限OKな食材やメニューがある、
糖質制限食実践者にとって、とても幸せな時代となりました。




コンテンツ

以下のようなコンテンツが、糖質制限関連の様々な情報として
豊富に載っています。
毎日コンテンツは更新されていて、飽きませんし、辞書代わりにも使えます。

糖質制限は膵臓のβ細胞を保護して守ってくれる効果があります

膵臓のβ細胞とは、血糖値を下げる インスリンを分泌している細胞。
糖質制限はその機能を下げるのではなく、保護して守ってくれる効果があります。

インスリンは筋肉や脂肪細胞に血糖を取り込ませる働きがあり、
β細胞は常時少量のインスリンを分泌しています。
これをインスリンの「基礎分泌」と呼びます。

食事で糖質を摂取して血糖値が跳ね上がると、
β細胞はインスリンの「追加分泌」を行います。
糖質の摂取量が多く、血糖値が高くなるほど、インスリンは多く分泌されます。
個人差はありますが、摂取エネルギー比で糖質を50~60%含むような普通食を食べていると、
基礎分泌の数倍から30倍ものインスリンの追加分泌が起こります。
1日3回糖質を普通に含む食事を続けていると、
そのたびにβ細胞は大量の追加分泌を強いられます。
それが長年続いてβ細胞が疲れ果てて、インスリンを分泌する力が落ちると、
糖尿病の引き金になります。
血糖値を下げるホルモンはインスリンのみだからです。

糖質制限中でも基礎分泌や2~3倍の追加分泌はあります
糖質制限をすると、食後の血糖値の上昇が最小限に抑えられるため、
インスリンの追加分泌は基礎分泌の2~3倍程度に抑えられます。
β細胞の疲弊が抑えられるため、将来にわたってインスリンの機能が確保されます。
「使わないと機能が落ちるかも?」と心配する人もいますが、
糖質制限中でも基礎分泌や2~3倍の追加分泌はあります。
従ってβ細胞はある程度働いていますし、休養も充分であり、
機能はきちんと保たれます。



江部康二
「糖質制限食」「従来の糖尿病食」とEBMについて
こんにちは。
EBMが現在、医学界を席巻しています。

<EBMとは>

Evidence Based Medicine(証拠に基づく医学)を略してEBMと言います。
EBMだけに頼る医療には、明確に限界があります。
一方、EBMを無視する医療にも、明確に限界があります。
ともあれ今回の記事は、EBMについて考察してみます。

医学界において、evidence(エビデンス、証拠、根拠)となるのは、
基本的に医学雑誌に掲載された論文です。
ニューイングランド・ジャーナル、ランセット、米国医師会雑誌など、
定評ある医学専門誌に掲載された論文であることも、
evidence(エビデンス、証拠)の大きな要素となります。

その論文も
①無作為割り付け臨床試験(RCT)
②前向きコホート研究

の二つが信頼度の高いものとなります。
その論文も「糖尿病診療ガイドライン2016」によれば、

・レベル1+: 質の高いランダム化比較試験(RCT)およびそれらの
メタアナリシス(MA)/ システマティック・レビュー(SR)

・レベル1:それ以外のRCTおよびそれらのMA / SR

・レベル2:前向きコホート研究およびそれらのMA / SR 
     (事前に定めた)RCTサブ解析

・レベル3:非ランダム化比較試験 前後比較試験
      後ろ向きコホート研究
      ケースコントロール研究およびそれらのMA / SR
      RCT後付けサブ解析

・レベル4:横断研究 症例集積

*質の高いRCTとは
(1)多数例
(2)二重盲検、独立判定
(3)高追跡率
(4)ランダム割り付け法が明確

などをさす。 

といった順番で、信頼度に差をつけられています。
これを研究デザインのヒエラルキーと呼ぶそうです。
他にコンセンサスがありますが、コンセンサスは、
実証的研究に基づかない権威者の意見や合意なので、エビデンスとは言えません。
一般にエビデンスレベルが高い研究論文と言うときは、

(1) レベル1+ / レベル1
(2) レベル2

に基づく論文のことをさします。

症例報告も大切な医学研究の一つなのですが、
ことEBMというときは、「無作為割り付け臨床試験(RCT)」と「前向きコホート研究」
だけ考慮すればいいということです。

