第20回日本病態栄養学会コントラバシー3(2017/1/15)、ご報告。
【日付 17/01/15 しらねのぞるば
第20回日本病態栄養学会 3日目 コントラバシー#3の感想
江部先生,本日のDebate お疲れ様でした. いい席をとるために,早朝から雪の中を,国際会議場に一番乗りしましたが,その甲斐はありました.

本日の『コントラバシー#3』のテーマ名は,『低炭水化物の食事療法の是?非?』でしたが,先生も途中述べられたように,「炭水化物」と「糖質」ではまるで意味合いが異なるので,これは適切とは思えません. 先生が提唱されているのは,糖質制限であって,食物繊維摂取を否定しているわけではないからです.

また,「食事療法」としての是非を問うているのであって,ひとつ前のコントラバシー#2のように,肥満者のダイエットとしての是非を論ずる場ではなかったはずです. ところが,糖質制限食を『否』とする岐阜大学 武田先生は,ほとんど,糖尿病患者への治療効果には触れませんでした. 糖尿患者の食事療法についてのDebateなのに,血糖値やHbA1cのスライドが1枚もなかったのは,不思議を通り越して,あっぱれです.まあ触れることができなかったというべきでしょうが.

また,高糖質食で体重が減少した例として,刑務所の食事や 昭和20年代の日本を引き合いに出していましたが,これは作戦失敗だったと思います.なぜなら武田先生が引用した,厚生省(当時)の『国民栄養調査』ですが,武田先生は 本当にこの調査書を読まれたのか疑問だからです.

例えば昭和22年の調査書本文にもある通り;

http://www0.nih.go.jp/eiken/chosa/kokumin_eiyou/doc_year/1947/1947_kek.pdf

当時の公衆保険局栄養課長は,こう述べています.

『以上を要するに,蛋白質摂取量もまた熱量と同様,都市・農村ともに前年より増加をみたが,これを標準量に対比するときいずれも18~20%不足であり,即ち蛋白質の不足が都市・農村に共通的にみられ,特に農村においては動物性蛋白質の著しき不足という質的缺陥が認められる.』

『脂肪の摂取量は,都市の年間平均は約15.3gであり,農村のそれは約13.4gで,これらは望ましき標準必需量に比較すると,なお,40~50%の不足である.』

武田先生は,昭和21~25年のマクロ栄養表だけをスライドに出して,『理想の食事構成』と言わんばかりでしたが,ここでは『劣悪きわまる栄養事情』とされているのです. 実際,その通りで,調査書結語では;

『身体的症候の発現率は前年度よりは一般に減少したが,母乳分泌不良・月経異常・腱反射消失・口角炎,貧血等はなお相当多く見られる.』

とあるように,当時の日本人は,このひどい食料事情による疾病・短寿命・子供の発育不良に苦しんでいたのです. 武田先生は,現在の日本から,こういう状況に戻すべきだと,本当にお考えなのでしょうか?

「当時は糖尿病は少なかった」と言われていましたが,当たり前です. 糖尿病になれるほどの栄養も摂れず,糖尿病が発見されやすくなる年齢に達する前に死んでしまう人が多かったからです. だいたい 当時は,今のように血糖値が簡単に測定できるわけではなく,糖尿病かどうかは『尿を試験管にとり,ヨードを一滴たらしてみる』程度で判定していたのですから(それすら 全例ではない),現在の糖尿病 有病率と比較すること自体が間違っています.数字どうしであれば,なんでも比較できるというわけではないでしょう.

武田先生は,遺伝子がご専門だそうで,いろいろと難しいことを並べておられましたが,それらは,実際に患者を直接診察・対話し,患者のQOL・健康を高めることを目的にされているのか,それとも単に DNAサンプルを集める対象としてしかみていないのではないのかとも思いました.

というのも,聴衆は非常に少なかったですが,本日 朝一の『コントラバシー#1』の最後に,奈良県立医大の石井均先生が,『近年の医療は,何でもEvdence,Evidenceで,人間である患者の気持ちを見落としていないか. 科学だけで患者が見えていないのでは』
と述べられたのが,強く印象に残ったからです.】


しらねのぞるば さん
2017/1/15(日)第20回日本病態栄養学会年次学術集会
コントラバシー3のご感想、ありがとうございます。
私も同感です。

確かに武田先生のお話では、糖尿病の話題は、ほぼ皆無でしたね。
糖尿病の疫学研究も臨床研究も症例もなしでした。

食事の総論の話とかいきなり遺伝子研究のだれにもわからない話とか
受けを狙った刑務所の話とか一貫性がなくて、バラバラで、
議論しにくいようにするテクニックだったのでしょうか?