かつて、医学界では
実証的研究に基づかない権威者の意見や合意(コンセンサス)が幅を利かしていて、
学会発表などでも、有名大教授で権威者の先生が「私はこう思う」といったら、
水戸黄門の印籠みたいなもので「ヘヘー、恐れ入りました」という事で
一件落着という世界だったのです。

権威者が、何人か寄り集まって、ガイドラインの内容を決めると、
コンセンサスによる決定となります。
これは、上述のヒエラルキーからみると、エビデンスレベルは最低、
エビデンスなしということです。

権威者の意見や、コンセンサスに基づく見解などに頼っているのは、
非科学的であるという批判が、世界中の医学界で続出して、
それではよろしくないということで、
evidence based medhicine(証拠に基づく医学)→略してEBMが登場したわけです。

<従来の糖尿病食にはエビデンスがない>
前振りが長かったですが、
「糖尿病診療ガイドライン2016」の食事療法の部分、 37ページに

Q3-1 糖尿病における食事療法の意義と最適な栄養素のバランスは
どのようなものか?

に対し、

「摂取エネルギーのうち、炭水化物を50-60%、たんぱく質20%以下
を目安とし、残りを脂質とする。」


と記載しています。
しかし、推奨グレードの表示はなしです。
以前の、「科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2010」の食事療法、
31ページでは、「炭水化物は指示エネルギー量の50~60%」と、
グレードAで推奨してありますが、根拠はなんとコンセンサスで、
科学的根拠に基づいていないことが明示されていました。

2010年に比べれば2016年は、エビデンスのないことを
グレードAで推奨するという暴挙がなくなった分よしとしましょう。
ちなみに「2型糖尿病患者に運動療法は有効か?」に対しては、
血糖コントロールに有効で、推奨グレードAです。

結局、糖尿病の食事療法に関しては、
日本糖尿病学会が推奨する糖尿病食(カロリー制限高糖質食)には
エビデンスはないのです。

<糖質制限食にはエビデンスがある>

一方、ひいき目と言われるかもしれませんが
糖質制限食においては、一定のエビデンスがあります。
以下に、EBMとして信頼度の高い長期の研究を列挙します。
いずれも、糖質制限食の『長期的有効性・安全性』を保証する論文です。
なおこれらの論文は、スーパー糖質制限食に関するものではありません。
普通に食事をしている集団(糖質も食べている)において、
糖質を多く食べている群と比較的少ない群を比較したものです。
1年間の研究ならスーパー糖質制限食のRCTが少なくとも2つあります。

1)はRCT論文で8年間であり、信頼度はトップランクの研究です。
2)3)4)5)6)は前向きコホート研究であり、信頼度は上から二番目です。

糖質制限食の長期的安全性の肯定に関しては、
EBMに基づき少なくとも6つの信頼度の高い研究論文が存在するわけです。

例えば
2)は
炭水化物摂取比率36.8±6.1%グループと58.8±7.0%のグループの比較です。
炭水化物摂取の多いグループは冠動脈疾患リスクが増加です。

4)は
糖質摂取比率51.5%のグループと糖質摂取比率72.7%のグループの比較です。
糖質摂取比率が一番少ない51.5%のグループは一番多い72.7%のグループに比較すると
心血管死のリスクが59%しかありません。

いずれも糖質大量摂取の弊害(心血管リスク)を如実に示しています。
結果として糖質摂取が少ないほど心血管リスク軽減において有利になることも示しています。

6)は2017年8月にランセットに発表されました。
「炭水化物の摂取比率が多いほど、総死亡率が上昇し
脂質の摂取比率が多いほど、雄死亡率が低下」
ですから、まさに夏井睦先生の言う「炭水化物が人類を滅ぼす」ですね。


長期の研究
1)RCT論文

低糖質地中海食(LCMD)。8年間RCT論文。
糖質50%未満のLCMD群と低脂肪群の比較。
女性は1800kcal/日。男性は1800kcal/日。
新たに診断された2型糖尿病患者では、LCMDは低脂肪食と比較して、
HbA1cレベルの大きな減少、糖尿病の寛解率が高く、糖尿病治療薬の導入を遅らせた。
Diabetes Care. 2014 Jul;37(7):1824-30.
The effects of a Mediterranean diet on the need for diabetes drugs and remission of newly diagnosed type 2 diabetes: follow-up of a randomized trial.

2)前向きコホート研究
低炭水化物・高脂肪・高タンパク食に冠動脈疾患のリスクなし
一方総炭水化物摂取量は冠動脈疾患リスクの中等度増加に関連していた。
高GLは冠動脈疾患リスク増加と強く関連していた。
ニューイングランドジャーナルのコホート研究  
82802人 20年間 2006年掲載 ハーバード大学
炭水化物摂取比率36.8±6.1%グループと58.8±7.0%のグループの比較。
Halton TL, et al. Low-carbohydrate-diet score and the risk of coronary heart disease in women. New England Journal of Medicine 2006;355:1991-2002.

3)前向きコホート研究
21論文、約35万人をメタアナリシスして、
5~23年追跡して1.1万人の脳心血管イベントが発生。
飽和脂肪摂取量と脳心血管イベントハザード比を検証してみると、
飽和脂肪酸摂取量と脳心血管イベント発生は、関係がないことが判明。
Siri-Tarino, P.W., et al., Meta-analysis of prospective cohort studies evaluating the association of saturated fat with cardiovascular disease.  Am J Clin Nutr, 2010. 91(3): p. 535-46.

4)前向きコホート研究
「糖質制限食の安全性にエビデンス」
前向きコホート試験NIPPON DATA80 29年間 中村保幸
第10分位(糖質摂取比率51.5%)のグループは、第1分位(糖質摂取比率72.7%)のグループに比べて女性においては心血管死のリスクが、
59%しかないという素晴らしい結論で、糖質制限食の圧勝。
Br J Nutr 2014; 112: 916-924


5)前向きコホート研究

上海コホート研究
「糖質摂取量により4群に分けて、糖質摂取量が多いほど心血管疾患の発症リスクが高い」
11万7366人を対象に、調べた研究。
女性が6万4,854人で、平均追跡期間が9.8年。
男性が5万2,512人で、平均追跡期間が5.4年。

女性 心血管発症リスク
1、糖質摂取量264g/日未満 ---------- 1.00
2、糖質摂取量264g~282g/日未満-------- 1.19
3、糖質摂取量282g~299g/日未満-------- 1.76
4、糖質摂取量299g/日以上 ----------- 2.41

男性 心血管発症リスク
1、糖質摂取量296g/日未満 ------------ 1.00

2、糖質摂取量296g~319g/日未満 ---------- 1.50

3、糖質摂取量319g~339g/日未満 ---------- 2.22

4、糖質摂取量339g/日以上
Am J Epidemiol. 2013 Nov 15;178(10):1542-9.
Dietary carbohydrates, refined grains, glycemic load, and risk of coronary heart disease in Chinese adults.

6)前向きコホート研究
 『炭水化物の摂取増加で死亡リスク上昇』
ランセット誌のオンライン版(2017/8/29)で、
 カナダ・マックマスター大学のMahshid Dehghan博士らが報告。
5大陸18カ国で全死亡および心血管疾患への食事の影響を検証した大規模疫学前向きコホート研究(Prospective Urban Rural Epidemiology:PURE)の結果。
2003年1月1日時点で35~70歳の13万5335例を登録し、
2013年3月31日まで中央値で7.4年間も追跡調査。
論文の内容を要約
1)炭水化物摂取量の多さは全死亡リスク上昇と関連。
2)総脂質および脂質の種類別の摂取は全死亡リスクの低下と関連。
3)総脂質および脂質の種類は、心血管疾患(CVD)、心筋梗塞、CVD死と関連しない。
4)飽和脂質は脳卒中と逆相関している。

炭水化物摂取比率    総死亡率
1群 46.4%          4.1%
2群 54.6%         4.2%
3群 60.8%         4.5%
4群 67.7%         4.9%
5群 77.2%         7.2%

脂肪の摂取比率     総死亡率
1群 10.6%         6.7%
2群 18.0%         5.1%
3群 24.2%         4.6%
4群 29.1%         4.3%
5群 35.3%         4.1%



<生理学的事実>
さらに、生理学的事実として、糖尿人が糖質を摂取した場合、
糖質制限食なら、食後高血糖は生じませんが、
従来の糖尿病食なら、食後高血糖が必ず生じるということは明白です。

そして、
国際糖尿病連合(International Diabetes Federation:IDF)2007年
「食後血糖値の管理に関するガイドライン」
国際糖尿病連合(International Diabetes Federation:IDF)2011年
「食後血糖値の管理に関するガイドライン」