また、私が稲垣座長にわざわざ確認して25分間きっちり時間キープして講演しているのに、
平気で35分間講演とか、こちらもよくわからないです。
話だしたら止まらないキャラクターなのでしょうか。

私が一番先輩で、次が武田氏で、稲垣教授は一番年下なので、
座長としては、いろいろ遠慮されたのかもしれませんね。

コントラバシー2の名古屋大学の清野祐介先生のお話しは、引用論文など含めて
私の講演の、ほどよい援護となりました。
清野先生に感謝です。

今回のコントラバシーの会場は、メインホールで、
参加者は1500人くらいと多数でした。

私は、以下のスライド1~40までを提示して
糖質制限食の有効性・安全性・長期予後に関して
理路整然とわかりやすくお話ししました。
私としても満足のいく、是側の講演であったと自負しています。


1 糖質制限食(低炭水化物食)の有効性・安全性・長期予後

2 開示すべきCOI はありません。

3 血糖と糖質・蛋白質・脂質 米国糖尿病学会(2004)

4 栄養素が血糖に変わる割合と時間

5 近年の米国糖尿病学会(ADA)と糖質制限食

6  米国糖尿病学会が糖質制限食も受容
2013年10月、5年ぶりに「食事療法に関する声明」を改訂

7 総摂取カロリーの対エネルギー比の比較 
スタンダード糖質制限食 スーパー糖質制限食 従来の糖尿病食

8 糖尿病治療において糖質制限食(低炭水化物食)が有効である

9 高雄病院の症例
糖質制限食と従来の糖尿病食(高糖質食)
同一カロリーでの血糖値比較データ

10 血糖値日内変動 M・S・ 19歳女性。 
2015年、HbA1c:9.9%。2016年7月、8.8%。
8月から2ヶ月間糖質制限し、2016年10月18日入院、
HbA1c:5.9%(NGSP)
スーパー糖質制限食は食後高血糖、平均血糖変動幅なし
糖質を摂取すれば300mg/dlを超える食後高血糖と平均血糖変動幅増大。

11 CGM 2型糖尿病 70歳男性(M・K)HbA1c:7.0%
従来の糖尿病食だと、1日3回、200mg/dlを超える食後高血糖。
スーパー糖質制限食なら血糖値は基準値内。

12 CGM 2型糖尿病  71歳女性(S・M) 糖質制限なし。
HbA1c:7.0%(2017年1月4日) 146cm 48kg 1200kcal/日1/4~入院中。
入院前も入院後も『従来の糖尿病食』で糖質あり。経口糖尿病薬なし。
GA:18.7%(2017/1/4)  
軽症DMであるが朝食後2時間値は200mg/dlを超えている。

13 糖質制限食のみのHbA1c経過2型DM(2007年、発症時51才男性)
2007/3/7、HbA1c11.4% 空腹時血糖値389mg/dl。
即、糖質制限食を開始し、4/7、HbA1c9.0%、
空腹時血糖値243mg/dl。半年後、全てのデータ正常に。
・・・2016年12月、HbA1c5.6%、空腹時血糖値104mg。165cm。

14 2型糖尿人 江部康二の検査データ 
2002年糖尿病診断(HbA1c6.7%)からスーパー糖質制限食、随時血糖値240mg。
血糖値は速やかに正常化。
糖質制限食開始半年で10kg減量メタボの基準も改善。
2016年12月身長167cm 57kg。糖質制限食15年。合併症なし。血液・尿検査正常。

15 従来の糖尿病食の問題点
 カロリー制限が最優先であり、高糖質食である。
高糖質食を摂取すると、
  必ず「食後高血糖」「平均血糖変動幅増大」を生じる。
食後高血糖と平均血糖変動幅増大は、
  明白な酸化ストレスリスクである。
酸化ストレスは糖尿病合併症の大きな要因である。
従って、従来の糖尿病食では合併症予防は困難である。