によれば、
食後高血糖は、
大血管合併症の独立した危険因子であり、
酸化ストレスを生じ血管内皮を障害し、
糖尿病網膜症と関係し、
IMT肥厚と関係し、
認知障害にも関係し、
癌発症リスク上昇と関連するとのことです。

糖質制限食により、食後高血糖を防ぐことの意味は、大変大きいと思います。



江部康二
糖質制限食に関するご注意・お知らせ・お願いなど
【本ブログのコメント・質問・記事に関するお願い】

ブログ読者の皆さんには、いつもコメントいただき、ありがとうございます。

糖質制限食に関する質問についてですが、実際に高雄病院や江部診療所に来院されて診察した患者さんに対しては、
医師としての責任・債務がありますので、個別に説明もしっかりさせて頂いていますし、フォローもしております。

一方、ブログ読者の皆さんの質問に関しては、糖質制限食に詳しい医師として、
ボランティアで回答させていただいています。

診察もしておりませんしフォローもできませんので、責任もとれません。

私の回答は、あくまでも一般論としての参考意見とお考え頂けば幸いです。

また、ブログ記事や本に関しても同様に、糖質制限食に関する一般論としての参考意見とお考え下さい。

従いまして、読者の皆さんが私の参考意見を読まれて、どのように利用されるかは、
自己責任でよろしくお願い申し上げます。m(_ _)m

そして読者の皆さんからもご意見いただきましたが、普通のお医者さんに相談可能な個人的な内容の質問は、
ご自分の主治医にご相談頂けば助かります。

またネットで簡単に検索可能なことは、ご自分でお調べください。

質問が増えてきましたので、
糖質制限食と関わりがないと判断した質問にはお答えできない場合もありますので、ご了承ください。m(_ _)m

普通のお医者さんでは解答不能の、糖質制限食に関わる質問は、
何でもどんどんしていただけば嬉しいです。 (^_^)

掲載OKの質問に関して、読者の皆さんに共有していただきたい情報の場合は、ブログ本文記事にて、
できるだけ順番にお答えしたいと思います。

質問によってはコメント欄でお早めにお答えする場合もありますのでご了承ください。

一方、質問がかなり増えてきていますので、なかなか即、お答えすることが困難となってきています。

糖質制限食に関わりのある全ての質問に、本文かコメントでお答えするようできるだけ努力はしていますが、
できないときはご容赦願います。m(_ _)m

それから、「管理人のみ閲覧できる」「匿名希望」などの質問に関しては、コメント欄にお答えするか、
一般的な話題に置き換えてブログに記載するようにしていますので、よろしくお願い申し上げます。


【糖質制限食を実践される時のご注意】

糖質制限食実践によりリアルタイムに血糖値が改善します。

このため既に、経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしておられる糖尿人は、
減薬しないと低血糖の心配がありますので必ず主治医と相談して頂きたいと思います。


一方、薬を使用してない糖尿人やメタボ人は、低血糖の心配はほとんどないので、
自力で糖質制限食を実践して糖尿病やメタボ改善を目指していただけば幸いです。

内服薬やインスリン注射なしの糖尿人が糖質制限食を実践すると、食後高血糖は改善しますが、低血糖にはなりません。

血糖値が正常範囲である程度下がると、肝臓でアミノ酸・乳酸・グリセロール(脂肪の分解物)などから、
ブドウ糖を作るからです。

これを糖新生といいます。

塩分に関しては、スーパー糖質制限食の場合は、制限の必要はありません。
「スーパー糖質制限+塩分制限」だと、塩分不足で身体がだるかったり、集中力が低下することがあるので
注意が必要です。


診断基準を満たす膵炎がある場合、肝硬変の場合、
そして長鎖脂肪酸代謝異常症・尿素サイクル異常症は、
糖質制限食は適応となりませんのでご注意ください。

糖質制限食は相対的に高脂肪食になるので、診断基準を満たしている膵炎の患者さんには適応とならないのです。

進行した肝硬変では、糖新生能力が低下しているため適応となりません。

長鎖脂肪酸代謝異常症では、肉や魚などに含まれる長鎖脂肪酸が上手く利用できないので、適応となりません。

尿素サイクル異常症もまれな疾患ですが、タンパク質の代謝に問題があるので
高タンパク食である糖質制限食は向きません。


腎機能に関して、日本腎臓病学会編「CKD診療ガイド2013」において、eGFR60ml/分以上あれば顕性たんぱく尿の段階でも、
たんぱく質は過剰な摂取をしないという表現となっていて、制限という記載はなしです。

従いまして、糖尿病腎症第3期でも、eGFR60ml/分以上なら、糖質制限食OKです。

また、米国糖尿病学会(ADA)は

Position Statement on Nutrition Therapy(栄養療法に関する声明)
Diabetes Care 2013年10月9日オンライン版

において、糖尿病腎症患者に対する蛋白質制限の意義を明確に否定しました。

根拠はランク(A)ですので、信頼度の高いRCT研究論文に基づく見解です。

今後は、糖尿病腎症第3期以降で、eGFRが60ml/分未満の場合も、患者さんとよく相談して、糖質制限食を実践するか否か、
個別に対応することとなります。


なお、機能性低血糖症の場合、炭水化物依存症レベルが重症のとき、糖新生能力が低下していることがあり、
まれに低血糖症を生じますので注意が必要です。

また、どのような食事療法でも合う合わないがあります。

糖質制限食もその一つですので、合わないとご自分で判断されたら中止していただけば幸いです。


【糖質制限食とは】

米国糖尿病協会(ADA)の患者教育用のテキストブックLife With Diabetes(2004年版)には、以下の記載があります。

「摂取後直接血糖に影響を与えるのは糖質のみである。
糖質は速やかに吸収され、直接100%血糖に変わり、ほぼ120分以内に吸収は終了する。
蛋白質・脂質は、摂取後、直接血糖に影響を及ぼすことはない。
『炭水化物・タンパク質・脂肪はカロリーを含有している。
炭水化物だけが、血糖値に直接影響を及ぼす。』」


これらは含有エネルギーとは無関係な三大栄養素の生理学的特質です。 

1997年版のLife With Diabetes(ADA刊行)では、

「タンパク質は約半分が血糖に変わり、脂質は10%未満が血糖に変わる」

という記載がありましたが、2004年版以降は変更されています。

このように糖質、脂質、タンパク質のうち糖質だけが直接、血糖値を上昇させます。

従って、糖質を摂取した時にはインスリンが大量に追加分泌されます。

脂質を摂取しても、インスリンの追加分泌はありません。

タンパク質はごく少量のインスリンを追加分泌させます。

現在糖尿病において、食後の急激な高血糖(グルコーススパイク)が大きな問題として注目されています。

食後高血糖が、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症を起こす危険因子として確立されたからです。

また一日における、食前・食後・空腹時など血糖値の変動幅(平均血糖変動幅)が大きいほど、
酸化ストレスが増強し動脈硬化のリスクとなることがわかってきました。

そして、食後高血糖と平均血糖変動幅増大を起こすのは、三大栄養素のなかで糖質だけなのです。

1gの糖質が、体重64kgの2型糖尿病の人の血糖値を約3mg上昇させます。

炊いた白ご飯茶碗1杯150g(252kcal)には、55.3gの糖質が含まれており、血糖値を166mg上昇させます。

一方、和牛サーロインステーキ(脂身つき)を200g(約1000キロカロリー)食べても、
糖質含有量は1gもないので、食後血糖は3mg未満の上昇しかないのです。 

なお、1gの糖質が体重64kgの1型糖尿病の人の血糖値を5mg上昇させます。

糖質制限食の基本的な考え方は、上述のような生理学的事実をベースに、
できるだけ糖質の摂取を低く抑えて、食後高血糖を防ぐというものです。

簡単に言えば、主食を抜いておかずばかり食べるというイメージになります。

抜く必要がある主食とは 、米飯・めん類・パンなどの米・麦製品や芋類など糖質が主成分のものです。

3食主食抜きのスーパー糖質制限食(糖質12%、タンパク質32%、脂質56%)なら、
薬に頼ることなく速やかにリアルタイムで良好な血糖コントロールが可能です。

一方、上述の白ご飯とステーキの例でも明らかなように、
カロリー計算に基づいて血糖値をコントロールすることは理論的に不可能です。

従って、現行の日本糖尿病学会推薦の糖尿病食(糖質60%、タンパク質20%、脂質20%)を実践する限りは、
一日の摂取カロリーを1200キロカロリーと低く抑えたとしても、食後高血糖が必ず生じるのです。