16 2型糖尿病の厳格な血糖管理の利益はわずかRCTメタ解析報告  2011年

17 糖尿病合併症
2013年の日本糖尿病学会・熊本宣言における記載
  1)糖尿病網膜症による失明者は年間3,000人以上(新規失明者の約18%)
  2)糖尿病腎症による新規透析導入者は年間16,000人以上(新規透析導入の約44%)
  3)糖尿病足病変による下肢切断者が年間3,000人以上(全切断患者の40~45%)
  4)糖尿病合併症で苦しむ患者さんの数は今なお減少していない。

*現行の日本糖尿病学会推奨の糖尿病治療
「カロリー制限食(高糖質食)+薬物療法」
は、合併症の減少に関しては、あまり効果をあげていない可能性がある。
→カロリー制限食(高糖質食)では酸化ストレスは防げないので、合併症予防が困難。

18 糖尿病合併症(透析)と死亡率の乖離
 現行の糖尿病治療を早期開始することで死亡率は減らせる可能性がある。
一方、現行の糖尿病治療を早期開始しても、合併症予防は困難の可能性がある。

19 糖質制限食の利点
1)食後高血糖がほとんど生じない。→酸化ストレス↓
2)一日の平均血糖変動幅も極めて少ない。→酸化ストレス↓
3)基礎分泌インスリンがあるていど保たれている段階なら、空腹時血糖値も改善する。
4)従って、1)2)3)によりHbA1cも速やかに改善する。
5)追加分泌インスリンの必要性が極めて少ないので疲弊していたβ細胞が休養でき回復する。
6)中性脂肪値は速やかに改善する。
7)HDL-Cは、増加する。
8)LDL-Cは、低下・不変・増加と3パターンあるが半年~1・2年~数年で基準値となることが多い。
9)薬が必要ないか、最小限ですむので低血糖になりにくい。
10)酸化ストレスが少ないので、糖尿病合併症予防が可能である。
11)肥満が改善する。

20 低炭水化物食が肥満、HDL-C、TG改善          
JAMA  RCT研究論文 2007年3月
 The A TO Z Weight Loss Study 4群で比較

21 Atkins Diet(当初2-3ヶ月間C20g/日以下→その後50g/日以下)
  が、一番肥満改善

22 低炭水化物食で体重減少・ HDL-C増加 
ニューイングランドジャーナル RCT研究論文 DIRECT
 
23 各ダイエットグループにおける2年間の体重変化    グラフ      
Iris Shai et al. :NENGLJ MED , VOL359.NO.3 :229-241,2008

24 糖質制限食(低炭水化物食)の安全性に関する考察
糖質制限食は高脂質・高タンパク食
糖質制限食で血中ケトン体が上昇

25 低炭水化物・高脂肪・高タンパク食に冠動脈疾患のリスクなし
ニューイングランドジャーナルのコホート研究(20年間追跡)
 Halton TL, et al. Low-carbohydrate-diet score and the risk of coronary heart disease in women.
New England Journal of Medicine 2006;355:1991-2002.

26 低脂肪食は心疾患リスクを下げない脂肪悪玉説→根拠なし
Journal of American Medical Association(JAMA)誌
  2006年2月8日号の疾患ごとにまとめられた3本の論文で報告。
JAMA ,295(6):629-642.  643-654. 655-666.

27 Ketogenic Diet(ケトン食)

28 ケトン体の安全性

29 胎盤・臍帯のケトン体値英文論文
*Ketone body elevation in placenta, umbilical cord,newborn and mother in normal delivery  Glycative Stress Research 2016; 3 (3): 133-140
Tetsuo Muneta 1), Eri Kawaguchi 1), Yasushi Nagai 2), Momoyo Matsumoto 2), Koji Ebe 3),Hiroko Watanabe 4), Hiroshi Bando 5)

30 糖質制限食は持久力アスリートにおいて、不利にはならない。
Metabolism(2016; 65: 100-110)

31 糖質制限食(低炭水化物食)の長期予後に関する考察
動物性脂肪摂取が増えるが大丈夫?