糖尿病の改善には、カロリー制限より糖質制限ということがおわかりいただけたと思います。


なお糖質制限食は、カロリー無制限ということではありません。

日本糖尿病学会「糖尿病治療ガイド2014-2015」の

男性1400~2000kcal
女性1200~1800kcal

ほど厳しいカロリー制限は必要ありませんが、

「日本人の食事摂取基準」(2015年、厚生労働省)
に示す推定エネルギー必要量の範囲、
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-10904750-Kenkoukyoku-Gantaisakukenkouzoushinka/0000041955.pdf

推定エネルギー必要量(一日あたり)
              男性                  女性
15-17才        2500 2850 3150           2050 2300 2550kcal
18-29才        2300 2650  3050          1650  1950   2200
30-49才        2300 2650  3050            1750  2000  2300
50-69才        2100 2450  2800           1650  1900 2200 
70才        1850 2200  2500            1500  1750 2000

身体活動レベル    低い 普通 高い         低い  普通  高い

くらいが目安です。


そして2013年に糖尿病食事療法に関して画期的な変化がありました。

米国糖尿病学会が、
2013年10月発表の『栄養療法に関する声明』において、
全ての糖尿病患者に適した唯一無二の治療食は存在しないと明記したのです。

これはそのまま、1969年の食品交換表第2版以降一貫して、糖尿病治療食として、
唯一無二の「カロリー制限・高糖質食」を推奨し続けている日本糖尿病学会への痛烈な批判となっています。

さらに、米国糖尿病学会は『栄養療法に関する声明2013』において
地中海食、ベジタリアン食、DASH食、低脂質食などと共に
「糖質制限食」も正式に受容しました。
このことは糖質制限食を推進する私達にとって、大変大きな追い風となりました。

なお、門脇孝日本糖尿病学会理事長によれば
東大病院では、2015年4月から、糖質40%の糖質制限食を供給しているそうです。
また門脇孝東大糖尿病・代謝内科教授ご自身も、緩やかな糖質制限食を実践されているとのことです。
2016/7/1(金)
東洋経済オンライン 
http://toyokeizai.net/articles/-/125237



<江部康二著 参考図書>


理論
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ」2005年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」2008年
「我ら糖尿人、元気なのには理由がある。」2009年 宮本輝先生との対談本
「やせる食べ方」2010年
「うちの母は糖尿人」2010年 監修:江部康二 著:伊藤きのと
(東洋経済新報社)
「糖尿病がどんどんよくなる糖質制限食」2010年(ナツメ社)
腹いっぱい食べて楽々痩せる『満腹ダイエット』 (ソフトバンク新書)2011年
「主食をやめると健康になる」(ダイヤモンド社)2011年
「血糖コントロールの新常識! 糖質制限 完全ガイド」 (別冊宝島)2012年
「食品別糖質量ハンドブック」2012年(洋泉社)、
「糖質オフ!健康法」(PHP文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病はよくなる!糖質制限食のすすめ」(文春文庫)2012年
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!実践編」(文春文庫)2012年
「女性のための糖質制限ダイエットハンドブック」2012年(洋泉社)
「糖尿病治療のための!糖質制限食パーフェクトガイド」2013年(東洋経済新報社)
「医療の巨大転換を加速する」糖質制限食と湿潤療法のインパクト
 2013年(東洋経済新報社) 夏井睦先生との対談本
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!糖質制限食のすすめ 新版」2014年(東洋経済新報社)
「主食を抜けば糖尿病は良くなる!2 実践編 新版」2014年(東洋経済新報社)
「炭水化物の食べ過ぎで早死にしてはいけません」2014年(東洋経済新報社)
一生太らない「やせる! 食べ方」2014年 (PHP文庫)
江部先生、「糖質制限は危ない」って本当ですか?2015年(洋泉社)
「なぜ糖質制限をすると糖尿病が良くなるのか」2015年(ナツメ社)
「糖質制限の教科書」2015年(洋泉社)監修
「糖質オフ!健康法」2016年3月(PHP研究所 )
「人類最強の糖質制限論」2016年4月(SB新書)
「ハンディ版糖質制限の教科書」2016年4月(洋泉社)
「増補新版食品別糖質量ハンドブック」2016年6月(洋泉社)
「Dr.江部の健康食の新常識100 」(TJMOOK)2016年11月(宝島社)
マンガでわかる「糖質オフ! 」健康法2016年12月、(PHP研究所 )
外食でやせる! 「糖質オフ」で食べても飲んでも太らない体を手に入れる、2017年(毎日新聞出版)
「江部康二の糖質制限革命」2017年(東洋経済新報社)
など多数。

レシピ
「糖尿病が良くなるごちそうレシピ」2006年(東洋経済新報社)
「糖質オフ」ごちそうごはん2009年(アスペクト)
dancyuプレジデントムック 「満腹ダイエット 」 2009年(プレジデント社)
「血糖値を上げない!健康おつまみ109」2010年(東洋経済新報社)
「やせる食べ方レシピ集」 2010年(東洋経済新報社)
「糖質オフダイエット 」2011年(レタスクラブ、角川マーケティング)
「誰もがストレスなくやせられる!糖質制限ダイエット」2011年(講談社)
「主食を抜けば糖尿病はよくなる」レシピ集2011年(東洋経済新報社)
高雄病院の「糖質制限」給食2012年(講談社)
糖尿病がどんどんよくなる「糖質制限食」おすすめレシピ集2012年(ナツメ社)
糖質制限の「主食もどき」レシピ2013年(東洋経済新報社)
高雄病院Dr江部が食べている「糖質制限」ダイエット2013年(講談社)
糖質オフのダイエット弁当2013年(家の光協会)
高雄病院「糖質制限給食」朝 昼 夕 14日間完全プログラム
糖尿病・肥満改善が自宅でできる! 2013年(講談社)
2週間チャレンジ! 糖質制限の太らない生活 2014年(洋泉社mook)
電子レンジで糖質オフの作りおき 2016年10月(宝島社)
「やせぐせがつく糖質オフの作りおき 」2017年3月(宝島社)
「高雄病院の糖質制限作りおき 」2017年5月(洋泉社)
作りおきおかずで簡単! 朝・昼・晩 糖質オフのダイエット献立(家の光協会)2017年10月
いくら食べても太らない! 旨い酒のつまみ (宝島社)2018年5月


江部康二
マンガでわかる!食事で改善 出版記念パーティ 参加者募集!
こんにちは。

三島塾の三島学塾長が
最新刊の本を刊行されました。

マンガでわかる! 食事で改善 親が怒らなくても 自分で勉強する子に
― 糖質制限とアドラー心理学で子どもがのびる (主婦の友生活シリーズ) ムック – 2018/9/11
三島 学 (著), 江部 康二 (監修), いぢちひろゆき (イラスト)

https://www.amazon.co.jp/dp/4074344904/


とても、わかりやすく面白く、楽しい本です。
アマゾンや楽天などで販売中です。
ブログ読者の皆さん、是非、ご一読頂ければ幸いです。

この本の出版記念パーティーが、2018.10.14(日)東京で開催されます。
私も出席しますので、
ブログ読者の皆さんも、是非ご参加頂けば幸いです。


江部康二


出版記念パーティ 参加者募集!

2018.9.11(火)発売
マンガでわかる!食事で改善
親が怒らなくても自分で勉強する子に
―糖質制限とアドラー心理学で子どもがのびる―(主婦の友社)
著者:三島学、監修:江部康二、マンガ・イラスト:いぢちひろゆき
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●募集人員:最大120人、親子での参加、大歓迎!
●参 加 費:大人/6,480円、中学高校生/4,536円、小学生/3,240円、乳幼児/無料
※消費税込み
 ブッフェスタイル(モダンメキシカン料理)*いす席あり
飲み放題付き(赤白ワイン、ハイボール、焼酎、メキシコのお酒、ソフトドリンクなど) 
●日  時:2018.10.14(日)15:30受付、16:00~18:00
●場  所:東京ビルTOKIA 2F MUCHO-MODERN MEXICANO- 
http://mucho-mexicano.jp
03-5218-2791
〒100-0005 東京都千代田区丸の内2丁目7−3 
[アクセス]
JR東京駅:丸の内南口 徒歩約1分
JR有楽町駅:東京国際フォーラム口 徒歩約5分
JR京葉線東京駅:地下コンコースより直結 徒歩約5分
丸の内線東京駅:地下道を丸の内南口方向 徒歩約3分
有楽町線有楽町駅:A4b出口 徒歩約5分
千代田線二重橋前駅:3番出口 徒歩約5分
●特  典:
①当日、本をお持ちくださった方には、サインをさせていただきます。
②あなたのサイズのオリジナル「記念Tシャツ」をプレゼントします。
※会場内で、全員、着用していただきます。(参加者であることの証明になります。)
●申し込みについて:
①参加費を、「ゆうちょ」あてにお振込みください。
記号17490 番号75987081 ミシマ マナブ
※他行から:店名 七四八、店番 748、預金項目 普通預金、口座番号7598708
②メールにて、<希望サイズ・サイン用のお名前>をお知らせください。
misimyk@yahoo.co.jp
③確認のため、受付済みの案内メールを返信します。
●企画、進行、渉外、及び、その他もろもろ:
三島 学 
連絡先090-2391-4923 misimyk@yahoo.co.jp