32 飽和脂肪酸摂取量と脳心血管イベント発生は関係がない
 2010年のAm J Clin Nutrの総説

33 RCT研究論文のメタ解析
研究期間にかかわらず糖質制限食が体重,脂質,血糖,血圧を改善させる。
Obes Rev 2012; 13: 1048-1066

34 RCT研究論文  ランセット
システマティック・レビュー/53RCTのメタアナリシス
低脂肪食よりも糖質制限食の方が減量効果が高い
Lancet Diabetes Endocrinol 2015 Dec 01;3(12)968-979,

35 糖質制限食と長期の研究  NIPPON DATA80 日本人のデータ
女性においては糖質摂取が少ないほど、心血管死、総死亡が少ない。
Br J Nutr 2014; 112: 916-924

36 糖質制限食と長期の研究    JPHC研究  
「日本人女性において『低炭水化物、高たんぱく・高脂質食』が、
2型糖尿病リスク低下と関連」
PLoS One誌2015年2月19日号に掲載

37 厚生労働省・国民栄養の現状
三大栄養素(たん白質・脂質・炭水化物)の摂取熱量比率推移
1955~2014年

38 日本における糖尿病患者数の推移
厚生労働省の「国民健康・栄養調査結果」 5年に1回推計
1990 1997 2002 2007 2012

39 糖質摂取比率減少し、糖尿病増加急減予備軍は初の減少 
厚生労働省の「2012年国民健康・栄養調査結果」
1990年:560万人1997年:690万人(130万人増加) 以後、5年に1回推計
2002年:740万人(50万人増加) → 5年間で7.2%の増加率
2007年:890万人(5年間で150万人増加) → 5年間で20%の増加率 → 急増
2012年:950万人(5年間で60万人増加)  → 5年間で6.7%の増加率 → 急減
2008年→2010年 97年以来13年ぶりに炭水化物比率が減少 60.4%→59.4%
        97年以来13年ぶりに脂質比率が上昇    24.9%→25.9% 
2007年→2012年 糖尿病の増加が急減
  糖尿病予備軍は、約1100万人で、2007年から約220万人減少。
  国民健康・栄養調査が始まって以来の快挙。
炭水化物摂取比率:2008(60.4)→2010(59.4)→2012(59.2)→2014(59.0%)
脂質摂取比率: 2008(24.9)→2010(25.9)→2012(26.2)→2014(26.3%)
*「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」2005年。江部康二著、刊行。
*2000年~2012年まで日本の人口は約1億2000万人で大きな変化なし。
高齢化進行なので、本来糖尿病は増加し易い状況。

40 糖質制限食の長期予後は良好の可能性が高い

食後高血糖改善など血糖値改善。
平均血糖変動幅改善。
低血糖が少ない。
糖尿病合併症予防が理論的に可能。
酸化ストレス改善。
HbA1c改善。
中性脂肪値改善。
HDL-C値増加。
肥満改善。
LDL-C値は不変・低下・上昇の3パターンあるが、一旦増加しても半年から1年・2年~数年で基準値となることが多い。
☆☆☆現在動脈硬化リスク要因として確定の上記が全て改善→予後良好


江部康二
『「糖質制限」が子供を救う』三島学著、出版記念パーティーのご案内
こんにちは。

『「糖質制限」が子供を救う』三島学著 江部康二監修
(日本糖質制限医療推進協会発行)
の出版記念パーティーを2017年1月29日(日)
京都ロイヤルホテル&スパ 2F「翠峰の間」で開催します。