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ただいま予約受付中!
Amazon   http://www.amazon.co.jp/dp/4074344904
楽  天  https://books.rakuten.co.jp/rb/15599259/
「ティーン・ヴォーグ」が特集。新女王の食生活は「炭水化物はとらない」
【18/09/13 いんき

大坂なおみ選手、夕食どころか完全な糖質制限のようですね
一切炭水化物は摂らないそうです
この流れは止められませんね
日本のスポーツ界も早く目を覚まさないと世界から完全に周回遅れですね

大坂なおみ、今度は「ティーン・ヴォーグ」が特集 
新女王の食生活は「炭水化物はとらない」
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180913-00036626-theanswer-spo



こんばんは。
ヤフーニュース 9/13(木) に、

大坂なおみ、今度は「ティーン・ヴォーグ」が特集 
新女王の食生活は「炭水化物はとらない」

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180913-00036626-theanswer-spo

という記事が載りました。
嬉しいやら、びっくりやらです。。ヽ(*`▽´)ノ 
いんきさんから、情報を頂きました。
ありがとうございます。 

大坂選手、昨年始めた糖質制限ダイエットは厳しいけれど調子が良くて
これまでにないほど動けると実感したとのことです。
9月17日に東京・立川で開幕する東レパンパシフィックオープンに出場するので
当分の間、カツ丼も抹茶アイスも禁止であり、
トレーニング中は炭水化物は食べないそうです


以下の緑文字部分は、ヤフーニュースからのの抜粋・要約です。

世界的ファッション誌の若者向けメディア「ティーン・ヴォーグ」で
全米オープンで初優勝をはたした大坂なおみ選手の特集が組まれた。

ストイックな食事制限など、プロフェッショナルな横顔を披露している。
大忙しの新女王。大坂は米国の国民的番組や雑誌などに引っ張りだこだ。

「ナオミ・オオサカが全米オープンで憧れの存在と対戦するための
メンタルヘルスとトレーニング」と特集されている。

 特集では躍進の裏にあったストイックな日常に迫っている。
引き締まったボディは肉体改造の成果だったという。

「昨年始めたの。オフは本当に厳しいダイエットで、オーストラリアに行ったときにはすごく調子が良いと感じた。
それがここまで継続している。これまでにないほど動けている実感があるの」

 オフに行ったダイエットの成果を強調。
さらには食事制限についても語り、トレーニング中の食事については
「ちょっとやり過ぎに聞こえるかもしれないけれど、オフには茹でたものを食べています。
ボイルしたチキンとブロッコリーとか。炭水化物はとらないの」と説明。

カツカレー、カツ丼の夢はしばらくお預け!?
 グランドスラム優勝後には「抹茶アイスとカツカレーとカツ丼が食べたい」と公言していたが、
アイスクリームにもこだわりがあるという。

「(食べるのは)抹茶アイスだけよ。トレーニング中は食べないの。
でも、優勝したときは食べたくなってしまう。まだ食べられないけれど」

 17日に東京・立川で開幕する東レパンパシフィックオープン出場で凱旋帰国するが、
抹茶アイスだけでなく、カツ丼の夢もしばらく叶いそうにない。

「日本で楽しみにしているもの? たくさん素晴らしいご飯ものがあるの。
でも、大会前は炭水化物を摂取することは禁じられているの。
だから、ちょっと悲しい。でも、最低一回は美味しいご飯が食べたいわ」

 20歳にして好物を断ち切り、ストイックな生活を貫き肉体改造に成功。
天真爛漫な姿の裏にある努力が実を結び、大輪の花を咲かせた。



江部康二