パーティーでは、三島学塾長、私のお話、ゲストの小児科医、岡田清春先生のご講演を行います。

現在70名参加で、当初の会場が満員になったため、会場を少し広い部屋に変更しました。
それで、もう20~30名は参加可能となりました。

子供の糖質制限に興味のある皆さん、奮ってご参加くださいね。


江部康二


*********

以下、事務局からのお知らせです。

ブログ読者の皆様、いつも弊会のイベントへ多数参加いただき、ありがとうございます。

このたび、書籍『「糖質制限」が子供を救う』三島学/著 江部康二/監修(当協会発行)の出版記念パーティーを来年1月29日(日)に、京都市内で催す運びとなりました。

パーティーでは、著者、監修者の講話に加えて、ゲストに小児科医の岡田清春先生(おかだ小児科医院)をお迎えし、岡田先生のご講話も予定しております。

ホテルでのほんの少し贅沢な糖質制限ビュッフェのお食事に、素敵な糖質制限グッズが貰えるかも?のゲームも計画中です。

お祝いの席にふさわしく晴れやかで、楽しい場となることを目指しております。

関西圏の皆様をはじめ、たくさんのご参加を心よりお待ちしております。

★おかげさまで現在、70名様を超えるたくさんのお申し込みをいただいております。
  会場を拡張し、より多くの方にご参加いただけるようになりました。

★出版記念パーティー情報URL:http://www.toushitsuseigen.or.jp/activity

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(一社)日本糖質制限医療推進協会主催

『「糖質制限」が子供を救う』出版記念パーティー

■日時:2017年1月29日(日) 12:30~14:30 ※受付は12:10~ 

■会場:京都ロイヤルホテル&スパ 2F「麗峰・翠峰の間」

〒604-8005 京都市中京区河原町三条上ル
http://kyoto-royal.ishinhotels.com/location/

■パーティーの流れ(予定):

監修者挨拶、ゲスト(※)講話→乾杯→お食事
→著者講話→お食事の続き、フリートーク、ゲームなど

※ゲスト: 小児科医 岡田 清春先生(おかだ小児科医院 院長)

■形式:立食ビュッフェ ※フリードリンク付(アルコールを含む)

■参加費(飲食費): 大人 6,000円、中高生 4,500円、小学生 3,000円

          ※小学生未満は、お一人は無料、お二人目から1,500円

■お申し込みの流れ:

1. 下記「お申し込み方法」の該当するものからお申し込み下さい。
2. 事務局よりお支払い方法についてメールでご連絡します。
3. 入金確認後、予約確定のメールをお送りします。
4. 当日、直接会場までお越し下さい。


■お申し込み方法:

★賛助会員の方:事務局までメールにてお申し込み下さい。

★賛助会員入会をご希望の方:
1. 入会案内および会員規約をお読み下さい。
   http://www.toushitsuseigen.or.jp/sign-up

 2. お申し込みは下のフォームからお願いします。
   「通信」欄に「1/29出版記念パーティー参加希望」とご記入下さい。

   また、複数名でご参加の場合は、ご参加人数(お子様同伴の場合は、
  「小学生未満、小学生、中高生」の別とそれぞれの人数)および、参加者
全員のご氏名をご記入下さい。
  http://www.toushitsuseigen.or.jp/contact
  
★一般(非会員)で、出版記念パーティーのみ参加ご希望の方:
 下のフォームからお申し込み下さい。
https://goo.gl/forms/fmE4YnQwomoTRFVj2


■その他:

・予約制です。当日参加はできません。
・ご予約後のキャンセルは、1月24日(火)までにお知らせ願います。
・1月25日(水)以降のキャンセルは、ご返金いたしかねますので あしからずご了承ください。



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
日本病態栄養学会初日2017/1/13(金)の感想。
【17/01/13 しらねのぞるば

日本病態栄養学会(1日目)感想

20周年記念大会で,日程がゆったりしているので,本日は午後からの開催でした.

私は,江部診療所からの口演もあるので,栄養教育・指導のセッション24件を最初から最後までじっくりと聴いておりました.

以下,個別口演のメモから:

◇厳格なカロリー制限食を強制され,それを忠実に守ったら,透析に至ってしまった,実にお気の毒な例がありました.

◇病院の指示するカロリー制限食を忠実に実行しているのに,血糖値が下がらないから『指示した食事を守らず,
  間食をしているのだろう』と医師から罵倒され,食事・医療不信に陥った例も報告されていました.

◇「糖質制限食を行うと,ご飯をたべないから,塩分過剰になるのでは?」という質問に,糖質制限を実行している
側からは「ご飯のおかずだから,味が濃くなる. 糖質制限食ではむしろ薄味になる.」という回答がありました.

◇「糖質制限食に耐え切れず,Drop Outする人が多いのでは?」という質問に,「糖尿病患者にはすぐに結果が
よく出るので,むしろDrop Outは少ない」という回答.

◇患者はともかく,医師に対するアンケートでも,『糖質のみが血糖値を上げるとは知らなかった』とは! 病院に
行くのが恐ろしくなりました.

◇複数の口演で,大多数の患者は「病院の指示する(カロリー制限食の)食事療法は守れない」と答えていました.

◇【糖尿病治療は,まず食事療法】とガイドラインにあるのに,実際には医師は栄養指導を依頼するのを面倒くさ
がって実行していない. また,栄養指導を依頼する/しない の基準もあいまいだという報告には愕然としました.

◇血糖コントロール不良で肺癌手術を行えない患者に,糖質制限をわずか1ヶ月行っただけで,血糖値が安定し,
術後合併もなく手術が成功したという事例がありました.

◇糖質制限食とカロリー制限食とのクロスオーバー試験が報告されましたが,座長から「最初に糖質制限食を割り
当てられたグループは,すぐにいい結果が出るので,来月からカロリー制限食をしてくださいと言われても,実際
にはそうしないのではないか」というコメントがありました.

◇江部診療所の山本先生の発表はお見事でした. しかし,いい意味で先生の発表は目立ちませんでした. なぜ
なら,多くの病院でも糖質制限食が続々と実行されるようになり,こういう報告は珍しくなくなったからです.

全般感想から申しますと,医療最前線では,糖質制限食に対するあからさまな敵意・誹謗はすっかり影をひそめ,食事療法の選択枝としての糖質制限食は,すっかり定着したことが感じられました.

もう数年すれば,糖尿病食事療法の第一選択肢になっていくという,この流れはもう誰にもとどめられないでしょう

(「ケトン体」という言葉を聞いただけで,頭に血が上る,例の御仁はわかりませんが. 明後日のコントラバシー3,楽しみにしております).】



こんばんは。

しらねのぞるばさんから、第20回日本病態栄養学会年次学術集会(1日目)の感想を頂きました。

ありがとうございます。

私も、江部診療所の外来が終了して、午後3時頃駆けつけました。

山本心さんの発表、HbA1c7.0%未満と7.0%以上で、統計を取ると、いろんなデータで、明確に差が出ました。

自分の診療所のデータなのですが、統計を取るまでは、あまり把握できていませんでした。

興味深いのは、1回の食事の糖質量が「30~40g」の緩やかな糖質制限食だと、1日に90~120gであり、これだと7.0%未満は一人だけでした。

残りの5名は7.0%以上でした。

1日の食事の糖質量が60gで、スーパー糖質制限食なのに、7.0%以上の人が一人(7.5%)だけいましたが、カルテで確認すると過少申告の可能性ありです。

1日の食事の糖質量が60g以下の、残りの25名は、全員7.0%未満でした。

HbA1c7%未満群 36名  平均6.1%±0.4  平均糖質量55.2g±21.1
HbA1c7%以上群 15名  平均7.4%±0.4  平均糖質量123.6g±42.8

全員が、糖質制限食でしたが、スーパー糖質制限食群と緩やかな糖質制限群と二分されました。

当たり前ではありますが、やはりスーパー糖質制限食の方がコントロール良好ですね。



他の発表も聞きましたが、しらねのぞるばさんのご感想のように、糖質制限食に対するあからさまな誹謗中傷は、ほぼ皆無でしたね。

医学界、良い方にどんどん変化していますので、嬉しい限りです。


江部康二
テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
「糖質制限」が子供を救う、三島学著、楽天ブックス1位、売れ行き好調。
「糖質制限」が子供を救う、三島学著、楽天ブックス1位、売れ行き好調。

おはようございます。

「糖質制限」が子供を救う
三島学/著 江部康二/監修
発行 一般社団法人 日本糖質制限医療推進協会
発売 ㈱大垣書店
定価760円(税別) / 820円(税込)2016年11月



北九州市三島塾、三島学塾長のご著書が刊行されました。

楽天ブックス一時、売り切れ状態でしたが、
現在在庫回復です。。
http://books.rakuten.co.jp/rb/14600870/
こちらは、
ランキング1位と大健闘しています。 (^-^)v(^-^)v  


1位とは、凄いですが、
夏井睦先生のブログに2016/12/30に掲載して頂いた効果が
早速でたのだと思います。
お陰様で4位から1位に昇格です。
http://www.wound-treatment.jp/new_2016-12.htm#1230-2
夏井先生、謝謝。 m(_ _)m


日本で初めての、いやいや世界で初めての、「子供の糖質制限」の本です。
世界で初めての本ですから、大変な価値があります。

おかげさまで、売れ行き好調で、早くも再版となりました。
自費出版の本としては、破格によく売れています。
自費出版の本が再版となるのも異例のことなので、嬉しい限りです。(^^)

これもブログ読者の皆さんの応援のおかげです。
ありがとうございます。

2017年のキーワードは、『子供の糖質制限』になるかもしれませんね。
批判も含めて、いろいろ多様な意見やコメントをいただけば幸いです。
それにより『子供の糖質制限』の集合知が、高まっていくと思います。

現時点で、
全国書店ネットワーク e-hon のサイトで
総合ランキングで27位と健闘しています。 ヾ(^▽^)  

http://www.e-hon.ne.jp/bec/SE/Genre?dcode=06&ccode=99


アマゾンでも、掲載されていますが、 「この商品は、Amazon.co.jp 以外の出品者(すべての出品を表示)から購入できます。」という表示のままです。
早く、アマゾンでも『在庫あり』にして欲しいですね。



大垣書店の各店舗でも、ご購入頂けます。

■大垣書店: http://www.books-ogaki.co.jp/

日本全国の最寄りの書店からのお取り寄せも可能です。

高雄病院売店
高雄病院京都駅前診療所
江部診療所
でも、購入可能です。

興味が湧いた方は是非、ご購入いただけば幸いです。


出版にこぎつけるまで、とても苦労しています。

以下の私の前書きを、ご一読いただけば、大変嬉しいです。


江部康二


糖質制限が子供を救う

前書き

「主食を抜けば糖尿病は良くなる!」(東洋経済新報社)を日本初の糖質制限食の本として世に出したのが2005年です。

その後、糖質制限食はどんどん普及していき、2015年4月には東大病院でさえ緩やかな糖質制限食を提供する時代となりました。

そして今回の三島学さんの『「糖質制限」が子供を救う』は、日本で初めての子供の糖質制限の本です。

私が常々言っているように糖質制限食は人類本来の食事であり、人類の健康食ですので、大人は勿論のこと子供の健康にもおおいに役立つはずです。そのことを証明するため、子供の糖質制限に実績のある三島学さんに執筆をお願いしたのです。

実際、糖質制限食実践で、速やかに子供達の眠気がなくなり、多動がなくなり、集中力が増します。

結果、学力はどんどん向上して、偏差値も上昇、受験も成功です。そのような実例が本書には満載であり、読めば、まさに目から鱗が落ちると思います。

子供の糖質制限といえば、2013年8月31日(土)「日本糖質制限医療推進協会立ち上げ記念パーティーin大阪」での出来事を思い出します。

宴たけなわで、盛り上がっていた時に、私が、『「糖質制限」が子供を救うという本を、執筆中の、三島学塾長です。』と紹介したところ、大騒ぎになってしまったのです。50人の参加者で大盛況だったのですが、糖質制限賛成派の医師も、10名近くおられました。

その糖質セイゲニストの医師達のなかで、お二人ほど、「大人の糖質制限は大賛成だけど、子供の糖質制限はもっての外だ。」という立場の人がいて、大論争になってしまいました。

『「糖質制限」が子供を救う』という革命的なタイトルの本ですが、当時は自分で糖質制限をしている医師でさえも「子供にはNG」という立場の人もあり、子供の糖質制限には逆風だったのです。

その後、私自身が本を刊行している様々な出版社10社近くに声をかけたのですが、実に全滅でした。一社だけ、担当者は趣旨に賛成してくれたのですが、会社の全体会議で大反対されて、没となりました。ある程度、予測はしていたのですが、世間一般の常識からすると「子供の糖質制限」などとんでもないという認識だったのです。

ここに到って、私も覚悟を決めて、(一社)日本糖質制限医療推進協会から自費出版することにしました。幸い京都の大垣書店さんが、編集を引き受けて下さり、やっと日の目を見ることができました。

本書は、インターネット通販サイトや大垣書店の店舗でご購入頂けます。最寄りの書店からのお取り寄せも可能です。大変、価値のある画期的な内容の本ですので、私のブログでどんどん紹介したいと思います。

また夏井睦先生や宗田哲男先生などにもご協力頂き、ネットの情報網を総動員で世に広めようと思っています。

本書が眠気や集中力のなさや多動などのため、学力不足で困っている多くの子供達のお役に立てれば幸いです。

一般財団法人高雄病院 理事長
一般社団法人日本糖質制限医療推進協会 理事長
江部康二

テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット
糖質制限食で耐糖能改善。糖尿病型から正常型に。
【17/01/11 ペコ太郎

数値について

いつもこちらを拝見し参考にさせていただいております。
数年前、妊娠糖尿病と診察され、インスリンを打ちながら無事双子を出産しました。
その後、糖尿病予防の糖質制限を知り軽い糖質制限(炭水化物を極力取らない)をしております。

出産後、半年経ち、2013年OGTTを行いました。
ヘモグロビン5.4
空腹時 血糖値 85 IRI2.9
30分後血糖値182 IRI 24.1
60分後血糖値255 IRI 80.1
90分後血糖値237 IRI 64.9
120分後血糖値217 IRI 76.5
と散々な数値でした。

その後も半年ごとにOGTTを行いあまり変わりのない数値でした。

産後2年を過ぎた頃からOGTTのみ多少改善しました。一番良い時期は2015年でした。

2015年
ヘモグロビン5.4
空腹時 血糖値 80 IRI 2.3
30分後 血糖値 180 IRI 24.9
60分後 血糖値 266 IRI 62.1
90分後 血糖値 180 IRI 50.9
120分後 血糖値 91 IRI 22.5

最近のは2016年11月に行なった結果は
ヘモグロビン5.6
空腹時血糖値 98 IRI 4.1
30分後 血糖値 195 IRI 23.2
60分後 血糖値 229 IRI 62.8
90分後 血糖値 185 IRI 80.9
120分後 血糖値 138 IRI 69.5

こちらの数値でした。
この内容だと糖尿病でも境界型でもなく、正常人で、変わらずいてくださいと言われ、もちろん投薬などもありません。

ただ、どの回のOGTTでも、インスリン分泌指数が0.2前後と低い状態です。
(HOMA-Rは、毎回0.6〜0.9程度で、HOMA-Bも47〜58程度と正常です。)

この状態だと膵臓に負担がかかる状態ではないのでしょうか?
薬などの服用は必要ないのでしょうか?
インスリン分泌指数とは糖質制限でも改善はしないものなのでしょうか?ダメージを受けているということですか?

病院には1年ごとのOGTTなどの検査で経過観察のみの状態です。 】


おはようございます。
ペコ太郎 さん から、コメントをいただきました。

糖質制限食で耐糖能改善し、糖尿病型から正常型に回復されています。

ペコ太郎さんのインスリン分泌指数は0.2くらいで、低いです。

従って将来、糖尿病になりやすいタイプです。

2016年11月の75gOGTTは正常型に改善していますが、60分値が229mg/dlと、180mg/dlを超えているので、こちらも将来、糖尿病になりやすいタイプです。

家族歴に糖尿病はないでしょうか?

インスリン分泌指数が0.2と低いのは、遺伝的に、インスリン追加分泌第1相が、やや弱くて、第2相が遷延するタイプと思われます。

2型糖尿病でよくみかけるパターンです。

おそらく先天的なもので、改善は難しいと思います。

インスリン追加分泌には、第1相と第2相があります。

第1相は、血糖値の上昇を感知したら即分泌されますが、これは前もって、β細胞内にプールされています。

その後、糖質摂取が続いて血糖値の上昇が続けば、第2相がそれに応じて、分泌されていきます。

遺伝的に糖尿病になりやすいタイプと思われますが、現時点で、軽い糖質制限で、耐糖能は改善して、糖尿病型から正常型になっています。

今の食事で、改善していて糖尿病も予防できていますので、とても良い感じです。
薬は必要ありません。

耐糖能も改善していますので、膵臓のβ細胞機能全体としては回復して良くなっていると考えられます。

このまま、美味しく楽しく糖質制限食を続けて血糖コントロール良好を保っていただけば良いと思います。


江部康二


☆インスリン分泌指数
インスリン追加分泌のうち初期追加分泌能はインスリン分泌指数で見る。
Insulinogenic index(⊿IRI/⊿BS)
=(負荷後30分IRI値-負荷前IRI値)/ (負荷後30分血糖値-負荷前血糖値)
0.4以上は初期追加分泌能維持。2型では0.3以下が多い。

☆インスリン抵抗性指標
<HOMA-R=空腹時血糖値(mg/dL)×空腹時インスリン値(μU/mL)/405 >
1.6以下が正常、2.5以上は抵抗性あり。
空腹時血糖値140mg以下なら信頼度高い。



テーマ:糖質制限食
ジャンル:ヘルス・ダイエット